【体験談】期待値を追わないで -前編-

こんにちは。のりです。

この記事は自己紹介を兼ねた体験談で、攻略要素はありません。稼働中の暇つぶし等でご覧ください。

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前回の体験談記事で書きましたが、私は打ち子に来てくれていた若い女性に年甲斐もなく惚れてしまい、紆余曲折の末付き合うことになりました。彼女の名前は仮名で・・まろんといいます。

まろんはその後も打ち子を継続してくれていました。「バイト代はいらないよ」という彼女でしたが、そこは親のけじめとして受け取ってほしいと何とか説得し、変わらず時給1500円でエースを担ってくれていました。

まろんと付き合ってからも、稼働中は店内での会話は最小限、アイコンタクトも基本無しにしていた（軍団バレを防ぐためですね）ので、特に以前と稼働中のやりとりに変化はありません。ただ、店を一歩外へ出てからはまろんとの距離は確実に縮まっており、車に乗り込むまでに若いまろんに手繋ぎを催促されたりして中年おじさんむほほほです。

だけどまろんよ気を付けて。さっき交換所のところでバイト代2万円を手渡しした後だ。この状況、周りから見たら援助的なやつだと勘違いされてしまう。俺爆サイに買春おじさんとか書かれるの嫌だよ・・

それからしばらくの間北斗無双を追っていたのですが、ある時期から止め打ちが全国的に厳しくなってきます。比較的釘が甘目の店で止め打ちをすると、どこも白服カットインが入るようになってきました。

これには困りました。彼女には時給1500円のバイト代を払うと大見栄を張ってしまっており、北斗無双が打てなければ赤字になってしまいます。バイトを希望する他の打ち子たちの糊口を凌ぐためにも新たな店舗開拓を進めていると、Ｊ-RUSH3（HSJ）を甘めに使っている店を発見しました。

J-RUSH3（HSJ）は液晶非搭載、大当たり確率289.9分の1のパチンコ機で、ヘソに玉が入るとデジタルが回転し、ピッピッピッと３つの７セグが止まり、同じ数字が揃ったら当たりです。

未経験者からすると、・・・その台楽しいの？と思うかもしれませんが、この台めちゃめちゃ楽しいんです。楽しいというか異常な中毒性があります。

液晶を持たないので予告演出等は無く、唯一の煽りは「疑似連」です。７セグの抽選が外れ、次の抽選に移行する際に抽選中を示すランプが消えなければ疑似連。この擬似連が3回続くとアツく、4回続くと大当たり確定。

J-RUSH3の島にはこの謎の中毒性に脳を焼かれた高齢者がずらりと席を埋め、皆据わった目をして抽選中のランプを凝視していました。

この台が期待値稼働機として優秀だった点はいくつかあります。

① 液晶演出が無いため時間当たり回せる回転数が多く時給が上がる
② 当たり中の捻り打ち、電サポ中の止め打ち、電サポ中のヘソ埋め打ちで、等価ボーダーを16回転程まで下げることができる
③ 潜伏確変を搭載しており、時短抜け直後等に捨てられた台を潜伏狙いで打つことで期待値の底上げができる

数日通いデータを取ったところ充分な時給が確保できそうで、私とまろんはしばらくこの店舗に通い詰めるようになります。

この時、私は期待値稼働に鬼のような熱が入っていました。

なぜかというと、行き遅れた中年おじさんはまろんとの結婚を考えていたからです。

「まろんは結婚式挙げたい？」
「う～ん。ウェディングドレスを着てみたい気持ちもあるけど・・式は挙げなくてもいいよ」

正直私は結婚式を挙げるのは億劫だなと思っていたタイプで、まろんは私のそんな空気を敏感に察知してくれたんだと思います。ほっよかったよかった。

・・しかし、私は覚えていました。まろんが友人の結婚式に出席した帰りの喜々とした表情。部屋の片隅にあったゼクシィ。ウインドウショッピング中にウェディングドレスの前でふと足が止まる彼女。

まろんよ、君は本心から式を挙げなくていいと思っているのか。一生に一回（のつもり）の晴れ舞台。将来後悔するんじゃないのか・・

「・・やろうよ結婚式。費用は全部俺が出すから都内の一流ホテルで式を挙げよう。今度一緒に申し込みにいこうか」

まろんの目がみるみるうちに潤み「・・ありがとう」と涙声で言ってくれます。見得張りの中年おじさんは背伸びして大人の貫禄を見せつけようと必死なんです。

1週間後、まろんと一緒に決めた丸の内の一等地にあるホテルに申し込みに行き、出てきた見積りを見て「1週間前にタイムスリップしたい」と悶絶する中年おじさんの姿がそこにありました。

式は半年後。それまで気合を入れて稼がねば。

以下の中編に続く