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STAFF STARTをスモールビジネスに実装したレポート

2020年STAFF STARTを導入するまでの6か月

こんにちは。株式会社クロシェで業務推進というお仕事をしている村岡と申します。

クロシェは、神戸市中央区にあるアパレル企業で、私がこの会社入社したきっかけなどはおいおいご説明したいと思います。

クロシェはいわゆる「大手」ではなく、関西を中心にした10店舗を持つスモールなビジネスをしています。

私はその中でオンラインショップの立ち上げから運営といういわゆるEC事業を担当していました。

2020年2月に新型コロナウイルスという言葉がニュースに登場するようになり、3月には神戸の学校等も休校になるなど、え?いったいどうなるんだろう・・という事態に。

ショップをはじめとするスタッフは、休業チームと、休業しないチームに分かれました。いわゆる分散と集中です。

動けるチームは、オンラインショップでできるだけ販売が続けられるよう、普段はお店や百貨店ポップアップで販売しているスタッフも動員して、体制を整えました。

商品撮影、商品登録などのささげ業務をいつもより多めのメンバーで行ってもらいました。その中で、仕事を「出勤しないとできないこと」と「リモートで家でもできること」に分けました。

例えば商品撮影(さ)は着画も含め、出勤しないとできない。でも、ささげ業務のうち、撮影(さ)と原稿(げ)は家でもできる。ということで、必要最低限の仕事以外はリモートで乗り切りました。

お客様のご来店が減る中、社長の「インスタライブをやろう!」という鶴の一声によって、いつかやらないとなぁ…と思っていたインスタライブをやることに。

ところで、クロシェでは毎年、年始に社長が新しい年の年読みのようなものや去年の振り返りをし、この一年の方針について「年頭所感」を発表しています。

2020年の年頭所感では、「エコのための受注販売への取り組み」や、「全員がSNSを活用できるように」といった方針を発表。

スタッフの年代は生まれたときからインターネットがあった20代から50代までまちまち。スタッフの中にはSNS?絶対やらないとダメ?という反応の人も。PCが使えないと事務の仕事はほぼできないのと同じで、今後SNSが活用できないスタッフはありえない、というのですが、困惑するスタッフもいました。

「インスタライブをやって、うまくいけばそこからオンラインショップへの販売につなげたい」と言われても、店舗スタッフや百貨店の催事スタッフにとってみれば、やはり目の前のお客さま、ずっとごひいきにして下さる顧客さまを大事にしたい気持ちのほうが大きく、目の前にいない、見えないお客さまにライブをすることへの抵抗がある人もいました。

そこで、以前からサービスとしては知っていたものの、導入費用やランニングコスト、実際の運用を考えると「無理だな」と思っていたSTAFF STARTをやったらどうか、ということに。

STAFF STARTのポイントを簡単にまとめると次の通り。

・STAFF STARTはバニッシュ・スタンダードさんの提供しているサービス。

・販売スタッフがアプリを使って簡単に投稿できる

・商品の紐づけはバーコードを読み込むだけ

・スタッフごとの分析ができる(売上・PV)

この中で、導入の一番のポイントになったのは「スタッフごとの分析ができる」という点です。分析ができるので、評価につなげられる。これならば、インスタライブに消極的だったスタッフも、コーデ投稿をして、オンラインショップで商品が売れれば、それが評価につなげられると考えました。

経営者の判断は、比較的早めにOKが出たのですが、スタッフから心配や不安の声も少なからずあり、実際に運用するまで苦労がありました。

スタッフたちの不安や心配はだいたいこんな感じでした。

・顔や名前を公開することへの不安

・自分は「若くないから」「かわいくないのでは」といった戸惑い

・個人のインスタやSNSを仕事に使わないといけないのか?

・やらないとけないのか?(できればやりたくない)

・写真を撮ってコーデをあげる時間があるか、わからない

解決策はこんな感じです。

・SNSはマストではないが、自分のためのPRツールとしてとらえる

・すでに利用している個人的なSNSを紐づける必要はない

・ほとんどのスタッフが新たに仕事用アカウントを作成し、紐づけ

・写真を撮ったり投稿するのは、仕事中にしてOK。ただし、店舗や売り場ではお客様に配慮する。

・モデルではなく、いろんなスタッフのコーデが見られるのがこのコンテンツのいいところ。

・どうしてもやりたくないスタッフには無理強いしないが、評価がプラスされない。

私自身も、実はちょうどこのタイミングで50歳になったこともありました。逆に何歳でもファッションを楽しめる点や、ベテラン世代ならではの着こなしのコツや、悩みについてコーディネートで紹介したり、写真と併せて「読めるコーデ」を目指すなど、それぞれのやり方で楽しめる点はいいなと思っています。

少し予定より時間がかかりましたが、10月7日、無事にSTAFF STARTを実装することができました。

モチベーションを上げるためにやったこと

・社内キャンペーン(インセンティブ)第一回の実施

・その紹介とともに、使い方や社内ルールを共有

・自分がSTAFF STARTサポーターとなり、質問や売るためのコツなどを紹介

・簡単な分析をし、社内チャットで共有

店舗が閉まった打撃はうちも例外なく苦しかったのですが、せっかくやるのだから「いいじゃんいいじゃん」祭に盛り上げたかったので、キャンペーンにしたいと社長にお願いしたら、快諾してくれました。

社内キャンペーンの概要はこんな感じです。

・期限を設け、直接売上(※)1~3位のスタッフに賞

PV数1~5位のスタッフに賞

投稿数の多いスタッフに賞

・終了後、各賞を発表し、授賞式を設ける

・授賞式では、上位スタッフに「成功のコツ」や「こだわった点」「努力したこと」などについてレポートをしてもらう

実は、コーデ投稿から売上を上げるには、「投稿数」が必要なのでは、という仮説を立てたので上記のように設定しました。

ただ賞を設けて、インセンティブを渡すだけに終わらず、よかった点を共有することで、刺激になり、続けていけたらと考えました。

余談ですが、クロシェでは今はできませんが、屋上でバーベキューやパーティなど、普段から社長も交えて楽しむ社風があるので、このキャンペーンもちょっとした恒例のお祭りになっていけばいいなと考えました。

STAFF STARTを導入するのに苦労したことは、こんな感じです。

・基幹システムからJANコードを全SKU入れるとき、項目にずれがあり白目をむいた

商品番号と項目選択肢(カラー・サイズ)を全SKUに貼り付けるのに白目をむいた

あれ?以上でしょうかww

ここはかなり、どきどきしました。失敗したら大変だなと内心超緊張しましたが、基幹システム(アラジン)とフューチャーショップの素晴らしいサポートの連携のおかげで、実際にアプリからバーコードを読み込んで、商品のSKUまできちんと表示されたときは感動と安堵、そして初めて火を起こせるようになった人類のように興奮しました。

この興奮の余韻で、自分が愛用している自社商品のバーコードを、スマホケースに入れて持ち歩いています。STAFF STARTアプリの使い方をスタッフに説明するときや、自分がコーデをあげるときにも密かに使っています。

STAFF START導入の振り返りや、よく質問されることは下記のような感じです。

・STAFF START経由の売り上げが3割以上で、売上も上がっているので、コンテンツとしては上々

・初期費用には補助金を申請し、活用

・今後の課題は集客

CRM(顧客関係管理)を強化するためにweb接客ツールを導入

・このサービスを楽しく使う店舗の雰囲気が大事

コンテンツとしてのスタッフコーデは、お客様に喜んでいただいているようです。ただ、このページ「いいね」ボタンやコメントを書き込む機能が今のところないので、これまた先週導入したばかりのweb接客ツールを使って、お客さまからご質問いただいたり、「例えばスタッフAのコーデをもっと見たい」というリンクを貼ったり、「スタッフAのこんなシーンのコーデを見る」などといった提案もしていけるのかなと考えています。

長々と書きましたが、販売スタッフはやはりお客さまが買ってくださるのが喜び。自分のコーデから商品が売れた次の日には「Aさんのコーデから売れました!」と通知が来るので、それがなんといってもモチベーションになっているそうです。


私のコーデです。参考までに見てくださいね。

https://www.cloche.shop/p/staff/57327










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