本気で左利きになろうとした話。

どうもノリです。題名の通りです。

最初に言っておきますが僕は生まれながらの右利きです。
幼少から当たり前のように右で箸を持ち、当たり前のように右で字を書き、当たり前のように右利きとして生活を送っていました。

そんな僕が初めて左利きになりたいと思ったのは小学校低学年の頃ですね。
そもそも右利きとか左利きとかそうゆう概念すら持っていなかった僕の前に、ある日突然、別の人類が現れるわけです。

そう左手に鉛筆を持つクラスメイトですね。

僕は衝撃を受けましたね。
両親や先生、今まで出会ったクラスメイト全員が右利きであった僕にとって、
左手で鉛筆を持ち、箸を持つそのクラスメイトは新人類に他ならなかったわけです。

「クラスでただ1人左で鉛筆を持つあいつ、かっこいいな…」
って思ってました。冗談抜きで。

しかし話を聞けば左利きであることにより、不便なことの方が多いと言うことを知ります。
左利きが不便だと感じる事の例あげるとキリがないのでここでは言いませんが、
右利きの人類が多い現代社会が、左利きに優しく出来ていなことは皆さん容易に想像できるでしょう。

そこで僕は「左利き、カッコイイけど不便なのは嫌だな…」って感じで左利きに憧れはあるものの、実際には不便だなぐらいにしか思っていませんでした。

しかし中学校にあがり転機が来ます。
オタクの友達と出会ったことですね。
この頃、肩身が狭いというイメージがあるオタク文化が、社会的に受け入れ始められた時代だなと僕は感じます。
それまでオタク的な文化とはあまり関わりがなかった僕に取って、オタク文化というものは画期的で面白いと感じる事が多かったですね。
また中学校にあがりガラケーからスマートフォンに携帯がグレードアップしたこともあり、急激にネットにどハマりしていきます。

このオタク文化と出会ったことがなんの関係があるのかと言うと、
「自分の好きなように生きて良いんだ」
という事を学んだ訳ですね。

今でもオタクっぽいと言うだけである程度蔑まれる事も無くはありません。
そんな中、全体で見れば聞いてる人が少ない音楽ジャンルである「ボカロ」を自信満々に聞いている子や、僕にラノベを進めてくれた子との出会いにより、僕は「あぁ、好きなことしよう」っていう風にある程度思えたわけです。

ではここから本題に戻ります。
「自分の好きなようにしよう」と決心した僕ですが、これは左利きになろうとすると決心する根拠となったものです。
もっとちゃんとしたきっかけとしては

「天才になりたいな」
って事でしたね。

そう、天才になりたかったんですよ。
オタク的な文化に沢山触れて、良いか悪いか、僕はちょっと中二病的な思想に侵されることになります。
いや、別に完全に中二病だった訳じゃないからね?
なんかちょっとそうゆう気があるだけみたいな。
そうゆうやつ。

この頃にはアニメやラノベ、漫画やボカロの中にあるキャラクターみたいになりたいと思うことが多くありました。
ほんとに毎日思ってた。

ある日突然、超次元的な能力に目覚めて巨大な敵に立ち向かう的なやつとか、
それでかわいい女の子を助けてみたいなやつとか、
男子なら1度は妄想したことあるシチュエーションをほんとに毎日妄想しながら生きてました。
でもこれは男児たるもの当たり前のことで、男に生まれたには避けて通れない道。
ただ僕はこれを頻繁に妄想してただけです。

もちろん僕だってそんなものになれる訳は無いことぐらいはわきまえていました。
ではどうやってこの抑えられない妄想をある程度叶えられるかと言うと、
その頃の僕は「天才」になるしかないという結論に至ります。

だって天才になればみんながチヤホヤしてくれたりするじゃないですか。
あの足が早ければモテる的なあれです。
知らんけど。
とりあえず何でもいいからみんなと違う、
かつチヤホヤされる何かになりたかったんですよ。

この結果、「あんまり聞いている人が少ないボカロ聞いてる俺カッケェ」とか、
「みんな読んでないラノベ読んでる俺カッケェ」とか、
群衆からちょっとはみ出してる事がカッコイイみたいな思想を持ち始めます。
ここでちょっとオタク文化の弊害を感じますね。
そう言うことじゃないのに。

え?イタすぎてちょっと引いた?
知ってますよそんな事。でも僕も身を削ってこれ書いてるんでちょっと黙っててください。

そんなこんなでなんか変な方に行く僕ですが、この時テレビかなんかで「天才の子供たちの秘訣は!?」みたいなやつを見たんですよね。
あんまり内容は覚えてないんですが、確か「幼少期に右脳を鍛える事が大事!」みたいな文章を目にしたんですよね。

これを見てだいたいの人は「右脳を鍛えるとは…?」って思うと思います。

僕から簡単に説明すると、
左脳
・右半身を司っており、論理的な事や考えたり話したり聞いたり言語化する機能を持つ。

右脳
・左半身を司っており、直感的で創造的であったりイメージで物事を考える機能を持つ。

って感じですかね。
分かりにくいと思うので、
話したり聞いたり書いたり行動的な事をするのは左脳、物事を考えたりクリエイティブな役割をするのは右脳的な感じで考えて頂ければいいかと思います。
詳しくはググれば出ます。

中学校時、これを知った僕は「クリエイティブな人は右脳がすごいんだ…」って考えると同時に「じゃあ天才は右脳がすごい人が多いのか」って言う仮説にたどり着きます。

ただこれを立証するのはなかなか難しいことです。なぜなら天才と呼ばれる人が近くに沢山いる訳もない。
そもそも偉人たちはほとんど死んでしまっているので過去に遡って右脳が発達しているか調べる術もない。
そもそも右脳が凄いってどうやって見分けをつけるんだって問題もありますし、どうやって鍛えるんだって問題もあります。

そこで僕は左利きの子に目をつけます。
先程書きましたが、左脳は右半身を司っており、右脳は左半身を司っています。
そのため、「左利きの人は天才っぽいのかもしれない。」という仮説に行き着きます。
右を常に使っている人は左脳が発達し、左を常に使っている人は右脳が発達するのでは?的な感じで。
ちょっとそれは安直すぎない?と思うでしょう。
しかし実際に僕の学校の左利きは定期テストで高順位を取るぐらい勉強が出来る子や、勉強ができる訳では無いけど運動神経が良く話が面白い子だったり、
なんか他の子と一線を画すような子ばっかりでした。

これがきっかけとなり
「よし、左利きになって右脳を鍛えて天才になったろやないか」
と若干中二病の当時のノリくんは考えたわけです。

ここから左利き生活が始まります。
授業で取るノートは全て左手に鉛筆を持って書きました。
箸も左手で持つ練習をしました。
1番簡単に始められたのは歯磨きですね。めちゃくちゃ複雑な動きをする訳では無いので、歯ブラシを左手に持つだけである程度左手を使った気になれました。
スマホも左手で持つことを意識しましたし、飲み物も意識して左手で飲むようにしてました。
この他にも左手で行った事は数しれません。

その結果僕は天才になれたかと言うと、全然そんな事はないと思います。
そもそも僕にとって才能とは、努力ではどうにもならない域の事を才能と呼ぶと僕は考えてます。
例えばスポーツだと分かりやすいですね。
スポーツは努力である程度上達を臨める事はあります。
しかしじゃあ全員がプロになれるかと言うとそんなことは無く、必ずそこには努力とは一線を画した何かがあると僕は思ってます。
「俺は努力してプロになったんだ!」言う人がいると思いますが、それはプロになるポテンシャルがあり、それが努力により開花したというのが僕の言い分です。
そのポテンシャルがあるか無いか、それが才能だと僕は考えています。

少し話が逸れましたが、先程自分でも言うようにこの生活を続けた結果、僕には天才になるポテンシャルは無いのだなと気づくことになりました。
野球を部活動でしていましたが結果的に見ればいい選手では無かったし、勉強も特筆して出来た訳でも無いし、ギターも皆さんと一線を画すようなものは今のところ持ち合わせていません。
もちろん僕の努力不足という可能性もあります。しかし今現在の段階では天才ではないという結論に至るという結果しか僕の人生では出せていません。

まぁ、こんな感じでオタク文化に触れ、中二病的に特別なものに憧れ、結果的に天才にはなれなかった僕ですが、別にそれはそれで幸せだったので特に悲観はしていません。
ただ望んだ理想的な人生では無いのは確かです。

なんかあるじゃないですか、「ナンバーワンにならなくてもいい、元々特別なオンリーワン」的な言葉たち。
残念ながら僕にはこの素晴らしい言葉たちは綺麗事にしか聞こえないのです。

いや、まぁ、良いんですよ。こうゆう言葉自体が嫌いという訳じゃあないし、実際に僕達はオンリーワンだし。
僕もあなたも何者にも変えられないたった1人の存在でありますから。
それは尊い事であり、それ自体に不満はありません。

でもみんな理想はあるし、なりたかったものや望んだ生き方もあるよねって話です。

だからオタク的な文化が多い2次元やインターネットにハマっていったのかもしれません。
僕の妄想を具現化してくれる場として。
また非現実な何かを求めた場として。

そんな感じで今回は終わろうと思います。
最後にどのくらい左手を使えるようになったのかと言うことで画像を貼っておこうと思います。

右利きを右手で書いて、左利きを左手で書いてます。
若干の筆跡の違いがあるのが分かるでしょう。

そんなこんなで今回は終わろうと思います。
最後に、

この文章は全てスマートフォンにより「左手」で作成しました。

ここまで読んで下さりありがとうございました。

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