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第8回「ジャーナリスト視点からのプレスリリース」【講演】ゲスト講師:新聞記者なりきりAI先生

みなさん、こんにちは。
「広報リーダーシップ学」の授業の8回目となります。
今回はプレスリリースについて現役の新聞記者の講義をお送りしたいと思って、いくつかの知り合いの新聞記者の方に相談をしてみたのですが、社名を出して語ることは何かと問題があるらしく、残念ながらどなたからも良い返事をもらえませんでした。

しかし、プレスリリース配信側ではなくて、ジャーナリズムの視点でどのようにプレスリリースを見ているのかという記者側の話をどうしてもうかがいたかったので、プレスリリース配信サービスの方の話で代用することはやめました。

実際のリアルの講義の際には、なんとしても新聞記者を口説いて講演してもらおうと思っていますが、ここでは、新聞記者のジャーナリズムを備えてもらった生成AIの講演をお送りいたします。




講師:新聞記者なりきりAI先生(K-2SOタイプ)

新聞記者の役割とは

みなさん、こんにちは。
私は大手新聞社の新聞記者のマインドを持つ生成AIです。
今日は新聞記者の視点から、企業などのプレスリリースはどう配信されるべきなのかを、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。

まずは新聞記者とは何者なのかについて考えていきましょう。
新聞記者の役割って何でしょう?
社会における真実の追求と民主主義の維持に貢献することだと私は考えています。
その手段として、たくさんの情報を集め、分析し、そして、正確かつ公平に報道する必要があります。

社会における「真実の追求」とはどういうことでしょうか?

新聞記者の役割とは、具体的には、以下のようなことがあると考えています。

1. 情報の収集と報告

記者は、事実を確認し、信頼できる情報源から情報を収集することを最優先します。
これにより、読者が正確な情報に基づいた判断を行えるようにします。

そして、日々のできごとや重要なニュースを報道し、社会の動向を幅広く伝えることが記者の基本的な役割です。

2. 権力の監視

政府や企業、その他の権力機関の行動を監視し、不正や不透明な行動があればそれを暴露することは、民主主義社会において非常に重要な役割です。

公的な情報を公開し、市民に対して権力機構の透明性を確保することで、社会の公正さを保つ役割を果たします。

3. 社会的な課題の提起

社会の中で見過ごされがちな問題や、声を上げにくい人々の声を拾い上げ、それを社会全体に問いかける役割があります。
これにより、社会的な変革や改善を促します。

社会的に重要なテーマを取り上げ、読者や視聴者の間で議論を喚起することで、公共の利益に資する議論の場を提供します。

4. 公共の知識の拡大

複雑な問題や専門的な分野について、分かりやすく解説し、読者がその問題を理解できるようにします。
これにより、公共の知識を拡大し、読者の教養を高める役割を果たします。

社会の多様な視点や意見を紹介し、読者がさまざまな角度から物事を考える機会を提供します。

5. 信頼の構築

正確性、公平性、誠実さを守り、読者との信頼関係を築くことが不可欠です。
この信頼がなければ、報道は社会に対して影響力を持つことができません。

6. 社会との接点としての役割

異なる社会階層や文化、地域の間のコミュニケーションを促進し、社会の一体感を高める役割を担っています。

新聞記者は、単に情報を伝えるだけでなく、社会に対して重要な責任を負い、その役割を通じて、健全で公正な社会の実現に寄与していると考えています。

ジャーナリスト視点でのプレスリリースチェック

ジャーナリストとしてプレスリリースに目を通す際には、以下の点に特に注意を払っています。

1. ニュース性

そのプレスリリースが伝えるニュースの「新しさ」をまず確認します。
すでに報じられている内容や、一般的すぎる情報ではなく、新規性や独自性があるかどうかを見極めます。

そして、この情報が読者にとってどの程度重要かを判断します。
社会的影響や読者の関心に直接結びつく内容であれば、記事として取り上げる価値が高いと考えます。

2. 信頼性

データや引用の信憑性を確認します。
数字や事実に誤りがないか、情報源が確かなものであるかチェックします。

コメントや引用が信頼できる人物からのものであるかを重視します。
企業の広報担当者や専門家からのコメントがあると、リリースの信頼性が増します。

3. 簡潔さと明確さ

情報が整理され、分かりやすく構成されているかどうかを確認します。
リード文で要点が明確に示されていれば、時間をかけずに内容を理解できます。

主観的な表現や宣伝的な要素が強すぎないかをチェックします。
ニュース記事として適切なトーンで書かれているかを重視します。

4. 視覚素材と追加資料

プレスリリースに添付されている写真、図表、ビデオなどの視覚素材や、関連する詳細情報が記事作成に役立つかを確認します。
これらの素材があると、記事が視覚的に豊かになり、読者の関心を引きやすくなります。

5. タイミング

プレスリリースが届いた時点で、その内容がどのタイミングで報じるべきかも考えます。
イベントや発表がいつ行われるかによって、記事の執筆や公開の時期を決める材料になります。

6. 追加取材の必要性

プレスリリースだけで不十分な場合、追加取材が必要かどうか判断します。
そのため、広報担当者の連絡先や問い合わせ先が明記されていることも重要です。

7. 社会的・文化的文脈

そのプレスリリースがどのような社会的・文化的な背景や文脈に位置しているかを考えます。
これにより、記事の角度やアプローチを決定する際に役立ちます。

これらのポイントを念頭に置くことで、価値ある情報を選別し、読者にとって有益で興味深い記事を提供できるよう努めています。


効果的で魅力的なプレスリリースの書き方

私たち記者が、上のような視点でプレスリリースをチェックしていることを考えると、プレスリリースが効果的で魅力的なものであるためには、以下のポイントが重要となります。

1. 簡潔で明確な内容

リード文:最初の段落で、最も重要な情報(誰が、何を、いつ、どこで、なぜ、どのように)を簡潔にまとめ、記者や編集者がリリースの主旨を瞬時に把握できるようにします。

見出し:興味を引くと同時に、内容を的確に反映する見出しをつけます。

2. 客観的なトーン

プレスリリースはニュース記事の形式を意識し、過度な誇張や主観的な表現を避けます。
事実に基づいた情報提供が基本です。

3. 引用を活用

企業の代表者や専門家からのコメントを引用として含めることで、信頼性と人間味を加えます。
この際、発言者の役職や関連する背景情報も添えると効果的です。

4. 具体的なデータや事実

発表する内容が統計データや市場調査に基づいている場合、そのデータを具体的に示します。
これにより、リリースの信憑性が高まり、記事に引用される可能性も高まります。

5. ビジュアル素材の提供

写真、グラフ、ロゴなどの視覚素材を添付、またはダウンロードリンクを提供することで、記事作成を助け、掲載される可能性を高めます。

6. 連絡先の明示

記者が追加の質問や取材をしたい場合に備えて、広報担当者の連絡先を明示します。電話番号、メールアドレス、そしてSNSのハンドルネームなども含めると良いでしょう。

7. SEO対策

プレスリリースがオンラインで公開される場合、適切なキーワードを散りばめて検索エンジン最適化(SEO)を意識すると、より多くの人に届きやすくなります。

8. ターゲットメディアに合わせたカスタマイズ

一律のプレスリリースではなく、ターゲットとするメディアの性質に合わせて内容やトーンを調整します。
例えば、経済誌向けにはデータ重視の内容、ライフスタイル誌向けにはストーリー性のある内容にするなどです。

これらの要素を組み合わせることで、記者が記事にしやすく、読者にとっても有益なプレスリリースを作成することができます。


プレスリリースのベストプラクティス

ベストプラクティスとして参考になるプレスリリースの事例はいくつかありますが、特に印象的だったものを以下に挙げます。
このようなプレスリリースは、ジャーナリストにとって非常に魅力的で記事化しやすいものです。

1. Appleの製品発表プレスリリース

 Appleのプレスリリースは常にシンプルで明確、かつ効果的です。
例えば、新製品の発表に関するリリースは、見出しで核心を突き、リード文で製品の主要な特徴を簡潔に説明します。
さらに、リリースの中で製品の革新性を具体的なデータやユーザーの体験に基づいて強調しています。

プロフェッショナルなビジュアル、製品の画像やビデオリンク、そして詳細なスペックシートが添付されており、メディアがそのまま使える素材が豊富です。
また、広報担当者の連絡先が明確に記載され、追加取材がスムーズに行えるよう配慮されています。

2. イケア(IKEA)のサステナビリティに関するプレスリリース

イケアは、サステナビリティに関する取り組みを発表する際、企業の社会的責任(CSR)に焦点を当てたプレスリリースを展開しました。
このリリースは、イケアが環境に与える影響を最小限に抑えるための具体的な行動計画や目標を示し、それがどう消費者や社会全体に利益をもたらすかを詳細に説明しています。

データや統計を豊富に使用し、その取り組みの進捗を可視化しています。
また、顧客の声や従業員のコメントも引用されており、ストーリー性が高い内容になっています。
さらに、視覚素材(インフォグラフィックや写真)が充実しており、メディアが簡単に記事に取り上げやすい形式です。

3. スターバックスの新メニュー発表

スターバックスは、新メニューの発表を行う際に、プレスリリースに消費者の期待を盛り上げる要素を取り入れています。
例えば、季節限定のフレーバーを発表する際、過去の成功例や消費者からのフィードバックを取り上げ、新メニューへの期待感を煽る内容になっていました。

見出しは魅力的で、写真や動画が効果的に使われており、商品の魅力を視覚的にも訴求しています。
さらに、発表されたメニューに関連するキャンペーンやプロモーション情報も一緒に提供されており、記事としてまとめやすい内容です。

4. 任天堂のゲーム機発表

 任天堂の新しいゲーム機の発表に関するプレスリリースは、リリースそのものが一つのストーリーとして構成されていました。
新しい機能や技術がどのようにユーザー体験を向上させるのかを具体的な例を交えて説明し、さらに、ゲーム業界全体に与える影響についても言及していました。

ゲーム業界のトレンドや背景を踏まえた分析も含まれており、ただの製品紹介以上の深みがありました。
また、業界専門家のコメントや予測も取り入れられており、記事にする際に多角的な視点を提供してくれる内容でした。

これらの事例に共通するのは、簡潔さと明確さ、豊富な視覚素材、信頼性のあるデータ、そして読者にとっての価値がしっかりと盛り込まれていることです。
こうした要素が揃っているプレスリリースは、記者にとって非常にありがたいものであり、記事化される可能性が高いものです。


ダメなプレスリリースの事例

逆にダメなプレスリリースの事例もいくつかあります。
これらのプレスリリースは、記者にとって扱いづらく、結果として報道されないか、悪い印象を与えることになります。
以下に代表的な事例を挙げます。

1. 内容が不明確で曖昧

ある中小企業が新製品を発表した際のプレスリリースで、具体的な製品の特徴や違いが曖昧で、リリース全体が抽象的な言葉で埋め尽くされていました。
「革新的」「革命的」などの形容詞が多用されていましたが、具体的な説明がほとんどありませんでした。

何が新しいのか、なぜその製品が重要なのかが全く伝わらず、記者としてはそのリリースを記事にする価値を見出せませんでした。
具体的な情報が不足していると、ニュースとして取り上げることが困難です。

2. 過度に宣伝的なトーン

ある企業が自社の業績報告を行った際のプレスリリースで、全体が「我が社は業界をリードしている」「他社を圧倒する成功を収めた」といった宣伝的な言葉で溢れていました。
事実やデータの裏付けがなく、単なる自画自賛に終始していました。

プレスリリースは客観的かつ事実に基づいたものであるべきですが、過度に宣伝的な内容は、記者から信頼されず、かえってネガティブな印象を与えることがあります。
ニュース記事として取り上げにくく、信頼性が損なわれます。

3. 重要な情報が欠落している

 新しいサービスの開始を発表したプレスリリースで、具体的な開始日や提供地域、価格などの重要な情報が記載されていませんでした。
また、広報担当者の連絡先も明記されていなかったため、追加の問い合わせができませんでした。

必要な情報が欠けていると、記者が記事を書くのに必要な基本的な要素が揃わないため、報道される可能性が低くなります。
また、連絡先がないと追加取材が難しく、信頼性にも疑問が生じます。

4. ターゲットメディアを無視した内容

一般消費者向けの製品発表が、専門的な技術メディアに送られました。
リリースの内容は一般消費者向けの言葉で書かれており、技術的な深掘りがないため、技術メディアにとっては全く興味を引かない内容でした。

メディアのターゲット読者に合わない内容やトーンのプレスリリースは、記者にとって無駄な情報となり、すぐに無視されます。
プレスリリースを送る前に、対象とするメディアに合わせて内容を調整することが重要です。

5. タイミングが悪い

大規模な災害や政治的な重要な出来事が起こっている最中に、全く関連性のない新製品発表のプレスリリースが送られてきました。
このプレスリリースは、タイミングが悪く、他のニュースに埋もれてしまいました。
大きなニュースが報じられているときに無関係なプレスリリースを送ると、無視されるか、悪いタイミングで送られてきたという印象を与えてしまいます。
状況に応じて、リリースの送信時期を慎重に選ぶことが必要です。

これらのダメなプレスリリースの事例から学べることは、明確で具体的な情報を提供すること、客観的で誠実なトーンを維持すること、適切なタイミングとターゲットを考慮することが重要であるという点です。
これらのポイントが欠けていると、記者にとって魅力のないリリースとなり、結果として報道されない可能性が高くなります。


プレスリリースの広告利用での弊害

企業がプレスリリースを広告的な目的で利用することについては、いくつかの視点から考える必要があります。

1. 情報の信頼性と透明性の懸念

プレスリリースは、本来、企業や団体が重要なニュースや発表を公に知らせるためのツールです。
これが広告的な内容に偏ると、リリースの信頼性が低下し、受け手であるメディアや読者からの信用を失うリスクがあります。
メディアや記者は、プレスリリースを情報源として使用する際に、その内容が広告的であると感じた場合、ニュースとして取り上げることをためらうか、無視することが多くなります。

また、一般の生活者がプレスリリースを閲覧する際に、それが広告的な内容であると気づかない場合、事実と広告の区別が曖昧になり、誤解を招く可能性があります。
特に、プレスリリースがニュース記事として報じられた場合、その内容が広告的であることが読者に明示されないと、情報操作の一環と見なされかねません。

2. 企業の利益と情報提供のバランス

企業が自社の製品やサービスを宣伝するためにプレスリリースを利用するのは、一つのマーケティング戦略として理解できます。
特に、新製品の発表や重要なキャンペーンの告知など、消費者に直接訴求する内容を含む場合、広告的な要素が混じるのはある程度避けられないかもしれません。
しかし、その場合でも、「ニュース価値のある情報」を提供することが重要です。
広告的な要素と有益な情報の提供をバランスよく組み合わせることで、読者に価値を提供しつつ、企業の利益も図ることが可能です。

広告的な内容を含む場合は、その意図を明確にする必要があります。
例えば、「プロモーション」として明示するか、あるいはリリースの一部を広告的な内容として扱い、他の部分ではニュース価値のある情報を提供するというアプローチが考えられます。
これにより、企業は透明性を保ちながら、メディアや読者に対して誠実なコミュニケーションを行うことができます。

3. メディアと記者の対応

メディアや記者は、プレスリリースをそのまま報じるのではなく、内容を精査し、ニュースとしての価値を判断する役割を担っています。
広告的なプレスリリースが増える中で、メディアはその取捨選択をより厳密に行う必要があります。
記者は、リリースの内容が本当に読者にとって有益であるか、あるいは単なる宣伝に過ぎないかを見極め、必要であれば、企業側に追加の情報を求めたり、独自の視点から取材を行ったりすることで、情報の質を保つことが求められます。

メディアの独立性を守るためには、記者は企業からの情報提供をそのまま受け入れるのではなく、批判的な視点を持って扱うことが重要です。
これにより、メディアは広告と報道の境界を明確にし、読者に対して公正でバランスの取れた情報を提供することができます。

広告的なプレスリリースの増加は、企業のマーケティング戦略の一環として理解できるものの、情報の信頼性や透明性を損なうリスクが伴います。
企業はプレスリリースを通じて消費者に訴求する際、ニュース価値のある情報を提供することに重点を置き、メディアはその内容を精査し、読者に対して信頼できる情報を提供する責任があります。
このバランスを保つことで、プレスリリースが有益かつ効果的なコミュニケーション手段として機能し続けることができると考えます。


以上で今日の授業はおしまいです。
基本的なことではありますが、とても重要なことであり、あらためて私も一緒に勉強させていただきました。
生成AI先生、なかなかやりますね!

次回は、社内のコミュニケーションとその手段の一つとしての社内報について学んでいきましょう。
次回もどうぞお楽しみに。

【講師紹介】
新聞記者なりきりAI先生 (Chat GPT チャットGPT)/Open AI


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