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「ブルシットジョブ(Bull Shit Job - BSJ - 犬の小便みたいな仕事)」とはなにか?

【人にはBSJが必要なのかもしれない】
いつの世も「Bull Shit Job(BSJ - 犬の小便みたいな仕事)」はなくならない。なぜならば、人は個性があり一律ではなく、人は自分の立場を良くするために他人を騙すことがあり、上司は個々の部下の仕事に詳細に関わっている時間はないから、これらの間の調整もまた、かつて言われた「主婦業」のような「見えない、仕事を成り立たせるための仕事」になるからだね。つまり「BJS」は仕事のメインルートには関係ないが、人間が仕事をするときにメインルートを正しく、できれば速く間違いなく行けるように準備するための「露払い」「前準備」をする仕事、古い言葉で言えば「潤滑油」のような仕事、ということなんだと思うんだね。こういう業務をここでは「BSJ業務」と呼ぶことにしよう。

【機械のような人】
人が嘘をつかず、上司の言うことを聞いて、それをするだけの「ロボット」であれば、BSJは産まれないし、必要もない代わりに、BSJ業務は部下ではなく、人間の上司の仕事になる。機械がちゃんとモノを作れるように、機械には燃料だけではなく潤滑油もささなければならない、ってことだね。そう言う場面では、潤滑油が必要であることを知っていて、それが必要な機械に、適切なタイミングで潤滑油を正しい方法でさす、上司の有能さが問われ、上司は間断なく働くことが要求されるだろう。典型例は軍隊だが、そこでもまだ少々のBSJは残る。

しかし、時代は変わった。

【ロボットのほうが「安い」「早い」「正確」だから】
これからは、嫌でも、BSJ業務は上司と言う人間が受けなければならない。なぜならば、部下は「ロボットのような人間」ではなく「ロボットそのもの」に変わるからだ。その方が効率が良く、正確で、速いから、企業と言う組織の効率を考えれば、その方が儲かるからだ。ロボットを扱い、作業指示を出す「上司」は、潤滑油を片手に作業場を一日、回って必要なところに潤滑油を供給し、その業務が終われば、部下のロボットがやった業務のまとめや反省を自分でして、翌日以降の業務に備えなければならない。

【BJS業務をする社長】
究極のBSJ業務の遂行者は、企業では「社長」だ。株主は利益を求める人間だが、株主にとって「会社組織」は利益を産むための上から下までの「ロボットでできた組織」が、やがて理想になる。そして、多くの既知の事業では、そうなっていくだろう。

【BSJ業務を可視化して、それも機械に任せよう】
おそらく「BSJ」は「BSJ業務」として、これから可視化され明確化されなければ、それは人の社会の破壊の種にさえなってしまう。なぜならば人間は不正確だし疲れるし、速くもないからだ。BSJ業務は、それをいかに縮小し機械に置き換えるか、が、課題となるだろう。

【人間、ってなんなのさ?】
いまの社会を支えている価値観そのものの転換がなければ、人は地球上に居場所を失うだろう。

これが、今私達の眼の前にある、本当のディストピアなんだろうな、と、私は思っている。

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