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電車の席の譲り合い

電車に乗っていた時のこと。
自宅最寄り駅から、街中に行こうとしてた。

到着した電車に乗り込み、座ろうとしたけど、人半分くらいの隙間は何か所かあったけど、座れそうもない。
そこで、乗降口の周辺に立って乗ることにした。

私が乗り込んだあとに、2人の初老のおばちゃんが電車に乗ってきて、その内の1人が、その半分くらいの隙間に座った。もちろん、そのおばちゃんが細いとは言え、人ひとりが座るには狭いので、シートの大分手前に腰かけていた。

もう一人の初老のおばちゃんが、その反対側のシートに座ろうとしたけど、そのおばちゃんは自分は座れないと判断したのか、シートにお尻を向けたものの、座るのを辞めた。

すると、反対側のおばちゃんが、向かいのシートに座っている人たちに向かって「そこ、もう少し詰めたって~」と指示を始めた。

確かに、股を広げて座っている人や、片側の足をもう片方の足にかけてる人、隣の人と隙間を空けて座っている人もいた。言われた人たちは、戸惑いつつも、股を閉じ、足を降ろし、隙間を詰め、少しずつ自分の座り姿勢を正して、位置をずらしていった。すると、座るのをあきらめようとしたおばちゃん1人分の席が広がった。

そのおばちゃんは、みんなに頭をさげつつ、そこに座った。もちろん、言ってくれた、向かいのシートのおばちゃんにも。





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