北京入院物語(74)
包さんに付き添いが変わって、どういうわけか、体に異変が起こったのです。
私は腹筋も背筋も薄紙ほどやせ細り、寝返りも出来ないだけでなく、お辞儀すらできないありさまです。
車椅子に乗り、机に向かって事務作業している時、この体ですから何かの拍子に前のめりになると、ドスンと机に顔を突っ伏してしまい、情けないことに元に戻すことが出来ません。
学生が机に付して寝ているような格好のままになってしまいます。
それだけではありません。
寝返りがまったく打てません。
右を下にしたまま、明け方までそのままです。
腰の激痛で目を覚ますと言う生活です。
車椅子に乗っていると、上体はいつのまにか左に傾き、左肩がガックリ下がっています。
それがです。
前かがみになっても、少し元に体を起こせるようになってきたのです。
そういえば、左に上体が傾いていたのが、いつのまにかまっすぐ座れるようになって来ました。
腹筋と背筋がどうも回復してきた気がしました。
この病気を発病して以降、月々の変化は微々たる物でしたが、1年単位で見ると、前年出来たことが今年は出来なくなる・・・という繰り返しを毎年重ねていたのです。
明け方に腰の痺れで目を覚ましていたのに、いつの間にか腰の痛みが楽になっています。
病院のベッド柵をつかむと、曲りなりに寝返りができるようになってきたのです。
以下に酒谷薫先生の関連記事があります
文中N氏の症例
(引用文献)
なぜ中国医学は難病に効くのか
脳神経外科医が見た不思議な効果
酒谷 薫
PHP研究所
北京入院物語(75)
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