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うちのママの場合 認知症と発達障害のママの介護

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発達障害のママが認知症に。。。 戸惑い 混乱 怒り 涙 笑い 切なさ 葛藤の全部をhsp疑惑のフルタイムワーカーが綴るワンオペ記
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2024年4月の記事一覧

あのママの永遠の不在

最近、 ママは朝も夜も自分で起きて来てない。私が寝床から起こしてトイレへ連れて行っている。 時々、テーブルを叩いたり、テレビに手を振ったりはするけど、前は楽しんで見ていた番組もただ見ているだけ。 食欲はあり話したりにゃん太郎を呼んだりもするが、明らかに壊れていっている。 美味しいの、作ったろかっ?! とか ママ、これすることにしたっ! とか いつもの突拍子な発言が、もうこの先聞けないのかもしれないと思うと、堪らなく切なくなった。 それでも、花火の映像を見て 綺麗!!と

振り子のこころ

ゴールデンウィークが迫ってきた。 だからと言って、こころ踊るようなバカンスの予定。。。はない(*´▽`*) 私の企みは まくる である。 観まくって読みまくって書きまくる。 本命は捨てまくる。 週末だけではどうにも物足りない片付けというか数々の仕掛け人の罠を掻い潜り、 ママに助けられ生き延びてきた、要らないものに永遠の別れを告げるのだ。 今度こそ 今度こそ 今度こそ! 大量の不要品に大義名分をつけ生き残りを命じて来たママは、帰宅すると寝ていた。 起こしてトイレへ

葛藤と混乱と魔法が解けて

ママがここのところ少し落ち着いていて それを私が望むか、と考えた。 いつもなら、うるさい!と言っても話し続け、テレビに向かって大声で話し、腿を2回ずつ手で叩く。 拍手をしたり、色々な物を触っては場所を変え、大声で叫んだりする。 この3日食欲が落ち、 寝床から動かず、リビングに来ては夜通しテレビを見てたようで起きてきた私を慌てさせる。 ママらしくない それはママがママである レーゾンディーテル『存在理由』を 無くしているのではないか。 そしてそれを望むのは 私の身勝

もしも何か知ってたら

ママが38℃を超える熱を出したのは私の咳が感染ったと思われる。 私はというと、しんどいながらコロナもインフルエンザも陰性で、騙し騙し出勤。 ママの発熱で休まざるを得なかった。 当の本人はご機嫌で元気もある。 私は肺炎なりかけかもと言われ、呼吸器内科でレントゲンや採血の検査をし、肺炎は免れた。あぶにゃーい。せーふ。 そして、ママは発達障害的その個性で、 その生活は何も変わらず私に言うことも変わらなかった。 ママ、私しんどいんだよね あぁそう?ママは大丈夫だけど あのね

例えば、日々の破片

しつこい咳と鼻水に体力奪われて騙しだまし過ごして来た。そのうちママも咳をしだして、 ママの通院時に、先生から 喉が真っ赤ですね~と薬を処方され、私もついでに診て貰った。 私が肺炎になりかけという展開になって 呼吸器内科を勧められ、行ってきた。 この咳と鼻水、肩で呼吸するみたいになって10日、レントゲンや血液検査もして 今まで処方されたものより強い薬を貰った。 なんか改善を感じる! 呼吸が楽、咳の頻度も減った。 でも、薬の副作用なのか頭痛と胃の辺りの気持ち悪さと戦った。

今夜の幸せの数え方

昨日帰宅して異変に気づいた その瞬間、ため息が胸からこぼれる 今度はなに? ….何なの? リビングのドアは開いていて 奇妙な格好の家人がいて 説明を出来ないその顔が嗤う 本当は 今日ね、大好物を買ってきたんだよ 疲れてたけど遠回りして だけど、 自分の気持ちしかない世界の住人のママに 私の気持ちは届かない どんなに、叫んだとしても。 ずっとそうだった 不協和音につぶされそうになると 私は今夜の幸せを数える たとえば.. 自分の家で好きな時間から眠れること 雨風を

静寂を切る既視感

それは自分の気持ちしかない世界 2つ前の土曜日から喉が痛く、黄砂なのか、風邪なのか受診したもののはっきりした診断はなかった。 咳き込むと止まらず、胃の周りは筋肉痛になっていて、呼吸する度ぜろぜろと胸元から鈍い音が身体に響く。 体力を奪う咳に何とか楽になれないかとYouTubeを見ると、耳鼻科専門の整体をやってるガク先生の動画に会えた。 東洋医学、恐るべし。 呼吸を楽にするのに伸ばすのは、肘。 やってみたらなんと効果的。 こちら、もしもにはお試しあれ 土曜日は、何と

どうしてこうなった

自宅なのに寛げない。 ママが、居るから。 起きて来たら、面倒だし 衝動的に動くことが私には本当にストレスな上、その先はろくなことに、ならない。 猫のスープモンプチを開けて気がついた。 匂いがしない。。 お気に入りのスープは、開けたらふわっと出汁のきいた香りがするはず、なのに 何も匂いがしない。 え?なんで??と メンタームのリップのキャップを開けた。 匂いは、しなかった。 アロマオイルのキャップを開けて、 匂いを嗅ぐ前に鼻が調子悪いと解った。 匂いに敏感でキャップをず

うちのママの場合

介護をしている。 要介護2の母親。 程度とか要介護度とかで比べられるものではなく、それぞれの状況で困ることも違うと知るようになった。 うちの場合、 ママはこうなる前からの問題があった。 発達障害的な個性は、外面はよく社交性もあり、独特のこだわりがママの世界を牛耳ってきた。 特に私に対して。 支配のような、親がしがちと言われる人形化というのか自分の言うことは聞くのが当然という背景の下、育った。 なんかおかしい、は成長に伴って増えたし、ママのこうするものだ、は世の中ではし

折鶴蘭のランナーの先の如く

しぶとい風邪をひいた。 いつもなら、葛根湯と風邪薬のハイブリッド薬を飲めば回復していくのに、3日飲んでもダメで遂には耳もぽわん、としてる。 家で、寛げない のも大きいし、季節の変わり目もあるし、蓄積してきた疲れもあるかもしれない。 病院でコロナもインフルエンザも検査して陰性だったけど、なんか貰った薬飲んでも悪化してる気すらする。 いつもいく病院、先生の無繆性を疑う訳ではないけど、インフルエンザの時と同じような症状で熱だけ、違う。 いつも通りに動けてもタスクがこなせてな

どこにも行けない

この時期だけの銀杏の新芽の色 本当に一瞬で濃い緑に変わってしまうから、希少なこのライトグリーンが好き。 落葉松の新芽の色が、ブルーグリーンで淡くとても好きだけれど、生憎この近くには落葉松がない。銀杏の新芽を愛でて、四季を感じる。 季節は進んで行く。 あれはもう去年だ、となぞるように過ごすうちに除夜の鐘が鳴り出しそうで焦る。 やりたいことと、 やらなきゃいけないことと、 やった方がいいことのベクトルが同じ角度ならいいのにって本気で思う。 実際の私は、楽しめる筈の家事

切ない桜花色

近所で小さな桜祭りがあった。 お団子貰えたり、みたらし団子貰えたり、引換券を持っていくと桜見ながら、春を楽しめる。 ママは私より近所の人たちと多く連絡先を交換し、モーニングに出掛けたり、ランチに行ったりしていた。 社交的なその性格で、小柄なところと愛嬌があり、にこーっと笑うので可愛がられて過ごしていた。認知症になる前は。 去年もモーニング仲間に私へ連絡があり、誘われてママの運動の帰りに合流した。 3人ははっきりとは聞かないけれど、何となくママの変化を察して、それでも仲良

やりたいことをする勇気

桜が咲いた。 近所の公園を通る度、開花が進んでくる薄紅にやっぱり胸踊る。 最近、 やらなきゃいけない、を やらなくてもいい、に多めに分類することを覚えた。 私がやらなくても、大丈夫。 今日でなくても、大丈夫。 hspの傾向がある自分には やらなきゃいけない、私がやらなきゃいけない、早くやらなきゃいけないと 能力以上にタスクを抱えこんで来たような気がする。 出来ないって言えば、いいよ って言われた言葉を前は無責任に感じて、出来ないということを言えなかった。 だけど、

滅したいのは日常の中に

リハビリに運動をさせて1年半経った。 なるべく筋力を なるべく人に会って なるべく外に とママを通わせている。 隔週2回 最低でも週一回 早上がりしたり、有給を使って時間の都合をつけて。 その予約を取って、連れていき 時間になると迎えにいく。 娘さん?偉いねぇ お母さんは幸せだねー そんなことして貰ったら、元気になるわね メンバーの人は私を誉めて応援してくれた。 そして今日。 急いで帰っても家を出るまで45分しかない 玄関でママの靴を出し、慌ててリビングへ ママが