『アナと雪の女王』

今日は、『アナと雪の女王』を観ました。

映画を観ながら、在籍していた大学で開かれた、ある建築家のスタジオ課題のことを思い出していました。それは、2010年から2011年にかけての冬、学部三年生を対象に開かれました。

そのスタジオの課題は、

「天気を施主にした建築をつくれ」

という一風変わったものでした。私はその建築家の作る建築、そしてテキストが大好きで、修士課程の身分であるにもかかわらずその建築家に直談判し、学部生にまじってこの課題を履修させて頂く機会を得ました。

私は北国出身で、小さいころから雪と仲良しなので、あまり悩まずに、天気は「雪」を選びました。この課題にとりくんでいる時は、雪や氷の現象のあれこれを建築的な目線から考える毎日で、本当に楽しかったことを今でも思い出します。

二回目のエスキースの際に、

<雪とは平面的境界を消失させ、断面的境界を際立たせるものである>

と私がプレゼンをした時、きびしい建築家は

「加藤くんが言ったその言葉は、ぼくは一生忘れないよ。」

と褒めてくださったことが本当に嬉しかった。

そのころのスケッチブックをみたら、建築を楽しんでいる自分がいて、なんだか勇気を貰いました。

映像美が素晴らしく、氷特有の透明感や反射までもがアニメであるのに(だからこそ)アクチュアルで、また、ゴシック調の街並みや氷のお城にも思わずうっとりしました。けれども、建築を志す人にしか見えない雪や氷の性質、現象が織りなす美しく楽しい世界まではディズニー映画も紹介しきれていなかったので、建築はディズニー映画にも勝てそうな余地がまだあるぞ、と反面教師的ですが、思いました。

今日は、『アナと雪の女王』を観ました。

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