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先発投手の球数と登板間隔について

最近、先発投手が長いイニングを投げることがかなり減ってきたと思いませんか?良い投球をしているのに100球でスパッと変わってしまうことが目立ちます。

ということで、今回は先発投手の球数と登板間隔について、書いていきたいと思います。

MLBとNPBの登板間隔の違い

皆様ご存知のとおり、MLBでは中4日、中5日で先発ローテーションを回すのが基本ですが、NPBでは中6日が大原則です。では、なぜこのような違いが生じているのでしょうか?

様々理由はあるかと思いますが、私は日程的都合が一番大きいと思います。
MLBは休みは不定期でほぼ毎日試合があります。ですから、MLBで中6日をベースにしてしまうと、先発投手が7人必要になってしまいます。ただ、NPBではほぼ月曜日に試合が組み込まれません。ですから、6人先発投手を用意すれば中6日で安定的にローテーションを回すことができます。

中4.5日制のメリットとデメリット

では、MLBが導入している中4.5日制のメリットは何でしょうか。

当たり前ですが、先発投手は枚数が少なければ少ないほどベストです。6番手の投手をカットして、質の高い先発投手により登板機会を与えた方が良いに決まっています。特にMLBは30球団もありますので、世界を代表するバッターたちを抑えられるだけの質の高い先発投手を6枚も揃えるのは非常に難しいです。

しかし、1試合で先発投手が食えるイニングが減ってしまうのは事実です。リリーフがカバーするイニングが増えてしまうでしょう。

100球縛りなら中6日で良いの!?

ただ、最近は中6日で回っているNPBでも先発投手が100球でスパッと変わるシーンが目立つような気がします。6日も間隔をもらっておきながら、100球で疲れました変わってくださいというのはいかがなものかと思います。登板間隔も球数も先発投手が楽な形になってしまっています。

別に先発投手の質が低いと言いたいわけではありません。スポーツ科学の進化により以前より野球のレベルが上がっていることは間違いありません。レベルの高い打者を抑えるためには、少しでも活きの良い投手を投入して抑えたいと思うのはごく当たり前のことです。ただ、それなら先発投手を5人制の中4.5日で回せば良いと思います。どうせベンチは先発投手を長く引っ張らないですし、一番質が低い6人目の先発投手をカットできますから。

休養日×20球は投げろ!

先発投手は休養日の20倍の球数は投げられるようになっていないといけないと思います。中4日なら80球、中5日なら100球、中6日なら120球は投げられる体力は必要です。この点、最近のNPBの野球を見ていて強烈に物足りなさを感じます。

先発5人制の中4.5日で100球縛りをかけるのと、先発6人制の中6日で球数縛りなしで回すのでどちらもメリットデメリットはありますし、どちらが良いかはそれぞれのチームによると思います。中6日で100球縛りという中途半端な運用では、先発投手の成長もないですしリリーフに過度な負荷がかかるだけなので一番良くないと思います。

DH制が先発のイニングに与える影響

先発投手の交代のタイミングを語る時に、DH制についても触れないわけにはいきません。セリーグでは好投していても打順が回るから交代というシーンはたしかに目立ちます。これは先発投手が食うイニング減に結びついていることは間違いありません。

私はDH導入に賛成派ですが、先発投手の成長促進とリリーフの負担減が賛成の根拠にかなりのウエイトを占めています。DH制については今後も絶えず球界で議論していく必要があるかと思います。

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