母乳製造中止のお知らせ
出産から数ヶ月たった頃、あるセンセーショナルな事件がメディアを騒がせていました。
※ショックなニュースについて触れます。
苦手な方、特にHSPの方は自分の心と向き合ったうえで、閲覧を進めてください。
それは、3歳の男の子が“同居の男”という
一般家庭ではおよそ登場しない人物から熱湯シャワーを浴びせられた末、死亡したというものでした。
HSPの人にとって事故や事件のニュースは
非常に辛いもので、自分のなかで処理するのに
とても時間が掛かるか、もしくは処理できずに
暗く重たい気持ちを抱えたまま、しばらく生活することもしばしばです。
子ども好きな私にとって、中でも虐待のニュースは目にする度に胸が締めつけられ、苦しい思いをいつもしています。
従来のHSP気質に輪をかけて、
産後の乱れきったホルモンバランスの状態で飛び込んできたその事件は、到底私の抱えきれるようなものではありませんでした。
頭には報道にあった男の子の顔が貼り付き、
お風呂でシャワーを流すたびにその子が最後に
見た光景がフラッシュバックするかのようにイメージされ、息苦しさを覚えました。
そうしている間もまた別の虐待ニュースが取り上げられ、ぐるぐると頭を巡りついには自分の睡眠さえままならなくなっていました。
(かたや娘は、新生児から4時間まとめて寝るような天使でありました...尊)
眠れない夜を何度か越えた頃、
胸のハリがまったくないことに気が付きました。
手で絞りだそうにも母乳は1滴にも満たない
「私だってもうちょっと泣けますっ!」と
どこぞの雀からもそっぽを向かれそうなほどしか出なくなっていました。
まさかー
その時は、自分の心理状況がそこまでに及ぶとはすぐには思い至りませんでしたが、極端な睡眠不足が影響していることは明白でした。
自分の子のための母乳を犠牲にしてまで
私はなにをしているんだ・・
母親失格だー
拭い去れない深い記憶として脳に居座ったその事件は、娘の授乳拒否から何とか立ち直ろうとしていた私のメンタルを容赦なく突き落としました。
ここまで、
長引く乳頭亀裂や鵞口瘡、授乳拒否に乳腺炎...
と幾多のトラブルを乗り越えるために振り絞ってきた、言うならば“駆け出しの母性”が、
空き瓶の中でカラカラと音を立て、母乳とともに尽きようとしているのを感じました。※
もうもう、私はやりきった。
もう、、やめよう。
その日も眠りにつくことを諦めた真夜中、
一人静かに天井を見上げ涙をこめかみに伝わせながら、自分に言い聞かせるよう心を決めました。
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※“母乳=母性”といった意識はありません。
これまで記してきたように、私の場合の産後の
自己犠牲(主にフィジカル面)のみに頼った
“がむしゃらな期間”を指す表現と受け取っていただけると幸いです。
※過去のある経験から、この事件が特に私を精神的に追い詰めた背景もあります。
機会があればそちらもお話したいと思います。
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