ベーシックインカムは資本主義を秒で終わらせるのではないか。

最近、きちんとヴィジョンをもって考えるようになりました。ベーシックインカム。BI。

簡単にいうと、国民全員に定期的に生活が可能な額の金を支給する。
生活保護の拡大版、連続でお年玉をもらえるラッキーな政策。じゃあ、働かなくていいやん、とか、嫌な仕事はやめて好きなことをできるとか、捉え方は人によりいろいろあるでしょうが、ベーシックインカムってそんな軽いレベルのものではないのではないかと思い始めてます。
ベーシックインカムが実行されるや否や、資本主義は秒で崩壊するかもと思えてきました。

現在の日本、ぶっちゃけると働かなくても生きていけます。
高校生の頃から友人やら親やらに話しては馬鹿にされた意見ですが、
「むしろ、日本に生まれて死ぬ方が難しい」
首を吊るとか、大動脈を切るとか強制的な行為をしない限り死ねない。福祉があるし、誰かが助けるし。

だから嫌なら全然、仕事なんて辞めていい。働かなくてもいい。

でもなかなか辞めません。なぜなら仕事(収入)を手放すと一人負けするからです。

稼ぎがあると何でもできるが、稼ぎがないと何にもできないから。

一時期、西村ひろゆきにBIド嵌り期があって、毎週のように配信を立ててはどうすればBIが可能か。具体的な金銭的方法や、政府にそうさせるための流れの作り方とか考えていました。たしかひろゆきブーム以前の話です。

その中に「全員が仕事を辞めて、生活保護を貰えば、そうするよりBI導入したほうがコスパがいいから導入せざるを得なくなる」という方法がありました。

いい方法ですが、実際そうはなりません。
みんなが仕事を辞めると、働く人(稼ぐ人)が一人勝ちするから。

そう思ってしまうから。

資本主義は誰もが知るように、稼げば勝ち、より稼げばより勝ちです。

100万売った店より、200万売った店の勝ちで、より金の持つ人が権力を持ち、さらにより金を持つことができて、もっと得をする。


しかしベーシックインカムはこの仕組みをひっくり返してしまいます。

ものすごく単純に考えましょう。この場合、単純で問題ない。

100万円分の材料を仕入れ、ハンバーガーにして売る。
全部売り切ったら300万の売り上げだった。
この場合純利益200万円。
この200万円で、彼は生活をして、次の材料の仕入れもする。仕入れに今度は100万円以上使えますから、利益も増えます。

これが今までの姿。

BIが始まるとどうなるか。

100万円分の材料を仕入れ、ハンバーガーを売る。
全部売り切って100万円になる。
純利益はゼロ。
しかしBIは支給されるので生活はでき、ハンバーガーを売って得た100万円分でまた材料を仕入れる。

これが可能になるわけです。

これが社会をひっくり返す。

なぜなら、BIがあれば嫌な仕事をしなくて済むわけで、前回の記事で名前を出したホモ・ネーモさんの想定する通りハンバーガー屋をやる人は、美味しくハンバーガーを作ってそれを人に食べてもらいたい人です。

美味しくて、且つ利益を見込まず作ったバーガーは、他の利益込みの値段のバーガーとの勝負に勝ちます。なぜなら美味しい上に圧倒的に安いから。

それまでの社会が利益を得たもの勝ち、稼いだもの勝ち、より多くの資本を持っているものがより得をする社会だったのが、「生活は担保されている」という一手で、利益を手放したものが勝つ、より稼がない方が得へとひっくり返ってしまう。

しかも勝ったものが得をしより多くの金を得る倍々ゲームだったものが、利益を得ない勝ちは、勝っても現状維持が反無限に続く。

ベーシックインカムの導入は私が考えてたより早く資本主義を変えてしまい、思っているより早くお金の意味を書き換えてしまうかもしれない。



以下、今回のテーマとは関係のない雑談。というかぼやき。

ベーシックインカム、とは言え導入される未来がなかなか想像できない理由はぱっと二つ思いついて、

・社会を動かしているのは金持ちだから、金持ちが得しない方向に動いていくことはなかなかないという現実。
・BI、そんなに上手い話が上手くいく筈がないという漠然とした危機意識。

ここらへんかな。

どうしたものかね。

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