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僕は自信をもって大声で叫ぶ@CROWN POP「豊洲にて」

「僕らは同じ空を見ている」
と言ったとき、それは大抵「距離こそ離れているけれど空はつながっているよ」ということを描写しています。けれど、CROWN POPとポッパー、僕らは文字どおり「同じ空」を見ているのだろう。

晴れていても、雨降りでも、雪でも、夜空でも。
同じ場所に立って、同じ空を見上げている。

そんなことを感じさせてくれるライブでした。

セットリスト
0.SE
1.夏キラリ☆
2.ケセラセラっ!
3.午後四時頃の好きです
(MC)
4.サマータイムルール
5.OMD
6.なりたいガール
7.青天コンパス(里菜、藤田愛理、雪月心愛/ここまで、なりたいガール衣装)
8.To Do(三田美吹、田中咲帆/ここからTo Do黒衣装)
9.Cross over
10.Real☓live
11.Boot!!!
(MC)
12.光るラムネ
13.真っ白片思い
(傘のお片付け)
14.夏恋スコール
15.Change the world!
16.手のひらに青空
(本編ここまで)
(ラジオドラマ風アンコール寸劇音声)
(アンコール/ここから夏恋スコールA盤衣装)
E1.NARIYAMANAI
E2.Cheerful Butterfly
(MC)
E3.僕らの証(新曲)
(MC/あいさつ)
E4.alright!
E5.君色ロード

4月30日の神田にてで発表された「豊洲PIT」でのライブ。正直に言えば「豊洲PIT?大丈夫なの?」というのが第一印象。大きな挑戦と言えばたしかにそうなんだけれど、口さがない言い方をしてしまえば「分不相応」にも感じられる会場規模。もちろんクラポ史上最大規模のライブです。

そう感じたのは僕だけではなかったようで、ポッパーのあいだでは、どうにかして満員にしてあげたいという空気がまん延。Twitterなどでは、ライブタイトル #豊洲に来て をアピールする投稿があふれました(し、このnoteでもたくさん書きました)。

クラポに関心を抱いてこなかった人々にアピールするには、どうしてもすこし感傷的な表現が過多な投稿になってしまいがちで、ファンからの #豊洲に来て の告知が増えれば増えるほど、「豊洲ではすごいライブになるぞ……」という不穏な空気もどこかしら漂いはじめた気がします。

「豊洲に来て」前日のスタコミュでは、三田さんが
「『今の私たちを見てくれー』というのはたしかにあるけど、そうじゃなくて、もっともっと軽い気持ちで、『うわ、クラポ、めちゃくちゃ楽しい』みたいにみんなが思ってくれるぐらい」
「『うわ、楽しかったあ』で終われるようなライブでありたいなと思う」
と話していたように、もしかしたら少しいびつな期待をメンバーに寄せてしまっていたかもしれません(自分もその一端を担った気がしています)。

ということで、今日は「ただただ目の前のステージを楽しもう!」
そう思って赴いた豊洲PIT。

およそ2時間のステージを経て胸に残ったのは、たしかに楽しさだったけど……うれしさや愛おしさ、仲間意識、絆。たぶん、会場に来ていて全員が、そういう感傷を全部ひっくるめた温かくて幸福な「楽しさ」で胸がいっぱいになったことと思います。

明るい雰囲気の楽曲がそろった前半は、間奏やアウトロ部分などでメンバーがセリフを織り交ぜる演出が目立ち、「サマータイムルール」(だったかなあ?違うかも??)のアウトロではみぃあが「皆さんの今日のお天気を教えてあげますね。今日のお天気は…………晴れです♡!️」みたいなセリフ。
その時はのんきに「そっかあ、晴れかあ。かわいいな」と思っていたのですが、ここからところどころ天候を示唆する演出が挟まります。
「青天コンパス」では大きなサーキュレーターが舞台の上手下手に設置され、ステージ上でパフォーマンスするりなてぃー、あいたん、みぃあに強い風が吹き付けます。3人で荒天に立ち向かうようなアクティングを施しながらの歌唱で、まさに歌詞にあるような「雨ニモマケズ、風ニモマケズ」なステージ。
いぶさほ二人によるめちゃくちゃかっこいい「To Do」から始まった、かっこいいパートを経たあとの「光るラムネ」と「真っ白片思い」では、5人全員、オーロラのように縁がキラキラするビニール傘を持ってのパフォーマンス。傘を片付けたあとの「夏恋スコール」はダンスの演出こそないものの「スコール」ですし、本編ラストは「手のひらに『青空』」でしたし。

とはいえ、この天候を想起させる楽曲群に何か重大な意味が込められてるとかではないと思うんです。意味とか解釈とかじゃないんですよね。
それよりも、まず、天気をモチーフにしたパフォーマンスがすごく楽しくて、魅力的で。
傘をさしたり、置いたり、回したり、さらにみぃあ→あいたん→さほるんとソロを担うメンバーに受け渡していったり。小道具として自在に操りながらの「光るラムネ」と「真っ白片思い」の2曲も、いつものステージとは一味ちがった雰囲気がクラポの魅力を一層引き立てます。

観客に対して何らかの解釈を強いるのではなくて、たださまざまな雰囲気のクラポを、普段とも少し違うクラポを見てもらいたいというメンバーの挑戦だったのでしょうか。自分は生で聴くことはないかなあと思っていた「Cross over」の衝撃(あいたん、まじでかっこよかった)も挟みながら、一曲ごとに観客は彼女たちのパフォーマンスにぐいぐいと引き込まれていきます。

アンコールで披露された新曲「僕らの証」。曲の前には、りなてぃーからメンバーの思いをたくさん込めて作詞作曲してもらいましたという解説。

「僕」じゃない「僕ら」の"QED"

CROWN POP「僕らの証」作詞:こまつみえ

つねにクラポとポッパーはともにあるというメッセージにも聞こえます。
クラポと我々は離れたところで同じ空を見ているのではない。「僕ら」は同じ場所から同じ空を見て、同じ天気の下にいるのです。

5人とポッパー、今日、豊洲に来られた人も、それぞれの事情で来られなかった人も、そしてこれからクラポのライブに来る人も。

別にむずかしく構えて、何か意味を見出したりするんじゃなくて、ただただクラポのパフォーマンスを楽しんだ先にあった「僕ら」。
CROWN POP素晴らしいライブでした。

ライブ終了直後の感想。

ほんと、自信を持って言えます。
もし、CROWN POPがこれからも正当な評価を得られないのであれば
大きな会場でのライブのたびに心配されるような状況が続くのであれば
それは
世 界 の 方 が 間 違 っ て る

それは #豊洲に来て の感想を見てもわかるはず。

これほど素敵な5人が、もっともっと素晴らしい世界へ羽ばたいていけるように。これからも同じ空の下で隣にいさせてもらいながら、全力で応援していきます!


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