配球および攻撃構築-守護神の技術-後編
前回はスローイングとパントキックを見てきた。続きをいこう。
③一度足元に置いてプレー(ゴールキック含む)
☆時間をかけたいとき
☆相手がミドルゾーンまで引いている
☆たまに後ろにいる敵に気づかずかっさらわれる
GKはキャッチした後、6秒しか手で持つことができない。なので、基本的には6秒たったら手からボールを離さないといけない(時折6秒以上持っているGKもいるが)。
パントキックをあまり得意としない、置いて蹴った方が飛距離が出る、などなど、様々な理由はあるが一度足元にボールを置くGKは意外と多い。
ただ、周りを見てボールを置かないと、かっさらわれることたまにあり。
さて、素材のあるゴールキックについて見てみよう。
まず見るべきは最前線。そのことを示してくれるのはテアシュテーゲン。
ゴールキックを前からはめられて近くにフリーの味方がいないのもあるが、前線の味方が受けられるようなスペースに長いボールを蹴り込む。それにより陣地を回復し、敵陣まで押し込むことができる。
近年、ゴールキックを戦術化しているチームも存在する。マンCやナポリ、シャルケなどがその代表格だ。
両者に共通するのは、味方のアクションが仕込まれていること。ターゲットとなる選手が後ろにフリックしてDFの背後を取ろうとしている。さらに弾道の低さ。高い弾道のキックでは時間がかかり、相手にカバーされる時間を作ってしまう。フリックを実現するためには、フェアマンのような低い弾道で鋭いボールが必要である。
④ビルドアップ(足)
☆正確なパス
☆サポートアクション
☆ポジショニング
☆リスク管理
最後に、ビルドアップ。最後方からボールを繋ぐために、GKのビルドアップ参加は必須である。これについてはテアシュテーゲンとエデルソンのプレーを見てポイントをまとめたい。
パスの長短に関わらず、正確なパスが要求されている。その実現のためには状況把握・判断が必須だ。周りをみて適切な判断を下せることが最後方からのビルドアップを支える。
ポイントは「ゴールから離れる」「複数の選択肢をもつ」「パスコースを視野に入れる」こと。
「ゴールから離れる」ことはリスク管理になる。ミスした時、真後ろにゴールがあると失点に直結する可能性が大きくなる。
「複数の選択肢をもつ」ことは相手に的を絞らせないことに繋がる。2つ目のツイートを見てもらえばわかるが、いくつかの選択肢があることによって、相手との駆け引きを生み出し、ギャップを作れる。
「パスコースを視野に入れる」ことは次のプレーへの移行をスムーズにする。1つ目のツイートは良い例だ。ピッチ全体を見渡せる身体の向きを維持しているのでピケへのパスがスムーズに行われている。
…今後も密かに作ったテーマに沿って動画まとめていければ良いなと思っております。以上。
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