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好きこそ物の上手なれ

好きこそ物の上手なれとは、どんなことであっても、人は好きなものに対しては熱心に努力するので、上達が早いということ。

出典:故事ことわざ辞典

あなたは、食べ方がキレイと褒められたことがありますか?

たとえば魚。

食べた後、骨だけになっているお皿は、見ていて気持ちの良いものです。
私の若い頃はまだ
「美しい食べ方こそ、真の美人のアカシ」
という観念がスタンダードだったので、私も一生懸命練習しました。

ところが、、、

手先が不器用な私には、
このスキルはどうしても身につけることができず、

上手に食べられないストレスから
魚そのものが嫌いになり、
魚料理を避けるようになりました。

食べ方が難しい食べ物は魚以外にもたくさんありますね。

たとえばケンタッキーフライドチキンです。

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とっても美味しいんですが、
骨の周りの肉をキレイに食べるためには
骨にしゃぶりつく必要があります。

手も口も油でギトギトになり、骨は散乱、
そこまで頑張っても
肉は少し残り、食べかすは美しくない。
デキル大人の女性っぽくないですね〜。

そんなわけで、私にとって
ケンタッキーは高級料亭よりも敷居が高いのです。

さて、「美しいマナー」がストレスになり
嫌いになった食べ物が数々ある私は
子供たちに
食べ物のマナーについて
うるさく言うことはありませんでした。

「作った人に感謝して、美味しいものを楽しく食べる」
よりも大切なことって
それほど多くないと思うのです。

ところが、子供たちの
ケンタッキーフライドチキンの食べ方といったら!

食事中の様子はごく普通、野性的ではありません。
なのに
気づいた時にはもう、ただ骨だけが残っている状態。


すぐそばで見ていても
何が起きているのか全くわかりませんが、
それはまさに『美しいマナー』の教科書通りの姿。

奇跡です!

この差は、「ケンタッキーフライドチキン愛」の差、かもしれません。


「好きこそ物の上手なれ」なのです。

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さて、時代が変わり
これからは
「好きなことをやって生きていこう」
というのがスタンダードになるそうですが、

今、
「では、私の好きなことって何かしら」
と悩む人も多いようです。

ところが、この悩みの答えは
思いの外簡単に解消できるのです。

あなたが既に長い時間を使ってやってきたこと、
呼吸と同じくらい自然にやっていること

の中に、その答えがあるのです。

そしてそれが何かは、あなたも初めから知っているはずです。

ただこれ、
「私の居場所はここじゃない、もっと良い場所があるはず!」

という、一種の逃避願望と混ざり合ってしまって

無理やり見つけた「好きなこと」に無理して取り組み
全然上達しなくてストレスまみれになり、

実はそれは好きじゃなかったことに気づき、
さらに別の「好きなこと」を探しにいって、

という、延々と続く迷路へ迷い込む
危険性もある考え方で、

それを注意深く見極めていくには
繊細な判断が必要です。

これはまた、別の機会に詳しくお伝えしますね。

さて、食べ方が下手な私ですが、
先日、たった一つだけ
人よりキレイに食べられる食材があることに気づきました。

それは、蟹です。

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蟹の身をほじくり返して最後まで食べ切るのは
かなり難しいのですが、

数人で蟹を食べた時、ふと気がつくと私のお皿だけ
洗ったようにキレイな蟹の殻が積み上がっていました。
手先の不器用ささえ
大好きな蟹には打ち勝つのです。

好きこそ物の上手なれ

それは、通常は眠っている奇跡の力を呼び覚ます
魔法の呪文なのです。

あなたの好きなものは何ですか?








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