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最好映画。 107 「スパイ・ゲーム」 2001年。

ロバート・レッドフォード、ブラッド・ピット主演、トニー・スコット監督のスパイ映画ってだけでも十分観に行けます。トニー・スコット監督の「マイ・ボディガード」「ドミノ」が後にあって微妙なラインの直前ですが、これは面白いです。CIAの師匠であるロバート・レッドフォードが弟子であるブラッド・ピットをスパイに仕立て上げる昔話を軸に、弟子がやらかした事件を解決するために、昔話を談笑している取調べとも見紛う会議室の裏で走り回る、サスペンス。ミソは、師匠のCIA引退日であること。冒頭の蘇州監獄襲撃以降、全く追いつけないスピードで展開するお話に緩をつける過去話で飽きさせません。用心深くCIAに30年も勤務していれば、そんな局内政治とか逸脱した行動とかできちゃうんだろうなーと思えるロバート・レッドフォードが最高にカッコイイです。自腹切って公文書偽造しても、作戦名で自分のユーモアをわからせてしまう師匠っぷりが最高です。副長官役のラリー・ブリッグマンも渋くて良いです。「ダイ・ハード3」で刑事部長やってた方です。「同期だからなんとなくやられているのはわかってるけどまぁ、いいか」、という感じが出ていて、人情好きには堪えられません。トニー・スコットはその時代にカッコ良くすることに長けた方で、担当するカメラマンの代表作になっちゃうところがスゴイ。「トップガン」「ビバリーヒルズコップ2」「トゥルー・ロマンス」はジェフリー・M・キムボール、「スパイ・ゲーム」「ドミノ」はダン・ミンデル。編集が激しいので分かりにくいんですが、ダン・ミンデルはJ・J・エイブラムスと組んでいる方。監督によって相当ルックが違います。リブート版「スタートレック」の人が「ドミノ」の撮影監督だなんて思えませんもんね。「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」もそうでした。撮影にクセがあって、編集の緩急が派手で、爆発を多方向から撮影して編集しまくる、トニー・スコット節をもう一度見たかったなぁ、と今更ながら思いました。


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