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【ボイトレ・脳トレ・シニアライフ】第16話



N♠「虚数村に来たBincoの脳みそは、かき回されてかなり発酵が進んできたぞ。
Bincoが目指すのは、真空円を真空ポンプとして使える真空楽器の製作だから、簡単じゃないよね。
まずその為には気圧操作がカギとなるぞ。
実数世界では息を吸えば、左右2ヶの肺が膨張する事を前提に呼吸器を捕らえているよね。虚数世界では左右2ヶの肺に挟まれたスキマ(真空円)を呼吸器として捕えるぞ。」

B♡「虚数村では、超薄っぺらい真空円が生活空間なのね。真空円の左右両側は筋膜(実数)なのよね。だから真空円が変化すると当然、筋膜が変動して声振動に変わるんでしょ。」

N♠「そこまではOKだね。さて、その真空円を腹部に移動して腹式呼吸として捕えると、腹部筋肉が豊富にあるため、真空ポンプの動きがスムースになるぞ。
この時は筋力をゼロ(最大脱力)の状態にする努力が必要となるよね。この環境のなかで、真空円の立場で、真空円に息を吸い込むと、虚数村(真空円)には息が流れ込んでくるよね。虚数村は洪水と地震が一緒に来たようにざわついて声振動に代わって行く。
これが虚数ボイスの仕組みだね。この時、注意して欲しいのは、虚数村での息の吸い込みは、実数世界では息の吐き出しになる。虚数・実数の対称性を良く脳で整理して慣れて置くんだぞ。」

B♡「真空円を完璧に作り上げるためには、左右の筋膜(実数)に掛かる筋力を「0」にする意識が絶対なのよね。意識だけではピシッと決められないわ。何かいいやり方無いの?」

N♠「漠然とした意識は、初心者には必要だけど、Bincoレベルでは身体の中心点一点で脱力成分を受け止めて欲しいね。
身体全ての筋肉の重さを中心点の一点で受け止める感じかな。中心点を尾骶骨辺りに設定してると思うけど、脳トレの助けを借りて「0」の意味を確認して欲しいね。「0」設定が出来ると、息の出し入れが、虚数の振る舞いに代わって来るぞ」

B♡「真空円の厚さを「0」と考えると、呼吸は真空円の面積の大小を調整すればいいんだね。ちょっと難しそうだけど、慣れるしかないのね。」

N♠「この辺りまで来ると、人間の感覚では苦手な領域となるよね。そんな時に易しく助けてくれるのが数学的捕らえ方となるぞ。
「中心点・半径・円周・円の面積」を真空円に当てはめると、とても楽になる。是非、腹部に真空円を設定して、試して欲しい。
呼吸の自然法則は、円の中心点が息の出入口となる。状況に応じて、その中心点と接続している一本の線(半径)が真空円の外部と内部を連絡する役目を担うぞ。
この数学図形を脳に描いてボイトレの一助にしてほしいね。「0」を支配する快感に、しびれて欲しいな。」


【数学好きの方の為のボイトレ数式コーナー】
数学では半径1の単位円を「0」にするには、1つの方法として、「2分の1」を無限に繰り返して限りなく「0」に近づけます。
この事を意識して単位円から息を吐き続けると円内の息は、どんどん希薄になり、ほぼ真空円が完成します。これを数式であらわすと

となり、Yの値は容易に「0」に近づける事が出来ます。
グラフで書くと下のようになります。


X>0のグラフを見るとYの値は最大1となり単位円が想定できます。
単位円が引用出来ると、ミクロな領域に潜り込むガイド役として重宝しますよ。

ほぼ完成した真空円に息を吸い込むと真空円は振動しながら緩み、この時発声が伴います。
真空円の面積が大きい程、発声のキャパは増大します。


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