愚にもつかないテキストがインターネットへ鞘走る。

AIに任せてしまおう。

 昨今、こと芸術においてシンギュラリティを感じてならない。アメリカのコロラド州で開かれたコンテストのデジタルアートの部門で画像生成AI「Midjourney」が描いた絵が優勝を勝ち取ってしまった。私も同様のAI画像生成サイト「Stable Diffusion」を試したけれど、表現の幅広さに驚いた。AIはどんどん進歩している。勿論それが全部ダメなこととは思わないけれど、創作における責任とか、権利とかそういう側面において、まだ人間サイドのスタンスが整う前にAIが先に進んでいるのが、まじフューチャーって感じだ。

たまに喉元に刃を向ける教育NHK

暴れん坊の姪をじっとさせるために、NHKの教育チャンネルをつけて適当に2人で見ていた。子供の投稿した質問に大人が答えるコーナー。質問はこうだった。「いいじんせいってなんですか?」それに実直に答える解剖学者の博学なご老人。「私もまだ結論が出てません」持て余した夕方の呆けた自分は静かな衝撃を食らった。「ぼくもぜんぜんわかんないよお」

ワンピースの映画見ちゃうだろ。ふつーに。

メインストリーム過ぎて斜に構えてる人もいるだろうけど。ワンピースの映画はとても面白かった。今をときめく音楽の才能と、現代漫画代表のワンピースという物語を贅沢に使ったエンタメだった。ただやはり、膀胱活動が活発なお兄さんは2時間シートに座っているのが辛かった。警戒レベル3くらいまでいった。調子乗って日本橋のブーランジェでクイニーアマンとアイスコーヒーをやってから行くからそういうことになるんだ。洒落た休日を気取るんじゃないよ。

(以下、あまり本筋とは関係ないけどネタバレ)シャーロット・オーブンが出てくるんですよね。ビッグマムの子供の中でもかなり中心人物でありながらメインストーリーではそんなに活躍しなかったオーブン。ヤキガシ島、ふっくらタウンのこんがり大臣を務めているため、あまり海外に出ないからか、ビッグマムの同年代の子供と比べるとやや低めの3億ベリー。そんな大臣自ら今回は割と前線に出てきたのが、ちょっと胸熱だった。結構豪腕なおっさんなんですけどね。ヤキガシ島、ふっくらタウンのこんがり大臣って響きがいい。


「なんかよくわかんないけど、いいね」って気持ちはダメじゃない。寧ろベター

年取るとなんでもいいものに理由を見つけたがる節がある。「これがヒットしたのはこういう設定が現代社会に沿ったもので〜云々」「この音や構成は80sの誰々から影響を受けていて〜云々」「この味は○○から取った出汁と隠し味に○○を使っていて〜云々」「これはどこどこの有名な醸造家がこっちの畑では有機農法に〜云々」どの作品や商品、料理には必ずそういう奥行き、つまりストーリーがあって、そういうバックグラウンドそれを知ることで、さらに深い経験に結びつくことがあるし、広い視野を持つことができる。それでも実は「なんか知らないけど、ムッチャいいなこれ」とか「よくわかんないけど、うまいなこれ」という最初の衝動に似た感覚こそが、他の何よりも尊いものだろうと思う。それを深く理解するために歴史や構造・構成や思想を掘り下げる行為は知的ではあるけれど、例えるなら熱い鉄を触れるように冷ます行為のようである、ということも自分の中で認識しておきたい。

だから友達に自分の好きなものを勧める時に、どうしても色々な言葉で盛り立てて話してしまうけど、それを自分が感じた最初の衝撃を、その時の熱を、取り繕った言葉以外の何かで伝えることができたらどんなにいいだろう。胸がバチバチするほどに、騒ぐ元気玉。Sparking

とりあえずドラゴンボールのオープニングをなんとなく書いてみた。オラ、明日から仕事だ。ワクワクすっぞ。



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