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最好映画。 170 「地獄の黙示録」 1979年。

1979年に製作された、その後のフランシス・フォード・コッポラ監督の行く末を決めてしまった超大作。製作過程が映画「ハート・オブ・ダークネス コッポラの黙示録」になってしまうほど、凄まじい現場。映画というよりは戦争という事業を作り上げてしまったという印象が強いです。でも、その過程を乗り越えた圧倒的なパワーを持った映画だと思います。冒頭のスローモーション、ナパーム弾による森の消失にThe Doorsの「The End」がかかるところからもう圧倒的です。撮影のヴィットリオ・ストラーロはベルナルド・ベルトルッチ監督の最高峰映画「暗殺の森」「暗殺のオペラ」「1900年」を撮影した光の詩人で、全編にわたってむせ返るような熱気と、戦争と忘れてしまうような美しい風景を作り出しています。Arriflex 35BLとII-Cとクックのアナモフィックで撮影された映像はフレアも取り込んで物凄い叙事詩的な印象です。1979年当時としても古いレンズを好むあたりがヴィットリオ・ストラーロっぽいです。アナモフィックってやっぱり映画っぽく見えるんです。先だって現場でアナモフィックレンズを好むカメラマンの進言があって。ちょっと心配になりながら撮影された映像を見るとやっぱりいいんですよね笑。複数のバージョンがあって迷いますが、オリジナルの147分でも十分堪能できます。187分のファイナルカットを待ちつつ、劇場にもう一度行きたいです。戦争映画のコーナーには絶対あると思います。Amazon Primeで急に現れたので、見てしまいました、完全版196分版。お腹いっぱいです。



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