フランウッド -柔らかいスギ材をチーク材並みのハードウッドにする (7月1日に森づくりに関して基調講演)
アイキャッチ画像:furanwood.com より
知り合いの紹介で、とても興味深い木材ベンチャー企業の会長と社長に出会いました。柔らかいスギ材をハードウッドにする技術を開発し、製造・販売を始めた岡山県津山市の企業です。会長は小原冨治雄さん、社長は髙橋ひかりさん。
https://furanwood.com
フランウッドは、フラン樹脂という純植物性の原料を木材に注入し、スギの木目の美しさと形状は変えずに、耐候性、防腐性、防蟻性、寸法安定性ともに、南洋のチーク材並みにした木材です。現在、テラスや外壁などに使用されています。私は将来的には、木製サッシの枠材としての使用にも適しているではないか、と思っています。
エコなマテリアルで、塗装などの表面加工が必要でないこと(再利用、リサイクル可能)、耐久性に優れていて、長い期間使用できること(CO2の固定期間が長い)に私は注目しています。
フランウッドには南洋ハードウッドと同等の価値が付与されるので、小原さんはその高い収益を山に還元し、補助金に頼らないサステイナブルな恒続的森づくりと森林利用を行なっていきたい、と私に相談いただきました。
7月1日に、岡山県津山市で開催されるDesign the Forest ミニカンファレンスで、フランウッドの小原会長と一緒に登壇します。講演会の部分をオンラインで提供できることになりました。
https://michi-shinringyo.peatix.com
2024年7月1日(月)13:30-15:30
13:30- 15:00
基調講演「森林基幹道を基点とした多機能な森林業」 池田 憲昭(ドイツ在住森林・環境コンサルタント)
15:00- 15:30
基調講演 「津山で道を基軸に利益を森林に還元していく構想」 小原 冨治雄(株式会社フランウッド)
参加費:2500円(一般) 1200円(学生)
森へのアクセスが容易になる「基幹道」。
これを整備することで、木材の伐採運搬コストが大幅に下がるだけではなく、農業、狩猟、リトリート と様々な営みが活発になる。
「基幹道」を起点とした森林業で、経済林と生物多様性豊かな森は両立できるのか。
さらに、国産材を世界で最高位のハードウッドへ改質するベンチャー、フラン ウッドの小原氏が、
「道」を基軸に、利益を森林に還元していく構想について話す。
現地イベントの主催者であるDesign the Forest 推進会議が目指すのは「使い捨て直線型の経済モデル」から「長期循環型の経済モデル」への転換だ。手垢にまみれた「Sustainability」に、もういちど輝きを取り戻し、あるべき「Profitable&Sustainableな森林業」のかたちを問い直す。