北京ドタバタ旅行(6)
めがねを忘れ、疲れ切った父のため、私は京都府旅券事務所をだまそうとしたのです。もし、このことが成功し公になったら、旅券事務所も私も都合が悪いことになったでしょう。そしてそのことをここに載せることもなかったでしょう。実はうまくいかなかったのです。あっさりと見抜かれてしまったのです。
担当したのは20代のお嬢さんでしたが、書類審査というのはどういいますか・・・お白州で裁かれているような気がします。 父は年こそ3分の1にも満たないお代官さんに「これは自分で署名されましたか?」と聞かれ「ええ、書きました」と事前の予行練習通り答えたので、私としては「シメシメ」と思っていたのです。
その担当者はもう1カ所の自著欄でも、また「この欄も自分で署名されましたか?」と聞きました。父は先ほどと同じく、打ち合わせ通り「ええ、書きました」と答えたので、2つの関門を無事に越え、やれやれと胸をなで下ろしていたのですが、提出した写真の裏に名前を書くのを忘れていたのです。
まずい・・・・・・
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