起訴される、ということ
メディアでよく報じられている「起訴」という単語
起訴ってなに?
刑事事件を起こした人が裁判にかけられますよ
という意味の単語です。
裁判にかけられると「有罪」なのか「無罪」なのかを争います
事件を起こしたことを認めている「認め」の事件の場合は「有罪か無罪か」よりも、「執行猶予がつくかどうか?」であったり「実刑(刑務所でお勤めをすること)の期間をより短くすること」に弁護側はコミットします。
元夫の事件は「認め」の事件で「起訴される」ことが決まりました
「起訴される」裁判にかけられることが決まった時点で事件まで勤務していた会社さんから懲戒解雇されました。
それは当然です、逮捕されて仕事に混乱をきたし、下手したら社名も含めて報道されるかもしれないようなことをしでかしてそれでも元の会社に仕事復帰させてもらえるほど大きな会社は甘くない。
私は、福利厚生が手厚くて暖かい方が多い素敵な会社さんだったので、その時まで本当によくしていただいて感謝の気持ちでいっぱいだった。
しかし、父は解雇されたことに一人怒っていた。
父が怒っている意味が私にはわからなかった。
「起訴される」ことも「懲戒解雇される」ことも身から出た錆でしかない。
起訴されることが決まったら次は裁判の準備や退社手続きなどやるべきことが次から次へとやってくる
怒っている場合じゃない
弁護士が裁判になったら奥さんにダメージが大きい
と心配してくれていた
刑事裁判では「情状証人」と言って被告人は犯罪を犯したけれど普段はこんないいやつだ、というようなことを裁判で身内の人間が証言する、というのがお決まりのくだりだ
周りの人が私にこれ以上傷ついてほしくない、と言ってくれていた。
とてもありがたかったが、私は情状証人を自分でやればよかった、と今は思う。
「離婚はせずに自分も義理の父親として管理監督していきます」
と父は裁判で証言したらしい
そんな嘘をついてはいけなかった。
事実を人前で宣言する場所なはず、裁判の中では虚偽があってはならないのに・・・
現在、お仕事で刑事事件のサポートに入るとき、一緒にお仕事をしている弁護士は幸いにも「嘘」をよしとしないので刑事裁判の中でもお決まりの流れ、お決まりのセリフではなく、被告人の人生にとってどんな裁判にするのがいいのか?を考えてくれている
裁判でその場限りのことを言う対応をしてしまうと、被告人が社会復帰した時に「ごまかせば世の中何とかなる」という発想になってしまう。
起訴されると裁判が近々始まるという現実
裁判という非日常でそれぞれの当事者が感じること
そして学ぶチャンスとするか、上手く行かない生き方を学ぶ機会になってしまうのか?
裁判を進めていくうえでのキーマンとなる裁判長、検察官、弁護士
特に弁護士は被告とのコミュニケーションを経て裁判を迎える
弁護士のお仕事をされる方、志される方は「被告の未来」と向き合ってもらいたいと日々思います。
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