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最好映画。 087 「カンフーハッスル」 2004年。

ともかく、面白い!ひたすら弾けていた「少林サッカー」とは一味も二味も違ったところが大好き。漫画のようで、でも映画にしかできない表現を次々と繰り出す、チャウ・シンチーの凄さ。随所でニヤリとすること請け合いです。冒頭もお見事。踊るギャングと凄惨な新聞写真を交互に映し出す「悪い奴ほどよく眠る」的導入。60年代香港映画でよく聞かれた楽器を利用した音楽が雰囲気を加速してくれます。映画の引用も沢山あって、最高なのは、大家のおかみさんが、攻め込んできたギャングを一掃した後。クルマに陣取っていたボスの真横に乗り込んで、一言も発することなく身振りだけで退散させる。ネタは、ブルース・リーのアレです。人差し指でNOを言った後に拳を鳴らすw これをカールを巻いたネグリジェの太ったおばさんがやるんで、爆笑です。「シャイニング」や「羊たちの沈黙」「ゴッドファーザー」も引用されているんですが、気がついたのは2回目以降でした。様式美すら感じる人工的な照明と広いセット、自在なカメラワーク。なのに、突然現れる過度な表現(この場合飛んでくる亡霊とか、踏まれてひしゃげる足とかw)をCGがうまく補っていて、観ていて本当に飽きません。ブルース・リーに乗り遅れ、「少林寺」に乗れず、「プロジェクトA」で香港映画にハマった世代としてはこれはツボでした。その後のノワールに乗れなかったので、余計にハマりました。サントラ必携だと思います。
手の形で押しつぶされるブルース・リャン!バカバカしいけど、オススメです。


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