頑張らずに暮らしたい(2020-3-8)

人間は成長し続けなければいけない、みたいな考え方がどうも好きになれない。こういった意識がどこから生まれるかはわからないが、多くの物語では主人公や登場人物の「成長」がテーマとして描かれることが多い。人間は生きている限り成長すべきである、というのは人類の集合的無意識なのかもしれない。

僕はそういった成長物語を嫌っているというわけではないし、むしろ普通にエンターテイメントとして受け入れている。例えば『NARUTO』は主人公のうずまきナルトの成長物語である。僕はあまりジャンプ漫画を読まないが、『NARUTO』だけは全巻読んだ。やはり人気の作品だけあって面白い。

しかし、もし仮に『NARUTO』の主人公うずまきナルトが現実にいたら、僕は絶対に彼と仲良くなれない。多くの少年漫画の世界観では、努力は正義であり、ほとんど前提として受け入れられている。僕はその価値観にどうやっても馴染むことができない。

これはフィクションの話だが、現実にも少年漫画的世界観を持つ人というのは当然存在する。曰く、人間は常に成長し続けなければならないという。こういう考え方は別に不自然ではないし、有益なものかもしれない。しかし、僕は何となくこういう考えからは距離を取ってしまう。できるなら、僕は頑張らずに暮らしたい。

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