とあるところに記事を書いた話

Twitterにはちょろっと書いてたんやけど、
とある割と真面目な刊行物に記事を書きまして

あれ?画像表示されてる?「表示」ってところ押したらみれるのかな

自分がAKBのヲタクなんですってことは、とあるホームページ上の記事にあるんやけどね。

まぁ、もう公開してもいいかってことで、リンクを貼ります。

こちら


今回は、ネットじゃなくて冊子になるやつに記事を書きました。

冊子になるからネットには公開されないんだけど。

せっかく推しグループのことを書いたし。ここに、その原稿を公開しようかなとおもいます。

ちょっと長いけど、ところどころ抜き出しながら。


では、いきます。

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ヲタクという生き方-ウィズコロナ-

 2020年4月10日,京都弁護士会HPの「弁護士会ブログ」というコーナーに私の書いたブログがアップされました。「ヲタクという生き方について」というタイトルでした。記事のアップ後すぐに各方面からの様々な反応をいただきました。自画自賛にあたるものの,私の記事は弁護士会ブログ始まって以来の「バズり」を見せました。当時の弁護士会ブログのコーナーは新規登録弁護士リレー形式で担当していくものでした。私は72期の新規登録弁護士として,弁護士登録後3か月で書いた記事でした。今,私は弁護士3年目になります。弁護士としても記事を書いた当初よりは,ほんの少しだけ成長していたらいいなと思いながら,この記事を書いています。
 さて,私がこの記事を書いた2020年4月は初めての緊急事態宣言が出ました。現在も新型コロナウイルス感染症は鎮まる気配がありません。マスクが当たり前,裁判もWebで実施されるなど,コロナは私たちの生活様式を大きく変化させました。実は,コロナの影響は日常生活に留まらず,「ヲタクという生き方」にも変化を生みました。今日は,そんなヲタクという生き方のその後について書きたいと思います。

 さて,昭和のアイドルにはキャッチフレーズがあったと聞いたことがあります。松田聖子さんは「抱きしめたい!ミス・ソニー」,山口百恵さんには「大きなソニー,大きな新人」というキャッチフレーズが付けられていたそうです(私もネットで調べて知りました)。

 前回記事で私が贔屓にしていると紹介したAKB48にはどのようなキャッチフレーズが付いているかご存知でしょうか。「会いに行けるアイドル」です。これまでアイドルは憧れの存在・手の届かない存在でした。それは,テレビの中の存在だったからです。AKB48は秋葉原ドンキホーテの8階に専用劇場を持ち,劇場公演が連日行われています。チケットが当選するのであれば毎日でも「会いに行けるアイドル」です。ここに,これまでのアイドルの常識を変えるAKBの革新性がありました。また,土日になれば握手会が全国のどこかで開催され,握手券を持っていれば憧れのアイドルと直接会って話ができるという状態でした。


 しかしコロナの影響により,握手会は全て中止。オンラインでのテレビ電話方式に変更されました。ヲタクはここで生きがいを失ったともいえます。
 ヲタクの間に流れる閉塞感は,アイドルに直接会いに行くことができなくなったことだけではありません。実は,ヲタクの仲間に会えないことが閉塞感の中心でした。握手会の現地にいけば,少なくともヲタクの友達が居ました。いつも居るヲタクから,久しぶりのヲタク。年齢も職業も居住地もバラバラで,ただ「ヲタクであること」という共通項だけで繋がった仲間でした。握手会中には「今日は券がいっぱいあって回るのが大変だ!」とか「○○ちゃんが今日もかわいい!」とか他愛もない会話をしていました。1日中握手会を楽しんだら夜は飲み会です。これまた他愛ない会話で盛り上がりました。辞めるはずもないのに「いつまでヲタクするんだろうね」なんて現実を見た「ふり」もして夜は更けていきました。去り際には「また来週ね!」なんて会話をしていました。コロナにより,これらが全てなくなりました。「会いに行けるアイドル」は「会いに行けないアイドル」に変容したのです。


 これを機にヲタクの行く末にもいくつかのカテゴリーが生まれました。①そのままAKBを応援し続けるヲタク,②ヲタ卒(ヲタクを卒業すること)するヲタク,そして,③別のグループを応援するヲタクです。
 正直言うと,私は別のグループを応援し始めました(もちろんAKBを捨てた訳ではなく同時並行でという意味です)。AKBのヲタクで東京に集まったとき,1人のヲタクから誘われた地下アイドルのライブで見た「キミイロプロジェクト」というグループにハマってしまったのです。
 「地下アイドルって何?」と思われる方もいると思います。この言葉との対比でAKBのようなメジャーなアイドルのことを「地上」と言ったりもします。そうすると「区別基準はなにか」という疑問が出てきます。実はこれ,明確な区別基準がありません。地下アイドルでもCDをリリースしているグループは沢山あります。テレビに出たことのあるグループもあります。イメージとしては,テレビを中心に活動しているのが地上アイドル。ライブハウスでのライブ活動を中心に行っているのが地下アイドルというイメージでしょうか。


 地下アイドルはコロナの中でも勢力的にライブ活動をしてくれます。ライブに行けば,お互いにマスク着用+アクリルカーテン越しにお話しもできます。やはりAKBからアイドルのヲタクを始めた私にとって,ヲタクの根幹は「会いに行ける」だったのだと実感させられました。


 ネット用語では,地下アイドルを応援し始めることを「地下落ち」ということがあります。地上から地下へという意味で「落ちる」なのか,地上アイドルに比べてランクが「落ちる」という意味なのか,いずれにせよ少しばかり揶揄された表現だろうと思います。
 しかし,私にとって「会いに行ける」アイドルを応援することはウィズコロナの中でヲタクという生き方を全うする手段でした。


 応援しているキミイロプロジェクトの曲に「ダーウィンダーウィン」という曲があります。グループの代表曲としてライブでも良く披露されるこの曲には「私たちの進化を論じて」という歌詞があります。かの有名なダーウィンは「生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。それは、変化に最もよく適応したものである。」という格言を残したと言われています。地下アイドルを応援し始めた私は,決して地下に落ちたのではなく,変化に最もよく適応した,ヲタクとしての進化を遂げたのです。
 こんな自己正当化のための「こじつけ」を考えていた矢先,AKBの推しメンが卒業発表をしました。是が非でも卒業公演のチケットを当てて,ボスに頭を下げて,東京での卒業公演に参戦したいと思っています。

 この記事をお読みいただいている方の中には,女性アイドルの記事など不適切だと感じられる方もおられるかと思います。実は,2020年の4月に弁護士会ブログがアップされるとお叱りの言葉をいただいたこともありました。AKBの総合プロディーサーでもある秋元康は自分のプロフィールを「作詞家」としています。「作詞家として能力が高いというのはどういうことか?」という問いに「『好き』という言葉を100通りに言い換えられるか」と答えています。伝えたい内容が同じでも,手を替え品を替え,歌手の年齢,曲のイメージに合わせて,いかようにも言葉を変化させられることが作詞家としての能力の高さだというそうです。
 私のこの記事も「コロナ禍でも変化に適応して生き抜いた経験談を,私の趣味の角度から言い換えたもの」という趣旨でご笑覧いただければと思います。

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こんな感じの記事でした。

記事がアップされたあと、同業者以外からの反応も少なくともありました。

この記事、実は掲載される予定ではありませんでした。別の人に趣味の記事をかいてもらうように要請していたからです。

ただし、締め切りになっても記事が届きません。まるで、作家の先生の原稿を待つ編集者の気分です。

もう、間に合わない!!!そうなったとき、苦渋の選択で僕自身が書くということになりました。

既に、ホームページに書いた記事があったので、それの続編を書こう。そう思って、3時間くらいで書きました。

次、何か書くときは必ずキミイロプロジェクトという言葉を出そう。

そう思っていたので、いい機会でした。




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