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お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 初版感想

黄金の羽根の拾い方2002年度版を今更ながら読んで、19年前の書籍とは思えない程の目新しさと国民は基礎知識として、この本を必ず一読しておいた方がいいなと言うのが正直な感想です。そして、アウトプットの意味も兼ねて、家族に情報を提供すると良いのかなと。「情弱」かそうでないかの違いで人生に大きな差がつくという典型的な人生設計の指南書。節税の方法や、合法的な法の抜け道が書かれているので絶対に税務署とか政府は言わない内容です。

黄金の羽根というのは、法律の歪みから起きている恩恵克つ法の抜け道のことであり、皆さんがよく言うところの『情弱』かそうでないかで人生の生涯獲得賃金が変わって来ると言う。。
ただ、これはあくまでお金を効率良く稼ぐための黄金ルートなんですが、その人それぞれのキャラクターを無視しているところがあり、そううまくはいくまい(もしくはそれ以上うまくいく人もいるかも)知れないなと思う部分もちょくちょくあります。

例えば世界一住居費が高く人件費の高い日本で専業主婦を養うのは究極の贅沢というくだりがありますが、そうは言っても奥さん分の扶養控除があるでしょうし、何より家事や子育てという無償の人件費を思いっきり無視しているって言う印象を持ちました。本当、今の時代奥さんも楽じゃないよねっていう。。

普通のサラリーマンが重い社会保障費負担に悩まされながらもお金持ちになる方法も書かれており、要は「支出を減らすこと」「収入を増やすこと」。言われてみれば凄く全うなことなんですが、なかなかですよね。。。

その中でも支払いが重いのが生命保険と住居費だそうです。生命保険は不幸な時に貰える宝くじのようなもので、殆どの人は事故や死亡等には当らず、そのまま高額な生命保険料を受け取ることなく払い続けるそうです。それならば、本当に必要最低限の月々1000~5000円程度の全労済やCO-OP共済や、全国生協連で大体の保障はカバーしてしまおう。

そして今も、日本人に根強く残っているのが「マイホーム(持ち家)」神話。市場原理から言えば持ち家と賃貸に経済的優劣差はないそう。ましてや、マイホームなんか購入した日には、大きな30年ローンがずっしりと双肩にのしかかり、ローン完済できなかった時のリスクを考えると恐ろしいことに。借金だけが残ってしまうわ、購入時より、地価が下落していれば購入時より安く手放さなければならない。あと、減価償却(年数が経てば経つほど物の資産価値が下がる)問題、リフォーム問題も出てきますしね。
それに比べて賃貸は、いくらでも自分の身の丈に合った住居に引っ越せるし、家賃や保証金、管理費程度で済むので気楽です。
それに、家を持って一人前っていう妙な価値観(?)が世の中に浸透しているのも事実としてありますよね。金持ち父さん貧乏父さんのように不動産を手に入れそれを売って利益を得てどんどんお金持ちになるっていうのはこのコロナ禍では無理ゲーって思います。

この本を読んでて、今の時代サラリーマンやりつつ、更に住宅ローン抱えて、子供2人以上こさえて大学まで出したら、平均して一人頭2,000万円×2人=4千万円!うーん、こりゃ少子化進んでも仕方ないって思ってしまったりします。しかも大学出とそうじゃない人の生涯獲得賃金を比較すると平均して一億五千万円違うってデータもありますしね。
教育・ローンって聖域部分でもあり、日本人の気質としては削り難い部分でもあります。

教育ローンの面から言っても抜け道はあるとこの本には書かれていて子供が私立学校に入ったとして入学金100万円が必要になったとします。消費者金融で借りると年29.2%金利で1年間で29万2000円の利息を払わなければならないし、クレジットカードローンだと18万、銀行のカードローン10万円の利息を支払わなくてはならない。それに比べ、国民生活金融公庫の「国の教育ローン」を利用すれば利息2万1000円まで抑えることが出来るそうです。

そしてこれは私自身、肌で感じていることなんですがある日勤務先近所でランチを食べる食堂を探している際に680円前後のランチが提供されているお店のメニューサンプルの前に50円引きのクーポン券が置かれていたんです。それを見たスーツを着たサラリーマンはまごうことなく、ムンズとチケットを掴み、お店の中に入っていきました。余裕ないんだなぁと。。。

この話をしたのはこの本の105ページにある
‘’見えない「貧困化」が拡がっている‘’について令和の今も肌で感じた出来事だったからです。
本の中にはモデルケースとして

年収600万のサラリーマンの場合
可処分所得は450万円


そして、ここからはサラリーマンを辞めて個人事業主とやっていく方法なのですが、


脱税というよりは節税に重きを置いている印象、克つお金を借りる方法ですが、信用保証協会というところでお金を借りれば、1000万円のお金を借りたとしても年4万円の支払いで済むとのこと。これなら零細企業が銀行の貸しはがしや、暴利な貸金に高い利息を払わなくてもやっていけるわけです。

中には私たちが公共サービスを一人一人受けるためには年200万円の人頭税を払わなくてはならず、私たち次郎と三郎(お金持ちは書籍の中では太郎と例えられています)その恩恵にあずかっているだけなのだとか、未来のある税務署職員を嫌な徴収に駆り立てるのではなく税金を全て消費税で賄ってしまえという中々乱暴な論もちょくちょくございますが・・・。

他にも裏知識として知らなかったことが色々あり、家族経営の様な零細企業は経費等で売り上げを過少計上したり、赤字計上すれば税金を納める必要がまずないこと、またボーナスとして家族経営の役員に費用を支払えばボーナスに関しては課税されるが、給与として毎月支払い、ボーナス分を給与に合算させてしまえば丸々収入として手に入れられることなど、初めて知ったことが多いです。

サラリーマンは税金面・厚生年金、社会保険他で全く節税することが出来ず、この本を読んでいるとサラリーマンがいかに割の悪い『商売』かと痛切に感じてしまう一冊。

とは、いうものの件の人頭税のくだりにもあったように、公共サービスに見合う税金を納めているのは一部の大企業とそして、お金持ちたち。庶民グループである次郎と三郎は税金以上の恩恵を受けている形になる。この本を読んでからと言うもの、何故、人気youtuberのマナブさんや与沢翼さんが海外移住をしているかが、良く理解できた。

そうは言っても日本はインフラ便利だし、料理も美味しいし、外国にはない良さが沢山、何より言語と文化の違いもありますし、余程のお金持ちでない限りは海外移住はやっぱり考えられないかな。。。

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