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統合医療の學びー富士山静養園にてー

この秋から地球のしごと大學での学びが始まり、半市場経済、循環型農業、流域経済圏、衣服、働き方など私たちの暮らしにかかわる様々な分野の授業が進んでいます。

そして先日は地域医療の分野として静岡県の富士山の麓、朝霧高原にて統合医療を実践されている山本竜隆先生の授業でした。

「統合医療」という言葉はまだまだ馴染みのない言葉ですが、西洋医療や代替療法を含めてそれぞれの良さを生かして統合的に実践されているのが統合医療。

どっぷり西洋医療の中で看護師をしていた私には、とても興味深いもので以前から少しアンテナを張っていた分野。

そして先生の著書「自然欠乏症候群」を以前から読んでいたり、植物療法の学校の朝霧高原が実習先でもあったので(今回はコロナのため中止に)、とっても楽しみに今回の実習へ参加してきました!


2日間かけて先生からのお話だけでなく、五感を通じて感じとる時間。

日が昇って夜が明け、川の原点まで歩いて湧き水を汲み、歩調を自然にゆだねて森を歩く。


先生の素晴らしさは、統合医療だけではなく、「地域医療」も実践されていること。医療モデルではなくこれから社会モデルが大切になっていくことをひしひしと感じました。

そして人と自然との関係がいかに重要なのか、いわゆる「病」や「不調」がその関係性の乱れから由来しているのかをとても考えさせられました。

本の中には、「日本人の自然観は、自然が神そのものであり人間も自然物であること。自然は克服するものでもコントロールするものでもなく、その恩恵と猛威に敬いと畏れの念も持ちながら感謝して生きる姿勢が根幹にあった」と書かれています。


あたかも人間が自然をコントロールできるかのような考え方がすっかり浸透してしまっているけど、そうでないよなと、とっても腑に落ちる。今回のコロナについても「克服する」とか「打ち勝つ」なんて言葉を目にするけど、それは違うなと世の中流れを遠くから眺めています。

「人間は、自然から遠ざかるほど、病気に近づく」

医学の父ヒポクラテスが残した言葉はとても端的で、言葉のエネルギーがすごいですよね。そして遠ざかって生まれた不調を癒してくれるのが自然の力という。

すこし話が反れてしまうけど、でもこういう感覚って人の健康とかを語る前にとても大切な考え方だ~と感じてます。

焚火を囲みながら、先生がお話されていた、

「地域医療をしていればなおさら様々な考えの人がいるけど、本人の納得できる方法をまずは尊重する。この指とまれぐらいでよくてむしろ指も出さないくらいでいい」

という言葉がとても印象的で、いい意味で肩の力を抜いている姿勢、わたしの心にもしっかり留めていきたいと感じました。何か一つの方法で解決しようとか、この価値観が絶対みたいな偏りではなく、相手のニーズを統合的にみて吟味することが醍醐味の統合医療、、とても奥深くまだまだ深めたい分野。

富士山静養園で過ごす2日間で、なんとなくざわついていた心が静まって、これからどんな暮らしをしていきたいのかを、とても問われた気持ちでした。

そしてできない理由を探すのではなく、できることからやっていく、先生の後ろ姿からたくさん勇気を頂きました😊

富士山静養園またぜひともゆっくり訪れたいです^^


そして地球のしごと大學を通して出会えた仲間と残りの時間もどんな學びが待っているのか、卒業後はどんな景色が見えるようになっているのか、とても楽しみです😊



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