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【ソロジャーナル】Roommates: I'm Just Not Sure プレイまとめ

「Roommates: I'm Just Not Sure」でのあなたは、ある日突然新しいルームメイトと暮らすことになった。この新しいルームメイトと新しい家での生活は、あなたの人生にどんな美と混沌をもたらすだろうか? あなたは珍しく日記を付けたくなった。これは新しいルームメイトが共にいた2週間を日記に書き記すジャーナリングRPG。
最近の作品では珍しく、トランププロンプトではなくDay1〜Day14まで大筋のプロンプトが用意されていて、詳細なキーワードなどが1D6ダイスロールで決まっていく。

また、Web小説企画「#文披31題」というInktoberのような企画の一環で遊んでいたため手書き画像が存在していない。
その代わり、タイプライターっぽいフォントを試すべく画像を制作した。


⚫️ Roommatesプレイログ

■ Day1「傘」

■■ Day1-TRANSCRIPT

さて、今日は……新しいルームメイトと顔合わせをした。元々は私の師匠の持ち家。家守を頼まれたのだが、1人ではこの家は広すぎた。ルームメイトを募りたいと願い出たら……この人を推薦されたのである。

今日の天気は晴天なのに、日傘ではない傘をさして現れた。
何だっけ、朱色で和風な大正袴のようなゴスロリ?
一緒に住んでくれる理由を聞いてみたんだけど……。

家守霊様が見えるって。

お化けが好き……なるほど?

ちょっとわからないんだけど、見えもするの!?


■ Day2「透明」

■■ Day2-TRANSCRIPT

さて、今日は……引っ越し当日。お互いの荷物が詰まった段ボールを運び入れてから気づいた。
どの部屋を使うか、決めてないじゃん。
ルームメイトは地面から近い方が良い的な理由で、一階の縁側が付いている部屋を希望してきた。

あ、なら被らないか。

私の方は、階段を上がり下りする際に立てられる音が心地よかったので、二階の角部屋を使わせてもらう。
ただ階段が軋む音だけのはずなのに、透明な波が音を立てているように感じていた。

ルームメイトがいるという新しい生活に、緊張していたのだけれど……。
何というかよくわからないんだけど、透明なヴェールみたいなモノがお互いの存在感をうまく隠してくれているような気がする。


■ Day3「文鳥」

■■ Day3-TRANSCRIPT

さて、今日は……ルームメイトのこと。まさか、家の中でも傘を差していたりして……と少し不安に思ったけど、そんなことはなかった。
ただ、午前10時と夜8時に何やら小さな鈴をたくさん鳴らしながら家中を歩き回っている。

とても遠くから聴こえる気もするけど、何だか聴き心地が良かった。

ちょっとわからないんだけど、時々カラクリ仕掛けのようような羽ばたき音が聴こえる気がする。
あれは、赤い身体の文鳥? 背中にゼンマイ巻が差し込まれているのが見えた。
まるで本物みたいに、滑らかに動くんだな。


■ Day4「触れる」

■■ Day4-TRANSCRIPT

さて、今日は……少し調子が悪くなった話。額に何かヒンヤリしたモノが触れた気がして目が覚めた。
見慣れぬ場所にいる気がして焦ったが、囲炉裏と師匠が愛用していた南天の茶入が見えたので何処かを思い出す。

そうだ、二階へ行こうとして具合が悪くなった。
その理由もわかっている。
階段の隅で、隠れるように生えているヤツデを見つけてしまったのだ(ミニチュアサイズ?しかもありえない八つ裂け)。
ありえない場所に生えている植物は、ルームメイトが愛してやまない幽霊の類。いや、妖怪とかお化けの類かも?
ヴェールの外にはみ出てしまったヤツを“見る”だけなら問題ないのだが、ちょっと助けてしまったのだ。
縁が結ばれると、こうなるって師匠にも小言の如く言われたなぁ。何だか柊の葉で、チクチク刺された気分だ。

囲炉裏がある板の間は共有スペースなんだし。自分の部屋でちゃんと寝よう。
そういえば、何が額に触れたんだろう?


■ Day5「蛍」

■■ Day5-TRANSCRIPT

さて、今日は……少し喧嘩をした話。キッカケは、私がとても大事なことを失念していた事から始まる。
梅雨の中休みでもある晴れ日。2階のベランダで布団を干しながら、ホタルブクロのような植物をスケッチしていたらルームメイトに失笑された。
確かに、図鑑にあるホタルブクロに色や形も似てないだろう。だからと言って馬鹿にして良いわけではなかった。
突き放す……というか世に認められた形しか認めないみたいな言い方が、お祖母様に似ていなかったのも悪かったのかも。

とまぁ、昼間に喧嘩したわけですよ。
夜、風呂に入りながら窓越しに紫色に淡く光るホタルブクロを眺めていた。本物と違って、蛍が花の中に入っているわけじゃないけど。

磨りガラス越しに、誰かいる!? と思ったらルームメイトだった。
ちょっとよくわからないんだけど、タイミングで謝りにくるとか……色々とダイナミックだな!!
そして、家霊や付喪神、八百万の神は人それぞれに見え方が違うって思い出したよ。
ルームメイトには、どう見えるんだろうか? やっぱり、お化け?


■ Day6「アバター」

■■ Day6-TRANSCRIPT

さて、今日は……甘い香りの話。
外から帰ってきて玄関を開けた途端に、植物性の甘い香りが鼻をくすぐった。玄関に花が活けられているわけではない。匂い袋とかそう言った類でもなかった。
不思議に思いながら板の間に入ると、茶入の隣にロングカクテル用のグラスが置いてあるのに気づく。そのグラスは青色の液体で満たされていて、花茶のように開かれた蕾とミニチュアサイズのようなスミレが浸かっていた。

そして、板の間に違和感のある臨場感なる音が響いている。あ、壁掛けテレビのリモコン見つけたんだ。ルームメイトいわく、コップの中に浸っている家盛霊が見つけてくれたらしい。外に出られたついでに、家の空気を清めてくれているそうだ。ちょっとよくわからないんだけど、何で観ている映画がアバター?


■ Day7「洒涙雨」

■■ Day7-TRANSCRIPT

さて、今日は……七夕の話。
とはいえ、師匠は太陰太陽暦で行事をする人だったからなぁ。洒涙雨なんて言葉も師匠から教えてもらったっけ。師匠は、その日に合わせて甘酒を用意していた。

「逢瀬できなかった2人がやけ酒しようにも、アルコールが入ってたら雰囲気台無しだろう?」

本当かよ? 冷蔵庫を開けると小鍋が2つ。蓋の上にミニチュアのような大きさの稲が生えていた。
ちょっとよくわからないんだけど、ルームメイトとは上手く生活出来ている気がする。

今のところだけど、手入れをする場所や生活空間なども上手く分けられていた。住み始める前は、大きな家と思っていたのになぁ。


■ Day8「こもれび」

■■ Day8-TRANSCRIPT

さて、今日は……友人の話。
板の間に置いてある連絡用のホワイトボードに、“来客あり”と書いてあった。
ん、来てないよな? と疑問に思っていると、心配そうな表情を浮かべたルームメイトが板の間に入ってくる。
連絡が取れないとのことで、探すのを手伝う事にした。
名前は……山崎美芳? それって、カエル好きで緑のパーカーをよく着て、笑上戸かって程に笑って、山歩きが好きで、ルーペとかスケッチ道具一式をカバンに入れているあいつ?
って聞いたらとても驚いていた。
あー、うん。腐れ縁かな。

足元を見ると、ヴェールの境界の近くをタチツボスミレが細い道を作ってくれていた。
ちょっとよくわからないんだけど、木漏れ日の中で昼寝してるって……あいつ。ルームメイトも察したらしく、2人で迎えにいく事にした。


■ Day9「衝突」

■■ Day9-TRANSCRIPT

さて、今日は……衝突の話。
私とルームメイトが衝突したのではなく、ルームメイトと山崎美芳がだ。
まぁ、コイツの自由奔放的なところは今に始まったことじゃないし。しかし、揉めるならルームメイトは自分の部屋でしてほしかった。
茶菓子を板の間に持っていくと、いつの間にか話は家守霊様というか超自然的な存在に関する見え方の相違に関してに変わっている。
あー、ルームメイトは絵柄付きの和傘に見えるのか。山崎美芳は蟲? ルーペ越しじゃないと見えないと。

ちょっとよくわからないんだけど、勢いよく口論しつつ相手を肯定し始めたよ……この人たち。
きっと、これが衝突の終わりの合図なのだ。では、割り込んで会心の出来である桃のタルトについて説明するとしよう。


■ Day10「ぽたぽた」

■■ Day10-TRANSCRIPT

さて、今日は……再びルームメイトの話。最初に顔合わせしてから、もう10日以上経っていた。
改めて思うと、このルームメイトは師匠の家族からの推薦。確かに、まったく馬が合わないというわけでもなかった。
家盛霊様が見えることもあって、同じ囲い(囲い?)の中にいるとは思う。
服装や映画の趣味は……合わないし、山崎美芳と会った際にわかったけど超自然的な存在に関する見え方も違っていた。
目玉焼きにソースをかけるのは、ちょっと許せない。
つかみどころがない性格は……気にならない。
割と理詰め? 物事を整理して考えて実行している印象だ。

ちょっとよくわからないんだけど、例えるならお茶請けに入っているぽたぽた焼せんべいとソフトサラダせんべいって感じか?
みたいな事を話したら、理解できないという顔をされた。解せん……。


■ Day11「飴色」

■■ Day11-TRANSCRIPT

さて、今日は……カレーの話。
というわけではないけど、昨日の夜からルームメイトが不在なのだ。出ていく直前に
「今度の夕飯はカレーが良い。カレーじゃ無いとダメ。レトルトとテイクアウトは許さん」
と、理不尽かつ意味不明な圧を受ける事に……。
個人的に、スパイスたっぷりのキーマカレーが好きだ。師匠はジャジャカレーのルーとゴールガンのルーをMixしてワインでグツグツ煮込んだのを好んで作っていた気がする。玉ねぎを飴色に炒めるのは、いつだって私の役割だった。
玉ねぎを切って涙の安売りをしたくない……とか意味不明な事を言っていた気がする。

今回は、師匠が好きだった方のカレーにした。ちょっとよくわからないんだけど、コレを求められているような気がする。
師匠は福神漬けの代わりに梅干しをトッピングしてたけど、残ってるのかな??


■ Day12「門番」

■■ Day12-TRANSCRIPT

さて、今日は……訪問者の話。
私に用があるわけではなく、ルームメイトを探しているようだ。正直言えば私も心配している。結局、カレーを用意した日にも帰ってこなかったのだ。
訪問者は、ルームメイトの前の借家の家主だという。一応管理組合の会員証は本物だった。
何でも、終わっていない解約手続きがあるのだとか。
なんだ、それ??

すごく変な感じがするんだけど、何も持っていないのに銃のような凶器を突き付けられている気がした。
現実の? いや、家守霊様に悪いことが起こる気がする。

ポケットに、乾燥させた桃の種が入っているのを確認した。
ちょっとよくわからないんだけど、門番のような役割を果たしてくれるはず。


■ Day13「流しそうめん」

■■ Day13-TRANSCRIPT

さて、今日は……流しそうめんの話。
ではなく、ルームメイトについての話の続き。前の借家の家主と名乗った者は、桃の種がどうにかしてくれた。
やはり、真っ黒だったよ。
ルームメイトは、私が作り置いたカレーをあらかた食べ終えたぐらいに戻ってきた。
次の夕飯のリクエストは、流しそうめん。どうして私は夕飯を準備する事に?
それに、余っていたカレーをつけ汁にのばすって……。

夕飯を食べながら、不在だったときの話になった。やっぱり、超常的な存在をどうにかする役目を担っているのか。それで、契約満了していない案件もあるのも事実だったようだ。
存在の見え方は検討していた通り、お化けだったね。甘酒には、どんな姿のヤツがついてたんだろうか?


■ Day14「お下がり」

■■ Day14-TRANSCRIPT

さて、今日は……お下がりの話。
久しぶりにルームメイトと夕飯を食べた次の日、契約終了になったと伝えられた。
え、家が広すぎるからと師匠の家族から紹介を受けたはずなのに……。
師匠が亡くなった後、家盛霊様をあの家主のように悪用しないかの監視と私へのケアが目的だったと……。荒治療というかなんというか。

確かに最初に話をもらった時より、家を広いとは感じなくなった気がした。
冷静と思っていたのは、自分だけだったんだなぁ。

別れ際に、ユニセックスのバケットハットをもらった。これ、ルームメイトが被っていたような。
聞けば、師匠からもらったもので、霊的な存在と対峙するのに頭を帽子で守るのは重要なんだそうだ。
師匠とルームメイトからのお下がり……か。ちょっとよくわからないんだけど、ありがたく使わせてもらおう。


⚫️ 終わりに

実のところ、Web小説企画にどうしてこのジャーナリングRPGを合わせようと閃いたのか……理由を覚えていない(オィ
たぶん、久しぶりにトランププロンプトじゃない作品&日数が短いで遊べる作品ということだったかなぁ(悩

あとこの作品の面白いところは「文章の縛りルール」があったこと

  • 最初はできるだけ「さて、今日は……」から始める。

  • 日記をまとめにかかるときは「ちょっとよくわからないんだけど」を入れる。

直前に梨木香歩さんの「家守綺譚」を読んでいたのですが、あんな綺麗な世界にはできませんでした(www


よろしければ、サポートをお願いいたします。 紹介もチョイスも未熟なところがありますが、“こういった遊びがあるんだー”というのをお伝えし続けられればと思います。