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トリキと秀樹に酔いしれた夜

 10年来の友達夫婦と飲むため、鳥貴族(トリキ)に行った。
仕事帰りに1人でもよく行くトリキは、祝日の金曜日とあって19時前でもかなり
混み合っていた。広い席が空くまでの間、2人席にギュウギュウになって座りながら、焼き鳥を楽しむことにした。

 値段はすべて370円、安い上に焼き鳥は一本でもかなりボリュームがある。揃って塩味が好きな私たちは、片っ端から焼き鳥を塩で頼んだ。他にも超!白ネギ塩こんぶに塩だれキューリ、キャベツ盛りなど。念願のふんわり山芋の鉄板焼きもしっかり頼んだ。一杯目のビールもそこそこに、メガジョッキのハイボールをガブガブ飲んだ。メガジョッキが海賊が酒を飲む時に使う木樽のジョッキに思えてしまい、なんだか楽しくて仕方なかった。

 トリキの店員さん達も素晴らしかった。予約なしに行ったが、広い席が空いたら
即席替えをしてくれ、頼んだものの提供も早かった。「実は鶏皮が余ってまして、良ければ注文しませんか?」とひと席ひと席まわって営業するもの面白く、思わず一皿頼む。もちろん美味しかった。初めて釜飯も頼んだが、めちゃくちゃ美味しい。蒸らしも含めて、香ばしく炊ける匂いを楽しみながら待つのがいいな、と思う。時間がかかるので、次回は早めに頼もうと思った。

 トリキを満喫し、3人で久しぶりに会えていろんな話もできた。テンションが上がったのか、トリキを出た後そのままカラオケに行ってしまった。時間が遅かったから1時間だけだったが、友達と友達の旦那さんはそれぞれ好きな歌を歌って楽しんでいた。そして友達が、おもむろに西城秀樹の「傷だらけのローラ」を入れた。

 歌うのは友達の旦那さん。友達の旦那さんは音楽好きで、仕事の傍らバンドを組んでライブハウスで歌うこともある人だ。今年還暦になる旦那さんの西城秀樹は全力だった。あの特徴のある歌い方で、酔っ払いながらも全力で西城秀樹を熱唱する旦那さんに、私と友達は面白くて感動して笑いが止まらなかった。
 
 しみじみと、西城秀樹はすごいなと思った。この歌は歌うのが難しい。音程を外さない、ならある程度訓練すればできるだろうけど、「情感を込めて歌う」はなかなかすぐにできるものではないと思う。「情感」という言葉が、今どれだけ伝わるのかなあ、なんて思った。このカラオケの後、YouTubeで西城秀樹の歌っている映像を見直した。なんだかとても感動した。

 なんて、すごく小学生の夏休みの日記みたいななってしまった。
まあそのくらい、ただただトリキと秀樹に酔いしれ、友人夫婦の友情に感謝した夜だった。


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