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最好映画。 160 「インターステラー」 2014年。

クリストファー・ノーラン監督が「ダークナイト ライジング」の直後に放ったオリジナル作品。「コンタクト」と話しそっくりだし、主演も同じマシュー・マコノヒー。そもそも「コンタクト」の製作総指揮、リンダ・オブストが入っている以上、まじめなSFなんだろうなーくらいで観に行って相当ビビりました。1930年代に起こった大飢饉の再来のような状況の近未来(いつとは全く語られず)、子どもたちのために移住可能な惑星を探しに行った先達たちを追いかける主人公と、その壮大な計画を作り上げた博士の愛娘と宇宙科学者の冒険譚。相対性理論とワームホールとブラックホール。重力の井戸の話を難しいまま推し進めるので、途中まではもう何が何だかわからないことの連続。宇宙では無音、船内では音がするところ、宇宙行のあとは船積カメラ以外に引きがない息苦しい画が続くのですが、最初の惑星にたどり着いた時、ついにカメラが引きます。巨大すぎる津波(壁とかいうレベルではない高さ)の映像に観ている方もおおおおおおおとなる瞬間。あの画だけがすごいんじゃないんですけど、あそこまでの引っ張られ方がすごすぎて、以降は何でも信じてしまう状態になります笑。撮影はホイテ・ヴァン・ホイテマ。IMAXを手持ちで担いだメイキング映像はそりゃこの人ならかつげるよねという巨漢。スパイク・ジョーンズの「her」や「Home Pod」の撮影監督でもあり、「裏切りのサーカス」でシブーい映像を作っていた方。クリストファー・ノーランがずっと組んでいたウォーリー・フィスターとも違う、どこか醒めた映像は「ダンケルク」もすごかったし、今後も楽しみです。ハンス・ジマーの音楽もこれまたふかーくしずかーにメロディを脳みそに刷り込ませていて、最後は音楽で泣くしかありません。マーフの少女時代を演じたマッケンジー・フォイが最高です。先月発表されたブラックホールの解析画像を見て思い出した人も多いはずです。キップ・ソーンが監修を務めたガルガンチュア = ブラックホールは、発表された画像に驚くほど似ていて、一気に見直してしまいました。とくに映像特典に収められた「サイエンス・オブ・インターステラー」のキップ・ソーンと宇宙学者たちの話は面白かったです。宇宙モノというコーナーがあるのかな。



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