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最好映画。 056 「リバティ・バランスを射った男」 1962年。

最後の西部劇と名高い名作。 とは言え、ビデオ化は大分後だったので、自分の中で伝説化していた映画です。 かなり衰退期の西部劇にして、ジョン・ウェインとジョン・フォードの最後の組み合わせ。お話もそれに合わせてか民主化が進む西部の片隅で、ジョン・ウェインが本当に強い男を、法律家のジェームズ・スチュアートが伝説になってゆく男を演じ、町の無法者を誰が倒したのか、それが何をもたらしたのかを少しづつ明かしてゆきます。正直かなり地味で暗めな映画です。騎兵隊映画時代からの名脇役たちがあちこちで見られて楽しく、最後を飾るにふさわしいキャストたちが素晴らしいでした。主演の二人はもちろんのこと、リバティ・バランス役のリー・マーヴィンは最高です。その仲間の一人にリー・ヴァン・クリーフがいるところがミソ。ヒロインのヴェラ・マイルズはカッコいいし、ピーボディ編集長(BTTFを観た人はこの名前わかりますかね)を演じたエドモント・オブライエンの長ーい独り言シーンは楽しくて仕方ないです。レストランでウディ・ストロードが寡黙ないつものイメージで、銃を片手にリバティ・バランスを牽制するところは、「おお、来た!」と思わせ、本当に射った男が誰なのかを語るジョン・ウェインのやさぐれぶりがもの凄く泣かせます。 「捜索者」が大好きな人は大勢知っていますが、この映画とは味わいが随分違います。 わざわざモノクロで、これだけのキャストを擁して作られたのは色々な意味があるように思えてなりません。正直、ロケーションと合成が雑なところは否めませんが、沢山の西部劇を見た方には絶対にオススメです。泣けます。 もちろん西部劇のコーナーへ。 マカロニウェスタンと混同しないでくださいね。

http://www.imdb.com/title/tt0056217

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