見出し画像

ピアノの調律の日

今日は1年で一度の憂鬱な日。
ピアノの調律の日。
この投稿のためにピアノの写真を撮ってみた。
50年を超える付き合いだけど、写真撮るの初めてかも。

何が憂鬱なのかというと、調律師さんと過ごす2時間がめちゃくちゃ気まずい。
お仕事の邪魔になるから、音を出す作業はできないし。
我が家のピアノをずっとメンテナンスして下さっているのが、私の記憶のある限りずっと同じ調律師さん。Mさん。だからもう40年以上のお付き合いということになる。
音という見えないものを扱うお仕事ゆえなのか、とても神経質そうなお顔。でもめちゃくちゃ腰は低い。
調律が終わってお支払いをする時に世間話をするのだけれど、40年を越えるお付き合いとはいえ、会うのは年に一度。
そうそう話しが弾む訳でもなく、毎年ギクシャクとした会話をする。その辺も憂鬱になる原因のひとつ。

不思議なもので、私と家族のことを一番長く定点観測して下さっているのは間違いなくこの方。小学生の頃から50も半ばを過ぎた今までの私をずっと知ってる人ってこのMさんしかいないと思う。親戚だって毎年は会わないし。
最近はピアノを弾くこともないけど、ふと、弾きたくなった時にいつでもきちんとした音を出してくれるのはうれしい。Mさんが毎年欠かさず来て下さるおかげだ。

毎年、春になると、ああ そろそろ調律だな…という憂鬱な気分と、最近はあと何年Mさんに調律してもらえるかな…というさみしい気持ちが湧いてくる。

お元気で。また来年もお待ちしてます。