エビデンスありきで安い治療法:Bスポット治療(EAT)

Bスポット治療(EAT) EAT 慢性上咽頭炎治療

1960年代、山崎春三先生(大阪医大初代耳鼻科教授)および堀口申作先生(東京医科歯科大初代耳鼻科教授)が開始した治療法。1%塩化亜鉛水溶液を上咽頭に強く擦りつける。

わかりやすい解説(品川ボイスクリニック)
https://www.tokyo-voice.com/nasopharyngitis

Bスポット治療を10~15回行った場合、治療効果は症状により差があり、約70%と言われています(1999年大野、國弘et al)。

  • めまい:76.7%

  • 頭痛:72.0%

  • 耳閉感:71.1%

  • 咽頭痛:67.2%

  • 肩こり:67.2%

  • 咽頭異物感:66.7%

  • 後鼻漏:64.0%

  • 耳鳴り:62.5%

Bスポットの「B」は「鼻咽腔」の「ビー」を指す。日本の一部の耳鼻咽喉科でしか行っていない。堀田修クリニック院長は、痛みが伴うことと、保険点数が大変低く設定されていて病院経営のうえで魅力がないことが理由と言っている(http://www.iga.gr.jp/column/005_20100127.php)

診察料込みで3000点ぐらい(3割負担で900円ぐらい)。自費のみ(1~1.5万円)でしか受けられないクリニックもあり。
また、ファイバースコープやCTによる事前検査との組み合わせにしているクリニックも多い。

EAT 慢性上咽頭炎治療 医療機関一覧
https://jfir.jp/eat-facilities-2/

ニュース「長引くコロナ後遺症は慢性上咽頭炎(急性増悪)を併発(あるいはそれが主病巣)の事がある」https://mirai-iryou.com/2021/09/10/lc_eat/

論文
上咽頭炎による嗄声(声がれ)、発声困難(声が出しにくい)、共鳴障害(声が響かない)、発声時の異常感、痰がからむ、声が続かない、声が裏返る、音程不安定、咽頭痛、咽頭乾燥感、咳といった症状に対しBスポット療法(EAT;イート:上咽頭擦過療法)を行い、78%の改善率を示したことを原著論文で報告しました(音声言語医学,58(4):333-338, 2017)

2歳からのアレルギー性鼻炎が寛解した私
「後鼻漏」だということは自覚なく、常に鼻詰まり、常に息苦しい、アレルギー反応が起きると、頭重、頭痛、目痛、副鼻腔疼痛、滝のように流れる鼻水。
鼻の中を焼く手術は3年ほど効果あり。
レーザーは、主人が受けて効果がなかったので受けなかった
減感療法の注射は効果なし

アレルギーは主にハウスダストとゴキブリ(血液反応)だが、エビを食べて蕁麻疹になったこともあるし、思いもしないものに反応することあり。

Bスポット:初期費用は1000円(治療費)だが、ファイバースコープの診断で3000-5000円かかる。受けてみたら痛い痛い。でも、その日から後鼻漏(鼻の奥がずーっとつまっている感じ)がなく、たぶん生まれて初めてスッキリした生活ができるようになった。

もともとはIgA腎炎の治療だが、IgA抗体の関わる症状には一通り効果があるようだ。効果は証明されているが、なぜ効果があるかが証明されていないので、西洋医学ではなかなか外に出ていかない。

でも、この上咽頭の炎症が、IgA抗体を刺激するのであれば、そこから様々な体の反応(自己攻撃)をしてしまうのであれば、さくっと消毒すれば良いんじゃない?とりあえず、という考えはすごく納得。


コロナの後遺症にも効果あり?

「長引くコロナ後遺症は慢性上咽頭炎(急性増悪)を併発(あるいはそれが主病巣)の場合がある」との記事あり


赤ちゃんも受けられる。でも痛い。

私が最初に治療を受けた青山セントラルでは赤ちゃんも治療を受けることができる。痛いしギャン泣きするしで保護者の精神的なケアがとても重要だと思う。その成果、13歳以上のみとするクリニックもある。
「医療」は、メリット・デメリットをはかりにかけて、ベネフィットがよりあるものを選択していく行為なので、精神的に痛みに弱いかどうか、痛くても治った方がいいと思うかどうか。

最近は、痛いのがだめという人も多い。そういう人は、一生、鼻水を我慢して生きて行くのかと思うと哀れである。

痛いのは塗っている間、一番炎症がひどいときは、塗布後3時間ぐらい、喉が気になる。痛いときは二度と来ないなどと思ったりしているが、その晩、嘘のように鼻が通ってぐっすり眠れるので、ちゃんと通院できる。

痛いのがやな人は

花粉症などの症状が全く起きていないときに治療を始めること。炎症が起きていないときは、痛くない、ちょっとくすぐったいぐらい。

寛解後

治療は10回ぐらい受けるのが1クール。私は1クール目は毎週。2クール目は2,3週間に1回。寛解後は、ちょっとでもお鼻にきそうな気がしたときに、1度行くとそれで収まる。 

そこで鼻うがいもせずに放置すると、また花粉症が来たりすることがないわけではない。

鼻うがいは、Amazonで入手した800円ぐらいのやつがすごく使いやすかった。毎日やれば良いんだけれども、最近怠けがち。

副鼻腔炎、再来

この前、入院中(消化器外科)に、副鼻腔炎が始まってしまい、その病院では耳鼻科には全く興味がないようで、訴えはスルーされてしまったので、毎晩咳で眠れず、鼻が真っ赤に腫れ、鼻腔が口唇ヘルペスに感染。退院を早くしてBスポット治療が予約できるクリニックで受診。その夜は、久しぶりにぐっすり寝られた。
即効性があるのもありがたい。

鼻うがい

私のおすすめは、800円前後で売っている青いボトルの鼻うがい用ボトル。おうちの食塩で生食を作って、鼻うがい。痛くないし早く終る。鼻うがいが痛い人は、生食作れていない。痛みの原因は浸透圧なので、人間と同じ濃度にすれば、痛くない。

もう一つは、イナバウワーうがい。水道水、うがい薬、納豆水などを口に含んで、後ろの壁を見るぐらいえびぞりになり、もうちょっとえびぞり度をあげたうえで、ごろごろごろーガラガラガラーとすると、上咽頭まで届く。

片方の鼻ですって出すとかより全然楽だと思う。

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