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共産化するアメリカは、第二次世界大戦前から始まっていた。

自由を愛するアメリカで、言論統制が進んだワケ

コロナが始まって以来のアメリカはおかしな方向にあるーーという人がいます。私もそう思います。自由を最も愛し、自由のために闘ってきたアメリカが、この数年間は、最も簡単に言論統制を受け入れ、そして受け入れた人が抵抗を示す人を叩くという、どうしちゃったの?と思わざるを得ない状況になっています。

それをファシズムというべきか、全体主義というべきかわかりませんが、私はこのアメリカの価値観、社会、国そのものをひっくり返そうとする動きを、共産化という言葉を使っていきたいと思います。というのも、この流れはここ数年に始まったものではなく、第2次世界大戦前からあった、共産化の流れを引き継いだものだと思うからです。

1980年代にベルリンの壁が壊され、1990年代にソ連が崩壊し、2000年代には中国がWTOに加入し、自由主義経済の下、急成長を遂げました。このような流れを受け、世界中の人々が全体主義的な試みは全て失敗し、民主主義が勝利したような気になっていました。ところが、民主主義の勝利を信じていた私たちが見ていたのは、あくまでも表面的な社会に過ぎず、その水面下では静かなる侵略(サイレント・インベージョン)が進められていたーーーというのが現在のアメリカであると思います。

もちろん、アメリカ限定ではなく、日本やドイツにも言えることです。しかし、反共のリーダーの位置づけであったアメリカが、実は共産主義者によってコントロールされていたというのは、かなり衝撃的な話です。そして、共産主義者にコントロールされていたアメリカというのは、日本人にとって関係なくないどころか、日本人は必ず知っておくべき史実だと思います。

ハルノートに潜む、”最後通牒だった事実”よりも怖い事実

例えば、日米の歴史を考える上で避けては通れない歴史的な事件といえるハルノート。戦争を回避するための交渉を粘っていた日本に突きつけられたアメリカからの最後通牒であり、ハルノートにより日本は開戦せざるを得ない状況にあったということは、マッカーサーも認めているところだと言います。
さて、このハルノートという名前は、アメリカ側の交渉の当事者であったコーデル・ハル国務長官の名前に由来すると言いますが、実は、原案を作った人物は別にいます。ルーズベルト政権で財務次官補をしていたハリー・ホワイト。そして、なんとこの人は、ソ連の工作員です。

ハルの名前さえ聞いたことのない、アメリカ人の夫にとっては、”ハリー・ホワイトがソ連の工作員だった”というのは、”マイケル・ジャクソンが生きている!”と同じくらいの陰謀論臭がしたようで、「どうせくだらないYouTuberが言っている都市伝説だろう」と切り捨てられてしまいました。が、ハリー・ホワイトがソ連のスパイであり、ハルノートの原案作成プロジェクトを”スノウ作戦”と呼ばれていたことはウェノナ文書で明らかにされていることであり、この文書は、アメリカの国家安全保障局のサイトでも歴史的な記録文書としても公開されているもです。
ちなみにスノウは、ホワイトの名前から来ているそうで、使われていたコードネームには、ネーミングのセンスが何とも・・・というのも結構あります。

ここで私は何も、夫が無知だと非難したいわけではありません。連邦政府が公開している資料であるにもかかわらず、知っているアメリカ人はほとんどいないのではないかと思います。私が今のアメリカのおかしな状態は、第2次世界大戦以前から続いている流れの延長線上にあると考える理由は、ここにあります。
共産党にとって、これらの事実は、アメリカ人には知られない方が都合が良い事実。戦後、マッカーシズムで一掃したはずの共産党員は、静かにアメリカに潜んでいました。そして、あらゆる手段を使い、アメリカ人がこれらの事実を知る機会を奪うことで、共産化するアメリカをうまく隠してきたのではないかと。

知れば知るほど怖くなる、隠されてきた、戦後の日本

私たち、日本人も人ごとではありません。GHQの3S政策(スポール、シネマ、セックス)で、戦後の日本人は、骨抜きにされて、ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(WGIP)で、戦争に対する贖罪意識を受付けられたと言います。つまり、知らない間に外国勢力に、コントロールされていたわけです。

さて、このGHQですが、GHQのメンバーであり、憲法改正や皇室典範等の占領政策に関わった人物に、トーマス・アーサー・ビッソンがいます。彼は毛沢東と会見したこともある親中反日活動家。そして、ヴェノナ文書によると、彼のコードネームは、アーサー。そう、彼もソ連の工作員だったのです。
さらに、同メンバーのエドガートン・ハーバート・ノーマンは、ヴェノナ文書に名前が出てこないものの、2度かけられたスパイ疑惑が疑惑のまま自殺してしまった人物。彼も憲法改正のほか、昭和天皇とマッカーサの通訳を勤めたりもしています。日本人に戦争に対する贖罪意識を植え付け、弱体化させる目的で導入された、ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(WGIP)にも関係していると言われています。ちなみに、WGIPは、中国共産党が日本人捕虜を使って行った洗脳実験を参考にして、作られたプログラム

WGIPは都市伝説という人もいますが、私自身、WGIPにしっかり洗脳されていた過去があります。若い頃、外国人に「第2次世界大戦の時に・・・」という話題を振られると、最後まで聞き終わらないうちに「ごめんなさい。日本人が悪かったです」と、まずはお詫びから返事を始める心の準備をする習慣がありました。
そんな洗脳をとくきっかけを与えてくれた1人は、オマーン人で、もう1人は台湾人。前者からは平和に関する議論の中で、「君の日本の歴史観はおかしいから学び直したほうが良い」と指摘され、日本軍が作ったダム等の案内をしてくれていた後者には、「私は作ってくれた日本軍に感謝していると言っているのに、なぜあなたは『ごめんなさい』を繰り返すの?」と不思議がられました。
もちろん、彼ら2人の意見が”世界を代表する意見”ではないと思います。ただ、2人の指摘を受け、”戦争”と聞くと、自分の脳がフリーズしてしまうということに気がつけたことは、私にとって大きな出来事でした。彼らの意見を鵜呑みにしたわけではありません。フリーズした脳を解凍して、あの戦争はなんだったのか?を自分自身の方法で学び始めたのです。ちなみに、オマーン人に「おかしい」と言われた、私の日本史観は、山川出版の日本史の教科書を丸暗記したものをベースに、本多勝一の書籍やNHKのドキュメンタリーが散りばめられたものでした。

個人的な体験以外にも、「9条があれば、日本の平和が守られる!」と信じる日本の若者がいるのも、WGIP効果の1つではないかと思います。ですから、私は”WGIPは都市伝説”と言う人は、そう言った事実を表に出したくはない人ではないかと勘ぐっています。

何はともあれ、第二次世界大戦は、共産党の暗躍なしでは語れないものであるにもかかわらず、日米どちらの教科書にも、この史実は出てこないというおかしさがあります。このおかしさを知ると、混沌とした現在のアメリカが1つの流れの中に見えてきます。

共産化に対抗するためには?

ここで最初の問い、”自由を最も愛し、自由のために闘ってきたアメリカが、いとも簡単に言論統制を受け入れ、そして受け入れた人が抵抗を示す人を叩くという、どうしちゃったの?という状態”はなぜ起きたのか?に戻ります。

この問題に対して、日本人は〜だから、アメリカ人は〜だから・・・と、批判することで、”解決”とすることもできるかもしれません。しかし、できたらそれは避けるべきだと思います。共産化について議論する際、忘れてはならないのが、”彼ら”の戦略は巧みだということです。すぐに手を出してしまいそうな解決策は、そこに手を出させるのが”彼らの狙い”という可能性が大きいのではないかと思います。

”彼ら”の戦略のベースとしているものは、兵法でしょう。”彼ら”は、いかに戦わず、勝利を手に入れるかという兵法の教えに基づき、50年、100年という長期的スパンで仕掛けてきます。「次の選挙をどうやって勝つ?」くらい目先のことしか考えられない政治家しかいない国では、まず正攻法では太刀打ちができない戦略です。

そして、彼らの戦略の中には、必ず”仲間割れ(分断)させる”という要素も含まれています。例え相手を論破できたとしても、仲間うちにしこりを残し、反発・対立を招いてしまっては、意味がありません。兵法に立ち向かうのですから、こちらにもそれなりの戦略が必要です。

今の私に、勝てる戦略というものがあるわけではありませんが、この問題について、新たな歴史的事実を紡いでいく中で、”コントロールされている仕組みの解明”に挑んでみたいと思います。仕組みがわかれば、おかしさを明らかにできるからです。
私は歴史家ではありませんし、専門でもありません。しかし、だからこそ意味がある挑戦だと思います。なぜなら、骨抜きにされる前の日本人は、専門家でないことを恐れず、自分自身で思考する民族だったと思うからです。

私は日本人が最も精神的に豊かだったのは、江戸時代ではないかと思っています。百田尚樹さんの「日本国紀」によると、日本に黒船がやってきた後、宇和島藩で蒸気船の建造に携わったのは、仏壇職人で提灯屋の無名の人物だったと言います。彼が選ばれた理由は、手先が器用だったから。蒸気船の建造に、彼の職業は全く関係ないと思いますが、命令を受け、やるしかない状況だったので、図面とオランダの翻訳本から手探りの末、作り上げたと言います。方法がわかっているから建造できたわけではなく、やるしかないからできたのです。

江戸の庶民の識字率は70〜80%と言われています。同時期のロンドンやパリが10%〜20%だったと言われていますから、江戸の識字率は、ある意味異常です。これほどの識字率の高さは、学問に対しての開放度の高さだけでは説明がつかないかと思います。寺小屋では基本的な読み書き、算盤のほか、教師によっては、地理書や歴史書、往来もの、儒学書等々も教えていたそうです。当時の仕事内容を考えると、庶民に必要か?という内容ではないでしょうか。そこから推測できるのは、お金になるから学んだというより、学びたかったから学んだ(好奇心が強い)という人が多かったのではないかと思います。

この庶民の力は、日本の財産です。骨抜きにされた後の日本でも、庶民の力は度々諸外国の人々に驚かれます。政府が対応しきれなかったコロナの初期、日本が感染抑制できたのは、庶民の力にあったと思います。一方、政府がきちんと動き出した後、感染爆発を起こしているのは一体どういうことなのでしょう?

先ほど、「次の選挙のことで頭でいっぱいの政治家では、”彼ら”に勝てない」と述べましたが、”庶民の力”が発揮できれば、闘えるのではないかと思っています。しかし、その庶民も、その力をかなり吸い取られた状態であるというのも現実です。コロナという黒船を前に、「専門家でないならば、コロナについて語るべきではない」なんて風潮は、骨抜きにされた後の日本であり、本来の私たちの姿ではないと思うのです。専門家は専門的なことを理解しているかもしれませんが、それと本当のことを語るかどうかとは全く別物。そもそもその専門家が学んだという教材が偏見に満ちていたら?学生時代の私の日本史観のベースは、山川出版の教科書だったわけですから、あり得ない話ではありません。
(*山川出版の教科書は、”これほど丁寧に解説された教科書はなく、受験勉強に最適”というのが当時の理解でした。しかし、実際は・・・。)

庶民の力の源は何でしょうか?ーー江戸時代の庶民力を考えると、それは基本的な知識があった上での好奇心ではないかと思います。好奇心は思考のコントロールと戦う武器にもなります。

というわけで、日本人が知るべきアメリカの歴史として、歴史家ではないからこその視点で、”共産化するアメリカ”というテーマで深掘りしていきたいと思います。素人ゆえに誤った解釈をすることもあるかもしれませんが、少なくとも学会の指摘を恐れたり、助成先のご機嫌を気にしたり・・・というバイアスはかかっていません。

また、ここ数年、リサーチしたり、学んだりしてきたことですが、いざ書いてみると、リサーチ不足の部分が見つかったりしますので、このテーマに関する投稿はボチボチになってしまうかもしれません。

次回は、今回、中途半端な紹介になってしまった、ヴェノナ文書から始めたいと思います。

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