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もったいない引き分け(2023/4/29)

勝負事は、いろんな細かい事の積み重ねなんだなと改めて思いました。

2023明治安田生命J3リーグ 第8節 ギラヴァンツ北九州 VS SC相模原

ハーフタイムに、相手が狙っているのはカウンターとリスタートだけだと。だからこそサイドを使って攻撃をしようというのを徹底しなさいと伝えましたが、うまくいかなかったのは全部私のせいです。できなかったのは私の伝達をもっと強調しなかったといけないと思います。

試合結果 | ギラヴァンツ北九州 オフィシャルサイト
https://www.giravanz.jp/game/live_2023042930.html#sc6

より、田坂和昭監督のコメント

まあ、選手を守るのが監督の役目だとすれば、この言い方になるかなと思います。とはいえ、この一言に吹き上がって監督を非難してる人はちょっと落ち着け、と思ってしまいますね。

根拠は、ギラヴァンツ北九州公式サイトには載っていなかった村松航太選手のコメントにあります。

--約60分間を1人多い状態で戦ったが、追いつかれての引き分け。試合運びについては?

心理的に「これで勝った」と思ってしまったのか、優位過ぎて慢心ではないですけど、そういう心理が働いてしまってのこの結果じゃないかなと思っています。

--相手がカウンターを狙っている中で、中央を割られての失点でした。

あの場面を切り取っても、マークの受け渡しの声とかは出ていたけど、それが伝わってもいない。若さが出ているというか。でも、それは若さで片づけてはいけないので。みんなが当事者意識を持って、自分がやるという意識を持たないといけない。ピッチ内でももっとハッキリ伝える場面でやらないといけないし、僕ももっとやらないといけなかった。

--勝つために、その時々で必要なことをそれぞれが認識しないといけないということでしょうか?

細かいところなんですけど……。今日も相手は少なくなって前から来るのはあきらめているから、もっとサイドにボールを振って相手を走らせればいいのに、どうしてもボールサイドに人が寄ってしまって、今日もサイドチェンジをなかなか打つことができていない。ああなると、相手からすると守りやすくなってしまう。守備も、前半はある程度ハメてセカンドボールも拾えていたけど、後半に相手が割り切るようになってからは意外と押し込まれてしまう時間もあった。そういった細かいところは自分も言わないといけないし、チームとしてやっていかないといけない。

【公式】北九州vs相模原の選手コメント(明治安田生命J3リーグ第8節:2023年4月29日):Jリーグ.jp
https://www.jleague.jp/match/j3/2023/042930/player/

より、村松航太選手のコメント(太字は引用者)

失点は中央で奪われてのカウンター。ハーフタイムに監督から「相手が狙っているのはカウンターとリスタートだけだと。だからこそサイドを使って攻撃をしようというのを徹底しなさい」と指示されたにも関わらず中央を攻めてしまいボールを奪われ、相手のカウンター時には「マークの受け渡しの声とかは出ていたけど、それが伝わってもいな」かったのです。

もう、明確に選手の経験不足なんですよね。

もちろん、細かな約束事を練習の時点で徹底できなかった監督はじめ首脳陣に責任がないわけではありませんが、村松選手いわく「若さが出た」んです。村松選手は前々から今季メンバーの「若さ」の部分で懸念するようなコメントをいくつか出してました。ここに来て、それが積み重なってしまっているなと感じます。

岡田優希選手も、本来なら中堅どころでベテランもいる中でそれなりに自由にプレイできる立場ですが、ギラヴァンツ北九州では上の方になってしまい、振る舞い方に苦慮している感じが伺えますね。なかなか難しいチーム事情です。この一連のツイートも、できればスレッド全部を読んでいただきたいですね。

ちなみに、2019年に小林伸二さんが監督を務め始めた頃、こういう事を言っていました。

できれば全文読んでほしい記事ですが、抜粋するとすれば以下の部分。

―チームをコレクティブにするために、監督はどんなアプローチをしますか?

一つは規律や約束事を設けることです。例えば、こういうコースで前の選手が相手のプレーを限定したら、その後ろの選手はどこにポジションを取るべきか。前からプレスに行ったけれどもボールが取れない場合は、最終ラインをどの位置に置くのか。例えば、陣形をコンパクトにするという狙いの下で一人ひとりの選手がどうすべきか、どう動くべきか、は日々のトレーニングでしっかり浸透させておく必要があります。もっと総体的な規律、約束事で言えば、それは先ほど話した、私がやりたいスタイルを実践するために選手に求めること、とも言えるのですが、例えば技術だけではなく走る能力も必要ですし、走る能力に限って言っても、前に出る走力だけではなくて、リスク管理を考えれば後ろに戻る走力も必要なのです。

シマダノメ 第1回 深堀インタビュー 小林伸二監督(前編) | ギラヴァンツ北九州 オフィシャルサイト
https://www.giravanz.jp/shimadanome/20190130.html
太字は引用者

他の方のツイートで言及がありましたが、この頃の練習は本当に事細かに授業するみたいに一つ一つ丁寧に行われていたようです。そのように徹底して「規律と約束事を設け」たんですね。丹念にベースを作り、夏に的確な補強をしたことにより、小林監督就任初年度でJ3優勝という結果が出たんだと思います。

今年もJ3優勝を掲げながらうまく行っていないのは、そうした細かい部分の規律と約束事が徹底されていなかったからとも考えられます。

とにかく、8試合が終了して残り30試合。J3優勝はともかく、ここから浮上できるための時間はまだまだ残されています。丹念なベース作りの再構築に期待していきたいと思います。

次に相模原とやるのは9月30日。コメントで色々言われてますけど、このときにはギャフンと言わせるくらいに圧倒できるようになっててほしいですね。

勝ちてええええええええええええ!

以上!

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