「クイズ☆正解は一年後 2021」は期待していいと思う

 昨日(12月25日)、TBSで放送された「お笑いアカデミー賞2021」。今が旬の人気芸人を数多く集めた3時間に及ぶ豪勢な番組。ダウンタウンが総合MCを務めたこの番組を見て想起したのは、かつて同じTBSで放送されていたバラエティ番組「リンカーン」になる。その番組のムードは、かつてダウンタウンがMCを務めていた「リンカーン」と、まさに瓜二つだった。番組内容も「リンカーン」でやっていたこととほぼ同じ。この「お笑いアカデミー賞2021」なる番組は、間違いなくかつての「リンカーン」をモデルにしたものと思われる。

 変わったのはダウンタウン以外の出演者の顔ぶれのみ。とはいえ、「リンカーン」のレギュラー放送が終了してから、すでに8年以上が経っている。今回の出演者のなかで、かつての「リンカーン」に出演していたのは、春日俊彰(オードリー)、バイきんぐ、FUJIWARAくらいのものだ。当たり前の話だが、この8年で多くの優れた芸人が現れたものだと、ふと感慨に襲われる。8年どころか、ここ1,2年でもかなり大きく変化している。今回の出演者たちを見ていると、まさに時代の変遷を感じさせられるのだ。

 「お笑いアカデミー賞2021」という、番組自体の出来は、率直に言えばいまひとつだった。出演者の顔ぶれは申し分なかったが、3時間という放送時間では、その実力者たち全員をうまく活かすことができなかった。VTRやゲーム企画などの時間が多かったため、目立つ人と目立たない人がハッキリとわかれていた。そうした印象を受ける。まさに「つまらない時のリンカーン」という感じだった。

 期待が大きかっただけに、余計につまらなく見えた。そうした言い方もできる。この「お笑いアカデミー賞2021」では、期待を上回るような満足感は得られなかった。だが、同じTBSの年末バラエティ番組でも、「クイズ☆正解は一年後 2021」(12月30日放送予定)は、期待しても大丈夫だと僕は思っている。この番組がコケることはおそらくない。面白さはまさに未知数。番組のおよそ半分は生放送のため、その制作側ですら、まだハッキリとした面白さを計算することはできていないはずだ。

 「水曜日のダウンタウン」を手掛ける藤井健太郎さんが企画・演出・プロデューサーである以上、面白くならないはずがない。しかも今年はお馴染みの顔ぶれに加え、出演者にも良質なメンバーが多く揃っている。川島明(麒麟)、森田哲矢(さらば青春の光)、ぺこぱ、マヂカルラブリー……。今回この番組に初めて参加する彼らが、いったいどんな活躍を見せるのか。おそらく相当活躍するのではないかと僕は読んでいる。

 この年の瀬に、毎年、その年一番と言えるほどの笑いを生み出す、この「クイズ☆正解は一年後」。その放送が楽しみで仕方がない。

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