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ある時計とのお話

2018年2月に入籍し
旦那さんが住んでいた2Kのアパートに転がり込んだ
そしてとうとう2019年12月
隣町の2LDKのアパートに引っ越すことになった
そんなわけで
少しずつ荷物の整理を始めた11月始め
新しい住まいの暮らしに想いを馳せ
日々amazonで照明やらカーペットやら
キャットタワーやら(保護した子猫と住むため)
検索してブルーライトが目にしみる今日この頃

これはさよならかなぁと思っていた時計があった
旦那さんに聞いたことはないけれど
多分20年くらい使っているかと思われる目覚まし時計

ずっと台所に置かれていて
なんか油やホコリでネトネトしていて触りたくない
何よりまぁ ダサいよね
IKEAでなんちゃってアンティーク風の時計が欲しい
この引っ越しを期にさよならかな
と思いながらも その時計と距離をとっていた

ある日私が仕事から帰ると
休日だった旦那さんが部屋の模様替えをしていて
その時計は大事に整理された棚の上に置かれていた
私は静かに時計を見つめ やっぱり汚いなぁと思った

次の日 なんだか予感がした
初めて時計を手にとり
軽く濡らしたティッシュで磨いてタオルで拭いた

みるみる光る時計
あれ?ちょっとかわいくなってきたかも?

改めて棚の上に置いてみると
ノスタルジックな雰囲気
90年代 ホームセンターや雑貨屋さんで
こんな時計が良い値段で沢山並んでいたな
あの頃目覚まし時計は必需品だった

私はまたインスタントな思考になっていたなぁと
自分を恥じた

簡単に買って
簡単に捨てる

心は一体どこにあるのだろう
汚くなったら捨てるなんておこがましい

磨けば光るのに
仲良くなれるのに

なんだか時計も嬉しそうで
(多分磨かれたのは生まれて初めてだろう)
私も嬉しくて

「私たち仲良くやれそうね。」
と言った

時計と友達になった瞬間だった

そんな感じで
note始めます
よろしくお願い致します

さとう以子

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