見出し画像

220127【日本-韓国】個人戦術をもっと……

女子アジアカップGS Sec 3@ Shree Shiv Chhatrapati Sports Complex, インド
1-1(1-0, 0-1)

次の1点がどちらに入るかが結果を左右する典型例になった。ただ、すべてが悪かったとは思わない。

記録

ボールを奪いにいく守備ができるようになったとして、では、その高さはどのあたりか。相手が自陣でボールをつないでいるのであれば、ショートカウンターないしは中盤での奪取も効果大。だが、自陣に押し込まれた状況ではどうだ?

男子、女子ともに日本の技術力は高いが……のような逆説で語られることも多いけれど、大前提として高くないよ、技術。中村憲剛でさえ風間八宏から「お前全然ボール止まんねえな」と言われた逸話があるくらい。解説の岩清水が「宮間さんのキックは当てるだけでよかった」の旨のコメントを残しているけれど、トラップもパスも回転を含めて意図があるのか、その意図通りに止める、蹴るができているかから、指導者レベルを含めてもう一度見直すべきだと思う。

後半は押し込まれた時間が増えたとはいいつつ、最後方からミドルサードまでは比較的運べていた。問題は、そのあとスピードを上げてゴールに迫るのか、一度相手を深くまで帰陣させるために時間を作るのか、曖昧だったうえに、どちらも技術が足りなくてできなかった点だ。

ピッチ中央付近でフリーでトップに当たっても、サイドへ展開するボールがなぜか浮く。裏返せるチャンスもそこでついえて、選択肢がなくなると独力でそれ増やせないサイドはより苦しくなってしまう。む、もしかしたらそれは時間をかけろというメッセージだったのかもしれないな。

それから、世界ともフィジカルで劣っているのではなく、フィジカルの使い方で劣っているだけ。これも一種の技術だ。日本はコンタクトそのものを嫌がり過ぎている。ケガのリスクを回避しているのかもしれないけれど。

マークを外すことにこだわるのに対し、韓国のFWは背負っても受けるし、出し手もそこへ渡す。マークを引き受けることで少なくとも1枚は釣れるし、タメもできる。相手と近い距離で仕掛けるからファウルがもらえ、FK、CKに繋がる。

手と腰と大腿筋を使ってブロックする方法を誰か取得してくれないかな。ベトナム戦にペナルティエリア右で植木が一度背負って受けて縦に仕掛けるプレーがあったけれど、そういう形も見せていいと思うんだよね。なので、戦術・監督うんぬんではなく、個々がもっと変わろうよ、というお話、見る側も。

チームディフェンス的には被クロス数に比べれば決定機は少なかったのでは?視聴者を満足させたいのであれば、事前にアンケートを取ってその通りにやればいいんだよ。そうすれば失敗してもファンのせいでしょ。

さて、タイとの準々決勝も気になるけれど、ほかのトーナメントも気になる。オーストラリアは強いけれど、ベストメンバーと控え層との差は大きいうえに、前回大会もそうだったけれど、大会が進むとバテ始める。タイ戦はローテーションをしたので、少なくとも韓国戦は押し切りそうだが。

ただ、韓国も初優勝を目標としている以上は、どこかでオーストラリアと対戦することは想定内だったはず。大会が進んで疲労が溜まってからぶつかるよりは、早めに当たってラッキーくらいに思えるかどうか。

チャイニーズ・タイペイvsフィリピンも気になるね。越後和男監督がチャイニーズ・タイペイに1991年以来のW杯出場をもたらすのか、WEリーガー2人を擁するフィリピンが初出場を手にするのか(チャイニーズ・タイペイにもWEリーガーいるけど!)。

そしてタイ代表とは日本人監督対決。手こずるとは思うけれど、押し込む時間の方が長そうなので、じれずにごり押しできるかどうではないかな。オーストラリア戦で負傷交代者が2人出てしまったのも、悪いが日本には追い風。

最後、タイ戦の解説を中村憲剛が務めるそう。某メディアの記事ではその事実は伝えられていたけれど、引用コメントはサウジサウジでなでしこの「な」の字もなし。使われ方の問題かなと思ってブログやツイッター、インスタも確認してみたけれど、そもそも発信すらしていない。本当にありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?