ワインとネコと気ままなスケッチ episode-9 フランスの至宝 ほほえみ猫シャルトリュー
うちの子(3兄妹のネコ)たちは、トラウマを抱えていて、僕たち以外の人間の前には、決して姿を見せない。
3兄妹の中で最も臆病なのが、この子モフ。人間からひどいことをされて、声を出すことも出来なくなっていた。
モフはいつも僕のそばにいて、お風呂上りに、ひとり掛けソファーに座ると、すぐに駆け寄り、ぼくの体に沿うように体を伸ばして抱きついてくる。
ちょうどお腹の辺りに顔を乗せて、僕を見上げる仕草をする。
それがこの子の至福の時。。。
いつか妻がその様子を見て、
「この子、笑ってるみたい。微笑んでる。あ、ほほえみネコ、シャルトリューみたい!」と妻が言った。
「それだ!この子はシャルトリューの血が流れてるんだ。」と僕。
「残念ながらシャルトリューは、短毛よ。この子は長毛。」
「いいじゃないか、微笑んでいるのだから(笑)それに遠いどこかで血は繋がってるさ。」
それから、僕は、この子を撫でながら、いつも言っている魔法の言葉。
「おまえには、フランスの至宝と言われている、ほほえみ猫シャルトリューの血が流れているんだよ。だから、ほら、笑って!」って。