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初めての雀荘で、国士振って、財布の中身が、、、💦

 20年近く前、学生時代にたまたま入った雀荘での出来事を思い出したので書いてみた。

1.看板には、、、

 ちょうど20才くらいだったと思う。
 当時、溝ノ口の個別指導塾でアルバイトしていたのだが、そのアルバイト先と駅の間にフリー雀荘があった。

 どこかの古びたビルの2階だったはずだ。

 窓に「フリー雀荘0.5」と書かれていた。

 当時は今のようにノーレート雀荘は、自分の知る限りでは、ほとんどなかった。

 セットではなく、フリー雀荘で打つとなったら、いわゆるオンレートの雀荘で打つしかなかったのだ。いや、セットでもほとんどの人がお金を賭けていたとは思うが、、。

 大学生だった自分は、大学のサークル仲間と打つ以外は、大手チェーン店くらいでしか打ったことはなく、その辺の街中の雀荘に入ったことはなかった。

 でも、バイトに行く度に見かけるその雀荘に、いつかは行ってみたいと思っていた。

 なぜその日行ったのかは全く覚えていないが、とにもかくにも勇気を振り絞って、雀荘があるビルの階段を登っていった。

2.雀荘に入ると、、

 意外にも店内は明るく、賑やかで、怖い感じはしなかった。

 しかし、普段行くような大手チェーン店と違ったのは、お客さんの年齢層だ。

 渋谷でよく行っていたフリー雀荘は、多くのお客さんは20代前後で、かなり若い人が多い印象があった。しかし、溝ノ口のその雀荘は、若くて30代、年配の方も結構いるように見受けられた。

 「怖い人いないと良いけど😰」

 初めての雀荘は、緊張感がヤバい、、。

3.レート、、、!?

 初めての来店なので、店員さんにルール説明を受けた。まぁ、ルー説は長くて話す方も聞く方も大変だが、必要な儀式のなので、仕方ない。

 店員さんのルール説明が終わった。

 「ルール説明は以上でして、」

 「あと、レートはピンになりまして

 「えっ!?😨(テンゴじゃないの?)」

 衝撃の事実だ。
 窓には「0.5」と書かれていたのに、、。

 ノーレートで健全に麻雀を楽しんでいる方には、テンゴとかピンとか何言っているか分からないと思うので、補足を↓。

①賭け麻雀は違法
 どんな低レートであっても、賭け麻雀は違法である。これは大前提。(だが、それでも賭け麻雀を行う雀荘の許可は警察が出しているという、不思議さ。)

 ちなみに、パチンコ店は、その場で換金できないので、建前上は合法である。

 よって、パチンコ屋で捕まることは絶対にないが、賭け麻雀を行うフリー雀荘では警察にしょっ引かれる可能性はゼロではない。

 今はノーレート雀荘がたくさんあるので、純粋に麻雀を楽しみたいなら、ノーレート雀荘に行った方が良い。

 「捕まる心配がないからね😎」

②レート
 ノーレートを除くと、フリー雀荘のレートは概ね下記のように分けられる。

 千点50円 →   テンゴ(0.5)

 千点100円 →  テンピン(1.0)

 千点50円か千点100円が基本だ。
 警察から許可をもらって看板を出しているお店は、大体このどちらかだ。

 あとは、東南戦だったり、東風戦だったり、ルールによって、一回のゲームで動く体感レートが変わってくる。

 0.5東南戦 →   0〜3000円
 0.5東風戦 →   0〜3000円
 1.0東南戦 →   0〜8000円
 1.0東風戦 →   0〜15000円

 教育上良くないので細かい説明は省くが、テンゴとテンピンでは、動く額が大きく変わってくるのである。

 「ましてや、学生にとっては大違いだ👨‍🏫」

 おそらく、その雀荘は、テンゴとテンピンの両方のレートをやっているのだが、テンピンの卓がメインだったのだろう。

 ルール説明まで受けて、いまさら

 「やっぱり、帰ります😰」

   とは、言えなかった、、、。

 「はい🙂」

 そう答えると、ちょうど終わった卓に案内された。

4.闘牌スタート!

 正直、20年以上も昔の話なので、どういう麻雀を打ったか、全く覚えていない。

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 20時頃から打ち始めて、気づいたら、窓からは朝日が差し込み、チュンチュンとスズメの声が聞こえてきた、、、笑

 そう、初めてのテンピンの雀荘で、いきなり朝までやってしまったのだ😆

 別に調子良く勝ちまくっていた訳ではない。むしろ極度の緊張の中やっていたので、多くのミスを犯し、財布の中身も順調に減っていた、、。

 そもそも、学生👨‍🎓で、そんなにお金ももっていなかったし、ましてや「テンゴ雀荘」だと思っていたから、1万5千円〜2万円くらいしか財布に入っていなかったと思う。

 自分は、お金か時間かどちらかが尽きるまでは、打ち続けてしまうタイプなので、全く賭け事には向いていない。

 その日もこれ以上負けたら払えなくなるという寸前までいきながら、ギリギリで続けていたのであろう。

 そして、とうとうその瞬間を迎えた。

5.ラス半

 朝になり、財布の中身も5千円くらいになり、大きなラスをとったら払えなくなるという段階で、

 「ら、ラス半で、、、😓」

 いやいや、5千円しか持っていないなら、恥を忍んで、その場でやめさせてもらうべきだった。しかし、それを言う勇気が出ずに、もう一回やることになってしまったのだ。

 「大丈夫。ラスさえ引かなければいい、、」

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 「ロン!」

 河に切った「西」に、ロンの声がかかる。

 「32000点。」

 国士無双だった、、、。

 こんな時に、そんな手に、振る⁉️

 とんだ、、、👼

 いや、地獄に落ちたと言うべきか、、、。

 頭の中はパニックで、汗が噴き出してくる💦

 役満賞のチップを含めると、財布の中の5千円では、到底払えなかった、、、。

 「あ、あの、、、😨」

 「た、足りなくて、、、😰」

 「一旦お店で立て替えるので、レジの方に」

 店員さんに促されて、レジに向かう。

 これからどうなるんだろうという怖さと、払えなかった恥ずかしさで、内心ぶるぶる震えていた、、、🥶

 「お店で5千円立て替えておくので、ここに名前と電話番号書いといてね。」

 よく覚えていないが、こんなやりとりだっただろうか。

 言われたように書くと、逃げるように雀荘を出て、近くのコンビニでお金をお金を下ろして、すぐに払いに戻った、、、。

6.闘いを終えて、、

 とりあえず終わった、、。

 長い夜だった。

 心身ともに疲れ果てていた。

 そして、携帯電話を取り出して、一本の電話をかけた。

 「あ、あのー、今日のバイトなんですが、どうしても体調が悪くて、急遽お休みにしたいんですが、、、」

 塾の講師とは別に、その日の朝7時から渋谷で別のバイトが入っていたのだ。

 今から行ってもギリギリ間に合ったのかも知れないが、徹夜明けで、これから8時間も事務作業が出来るわけがない😪と思ったのだろう。

 「最低だな、、、😨」

 内心そう思いながらも、もうどうでもよかった、、。

 そしてバイトはクビになった。

 いや正確に言うとその月の決まっていたシフトは入ったのだが、翌月のシフト表には、自分の名前は一日も記載されていなかったのだ、、😢

 一日中、受験票とかを封入、郵送する仕事で、気に入っていたバイトだから、残念だった、、。

 ま、自業自得だけどね🙂

 ほんと、賭け麻雀って怖いよね。

 「麻雀は、ノーレートで
      健全にやるに限りますな😎」

                おしまい。

 

 


 

 

 


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