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子どもとパパ・ママの境界線

言語聴覚士や保育士として日々子ども達に関わっている小野寺です。

G.W前半、家族で義妹夫婦の所へ遊びに行きました。新幹線に乗って移動する3泊4日の旅行でした。
そこで感じた子ども達と親の境界線について書いてみたいと思います。

1年に1回程度しか会えない関係性ですが、小学生の我が子2人は叔父叔母が大好きです。
その叔父叔母と私達家族で水族館に行きました。
水族館では「謎解き」があり、冊子を手に謎を解きながらゴールを目指す形だったのですが、なかなか難問で大人の手助けが必要でした。
普段すぐ甘えてくる子ども達、そして必要以上に手を出してしまうパパ、ママである私達。
今回の謎解きも難しいだろうと思って横から手助けしようとすると「ほっといて!」と振り払われてしまいました。
しかし、同じことを叔父叔母がすると素直に聞く子ども達。叔父叔母の説明に必死で耳を傾け、理解しようと謎解きに挑戦する姿が見られました。

私はその姿を遠目に見ながら「ああ、叔父叔母は境界線を上手く築いてくれているから子ども達は素直に話を聞いているし叔父叔母を信頼しているんだなあ」と感じていました。

心理学の世界で時々目にする『境界線(バウンダリー)』という言葉。
私は、国と国との境目を『国境』として明確に分けるのと同様に、人と人との関係にも一定の『境界線』を引いた方が良い、という考え方だと捉えています。

私は我が子達を愛しているが故、しばしば子ども達と一体化してしまうことがあると自覚しています。子どもが悲しいと私も悲しい、子どもが体調不良になると私も食欲が落ちる・・のように。
お腹の中でへその緒で繋がっていた頃は物理的に一体化していましたが、オギャーと生まれ出てへその緒を切った後は本当は2人の間には明確な境界があって個人・個人です。
しかし気持ち的に境界線が引き切れずに私・あなたの境目がよくわからなくなることがあるのではないでしょうか。
これが親子の間で起こると過干渉、過保護などに繋がってくることもあるかと思います。

叔父叔母は境界線の引き方が上手です。
子ども達が自分でできる所は口出しせず、感情的にも同化しすぎず、適切な距離を保ちながらも一緒に楽しく遊び、頼られた時は必要範囲で手助けする。子ども達はそんな叔父叔母と過ごす時間はとても情緒が安定していました。

『境界線』をしっかり引くことって難しいなあと思います。
特に、ハンディキャップを持つ子どもの場合、親は自分がなんとか支えなきゃ、などの気持ちから、より境界線を引きにくくなってしまうような気がします。

親として、支援者として、境界線を意識した環境づくりをしていきたいと思っています。

読んでいただきありがとうございました。

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