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近鉄に合併から半年後、三重交通色も残っていた北勢線

(この記事は2021年11月に会員限定記事として配信したものです。)

垂直カルダン方式のモ4400形に興味を惹かれる

 私がナローゲージの鉄道に興味を持つきっかけとなったのは、三重交通が1959(昭和34)年に新製したモ4400形という3車体の連接車でした。

 一般的にナローゲージといえば非電化で、小さな蒸機やディーゼルカーが付随車を牽引するというイメージですが、鉄道は電化しているものという環境に育った私は、ナローゲージの電車で、しかも垂直カルダンという珍しい駆動方式であることに興味を惹かれたのです。

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▲どこが撮影ポイントかという予備知識もなく、西桑名からロケハンを兼ねて阿下喜に向かった。北大社で交換となったのがモ200形(モ4400形を形式変更)だったので、下車して西桑名寄りの踏切までダッシュしたが、後追いを1枚撮るのが精一杯だった。西桑名で入庫になったらしく、三重交通色での出会いはこれが最初で最後になった(1965年10月5日、楠居利彦撮影)。

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▲次の阿下喜行きはモニ220形+サ150形+サ150形の3連だった。当時の北勢線にはモ200形3両のほかにモニ220形7両、サ130形6両、サ140形7両、サ150形7両が在籍していた。連結器はピンリンク式で、1966年3月に小型の自連に取り換えられる(1965年10月5日、楠居利彦撮影)。

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