見出し画像

我が子に教えたい一つのこと

先日ヘブライ語のレッスンで、何故か深い話になった。人生で子供に教えたいこと、とは。

幸せの定義

どんな親も、我が子には幸せになって欲しいと願うだろう。「幸せ」って何だろう。私なりに考えて、最近ようやく答えのようなものが見えてきた。

私の考える幸は、心の内側にある「魂」が満たされている状態だと思っている。しかも、いついかなる時も。

通勤電車に乗っていても、昇進しても、結婚しても、離婚しても。
人や環境や場所など、自分の「外」の要因によって左右されることなく、内側からぽわっと火照る灯火のようなエネルギーか。

その灯火を自分で照らし続けることができたら「幸せ」を見つけたと言えるのではないかと考えている。

灯火が灯った状態で恋愛をすれば、
心の穴の補完を目的とした恋愛にならないし、
自分の価値を「証明」するために仕事はしない。
楽しいことだけを求め、苦難を避ける生き方はしないだろうし、
だからこそ人の苦しみや悲しみも分かち合える優しさを持てる。

魂の灯火を照らし続けるためには

これに関しては、自分でさえ「答えを見つけた」とは言い切れない気がする。ただ、言えることとしては、自分の外にある外部要因に振り回されない「芯」を育むのが大事な気がする。

私は、瞑想・れいき・ジャーナリングを通してこれを実現しようと日々している。でも、方法はなんだっていいと思うし、何通りもあると思う。

以前の私はどちらかというと「ポジティブ思考」だった。なんでもうまくいくだろう、なんとかなるだろう、と思う癖を敢えて育んでいた

ところが、どうだろう。ポジティブ思考の弱点は「なんとかならない」状況が続いたり、辛いことが起きた時に対処のしようがない。なんたって、自分の信じる「ポジティブな世界」が目の前に展開されないので。

職場のパワハラが原因で軽いうつ病を患ったときに気づいた:敢えてポジティブにいるのは危険だ。

Self Awareness (自己認識)

それから間も無くしてフランスへMBA留学をした。そこで目の当たりにしたのは「頭の柔らかさ」と「自己認識の高さ」だった。

世界各国から人が集まるフランス、フォンテーヌブローという小さな町で、私は驚いた。当時、MBAの世界ランク1位を取った学校だ。誰と話しても頭の回転が早いだけでなく、人として面白い人ばかりだった。

その中で、今までいた環境と違うと感じた皆の共通点は「頭の柔らかさ」だけでなく「自己認識の高さ」だった。

程度の差はあれど、自分のことを客観視できる人ばかりではないか。
私もそこからある意味ヒントをもらったようなものだ。

自分の強みを生かし、
弱みは認め、他人に助けを借りる。

自分が苦手な環境や状況を把握し、
それを避けることで、自分を最大限に活かせる場に身を置く。

己の怒りや悲しみの根源を探し、
目を逸らさず、それを解そうとする。

そして、自分の経験することは、
全て自分に責任がある、と認識する:

  • 経済が悪化したから職を失ったのではない

  • 上司ができないから自分が昇進できなかったのではない

  • 教授とウマが合わなかったから成績が悪かったのではない

…人のせいや環境のせいにする人があまりいなかった。

一つだけ伝えるなら

ということで、我が子に一つだけ育んでもらいたいとするなら、
私は躊躇なく「自己認識」を高めること
を強く推すだろう。

悔しい思いをして、その原因を探求して向き合って欲しいし、
悲しい思いをして、何に心が動かされたのか理解してほしい。

嬉しい時も、嬉しさの根源にあるのは何かを考えて欲しいし、
恥ずかしい時も、何を見せたくないのかの真意を見つめてほしい。

周りと仲違いして、自分の言動を振り返ってみて欲しいし、
恋愛をして、新たな自分の発見をしてほしい。

これら全ては自己認識が高ければ、実現できると私は思う。

何を学んだって良い。
どんな職業についたって良い。誰と一緒に暮らしたって良い。
自分の力で、自分を幸せにできるツールを身につけて欲しい。

(なんと深いヘブライ語のレッスンだったことか笑)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?