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CROWN POP「僕らの証」MV公開

2022年12月20日(火)に発売されるCROWN POPの2ndアルバム「LIVE」。その"M11(11曲目)"アルバムのラストナンバーとなる「僕らの証」のMusic Videoが公開されました。

7月24日、豊洲PITで行われたライブ「豊洲に来て」で発表され圧倒的な支持を得ている(ように思われる)楽曲ということで、わくわくなのかどきどきなのか、19時のツイートでの予告から公開までの一時間は鼓動が高鳴るばかり。
そして、絶対にすばらしいMVなはずという期待と確信の下に20時のプレミアム公開を迎えます。

チャット欄に現われたメンバーとともに見る「僕らの証」のMVは、

  • 画角が16:9じゃなく4:3(なのかな?)になってる

  • 画質がフィルムを思わせるようなザラつき

  • 赤衣装と青衣装がともに使われている

  • 鏡があちこちの場面で多用されているぞ……

などなど、初見から驚くことづくしです。

特に赤衣装(とメンバーのヘアスタイル)は今回のアルバム制作を前にtwitterでのファン投票(#クラポ24アンケート )で決めた方向性をそのまま反映したもの。個人的には思っていた以上に明るめの赤でちょっと衝撃的でしたが、これまで青(あるいは白や黒)を貴重としてきたCROWN POPにとって変化が際立つ、それがファンの意向で決まったものとはいえ、極めて対照性の強い衣装となりました。

うん。今回のMVには、衣装の色の違いに紐づけて「対照性」がさまざま表現されている……ような気がします。

一般的に「赤」は太陽の光や血の色(健康的な肌の色)を示すことから、生命力や活力にあふれた色としてとらえられます。一方で「青」は海や空、あるいは宝石など、澄んだもの、貴重なもの、さらにクールなもののイメージが強い色。言うまでもなく印象が大きく異る二色です。

MV冒頭に登場するいぶいぶは「聞いてて?心の全て込めるよ」と歌いながら、まるでそこに流れる血潮を確かめるように手のひらをかざします。

またその次のシーン、「笑顔だけで誤魔化したくない」歌うりなてぃーはメイクシーンで頬を赤く染めるためチークブラシを当てられています。いずれも「赤」あるいはそこから派生する「生命力」を極めて強く表現する演出です。
その他、今回のMVで大半を占める赤衣装のシーンは光が差し込んでいたり、空(おそらく青空だったらもっと良かったのでしょう)が広がる屋上シーンだったりで使用されており、さらには特に屋上でのサビの歌唱シーンではメンバーの表情に「活力」を感じさせる笑顔が浮かんでいたりします。

一方、青衣装が登場するシーンではメンバーの表情はクールというか真剣というか、あるいは物憂げというか、静かでクールなまさに「青い」表情。しかもメンバーは鏡の中に写っていたり、あるいは2番Bメロのあいたんのように真っ黒な背景の前で歌っていたりします。

象徴的だなと思ったのはさほるんのソロ。
青衣装の1番Bメロでは暗い部屋で鏡に向かって静かに歌っているのに対して、赤衣装の2番Aメロでは光が強く差し込む部屋(エレベータ?)の中で、最後には大きく顔を上げて前を向くように強くはっきりとこちらを見据えます(関係ないけど、この場面で壁に写るさほるんの髪型かわいすぎじゃないです???)。

そこにつづくみぃあの歌唱も一筋の光が差し込む中ずっとカメラを見据え、表情を大きく動かし、前向きで「活力」を感じさせる映像になっています。

細かく挙げていけばいろいろある気はしますが、MV全体を通して<活力ある赤衣装>と<クールで静かな青衣装>の対比が続きます。

この展開は決してこれまでの青を否定しているものではないと、僕はそう考えます。むしろ鏡に写る、あるいは暗がりの中に展開する青の世界を原点として、CROWN POPに新しい赤の世界が追加されたのです。それを強く示すのが、いぶさほの破壊力が抜群な落ちサビでしょう。

これまで鏡に写るのは青衣装が中心だったのに対して、この場面ではセンターに構える二人は青衣装で鏡に写る二人は赤衣装。しかも青衣装のいぶいぶとさほるんは、笑顔を感じさせるにこやかな表情で歌い上げます。

この場面でCROWN POPの青と赤が融合するのです。そしてあいたんへ。

この歌がいつでも いつまでも
君のためになれるように
そう 同じ時間を紡いで

光を浴びて美しく美しく歌うあいたんが着ているのは、もちろんこれからのクラポを象徴するかのような、そしてファンとともに作り上げた「赤衣装」です。

ラスサビ。りなてぃーもさほるんも、みぃあもいぶいぶもあいたんも、全員がまるでファンとともにあることを喜ぶかのように明るく晴れやかな表情を浮かべます。


「僕らの証」はクラポとポッパーが「僕ら」であることを歌った曲(だと思っています)。その象徴としての赤い衣装が晴海有明の空の下に映えます。

ハンドクラップが響くアウトロからの曲終わり。大きく飛び上がったドローンカメラが写すのは、7月24日、りなてぃーがここをスタートにしたいと語った豊洲PITです。
追記:パッと見で早合点してましたけど「違うっぽいよ」とご指摘を受けまして、確認しました。違いますね。失礼しました、ごめんなさい。

クラポはきっとここから大きく羽ばたいていくのでしょう。クールでかっこいいクラポも、愛らしくかわいいクラポも、そして活力にあふれてかっこいいクラポも。全部内包して、我々とともに「僕ら」として、「LIVE」とともにこの場所から大きくなっていくのだと、強くつよく感じました。

映像がフィルム調で表現されるとき、そこにはシネマのような物語性が強調されます。今回のざらっとした映像も、見ようによっては少しレトロな映画、たとえば80~90年代のエリック・ロメールのような映像に見えないこともない……かもしれません。

エンドクレジットが流れる中、屋上から楽しげに眼下を眺める5人の後ろ姿。そこに見えるものが豊洲PITなのか、あるいは別のなのかは私たちにはわかりませんが、きっと楽しく明るいものが見えているに違いありません。

「僕らの証」のMVは、ここから広がるCROWN POPの物語の始まりなんだろう。そんな風に感じられる映像な気がします。

これまでのクラポが大好きな方も、なんか気になるクラポをこれからちょっと聞いてみようかなという方も、そしてクラポはじめましてな方も。
すごく印象的な楽曲にふさわしいMVになっていますので、ぜひぜひご覧ください!


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