ガン告知の翌日のこと。


ガン告知の翌日
洗い物をしていたら
背後から、夫がいきなり

「お前の思い出づくりに、俺は付き合うから、会いたい人、行っておきたい所を言ってくれ…
病気のことなどは話さずに、偶然、立ち寄ったようにして、それとなく
お別れをしてきたらいい…。」

えっ、それとなくお別れをって、治療が始まってもないのに気が早すぎやしませんか?と思いながら、

「そんな急に、お別れをしておきたい人と言われても浮かんでもこないし、とにかく、まだ治療も始まってもないし、もうちょっとあとにしてほしいな」

振り返り、
夫の顔をみたら、泣き腫らしたあとの赤い目と合ってしまいました。

その目は、私の死期が
もう、そこに迫ってきているかのような悲しみに満ちているもので、夫の私への熱い思いも伝わり、夫なりに一生懸命に考えてくれたことなんだね、ありがとうと思いました。

でも、私には2週間先に入院して良くなっていくための治療が待っている!
明るい未来に意識が向いている。
夫と私の温度差のなんとまぁ大きいこと。

夫よ!
絶望するのはまだ早いのだ!


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