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おみどりとお参り

10月3日、忽那諸島に暮らし始めて21日目、3週間が経ちました。

昨日、私が住んでいる地区では「おみどり」という秋祭りの前夜に行う神事がありました。

昨日のおみどりを見ることはできなかったのですが、今日の秋祭りに際して、神社のお参りへ行きました。今年は新型コロナウイルスの影響で、秋祭りとはいえ神輿曳きは行われず、神事のみで、地域の方々が好きな時にお参りに行くという形となっていました。

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私も早速、ちょうど島を訪れて下さったお客さんと、朝から神社へ行ってみました。地域のおばあちゃんが2名、参拝しておられたので、様子を伺いながら、真似をしてお参りをさせていただきました。

おばあちゃん達は、まず境内に祀られた子ども神輿とお神輿それぞれを拝み、その上で拝殿へお参りされていました。それに倣い、御神輿へのお参りを済ませ、拝殿へ進むと、パリッとしたスーツを身に纏った男性が3名、拝殿に座っておられて、地域のかたが参拝しておられてるのを見守っていました。

中島でこれまで3週間暮らしてきて、スーツを着ている方は滅多に見かけることがなかったので、神社やお祭りを大切に思う、地域の方々の気持ちを感じ、なんだかとても緊張してしまいました。お参りが済むと、拝殿の男性から「どこの子やろうか?」と声をかけられて、この地域に最近越してきたことをお伝えし、自己紹介をすることができました。

地域の方々が大切にしておられる神社に無事お参りをさせていただけて、少しほっとしました。

お参りのあと、地区を少しお散歩していると、庭先の木にメジロがやってきて、間近で見ることができました。木の枝をぴょんぴょんと飛びながら大きな声で鳴いたメジロ、可愛かったです。

メジロに見惚れていると、後ろからやってきたおばあちゃんが、軒先の野菜畑の方を見ながら、「おみどりよ」と、おみどりのことを教えてくださりました。「ああやって(おみどりと呼ばれる白い紙を)野菜畑にさしておいたらいいっていうんでね、おみどりは私が小さかった頃なんかは神社で紙をみんなで引っ張ってわーって取ってたんよ。私は小さいから、(おみどりが)あんまり取れんでね。でも、今はおみどりは配るだけになったんよ。今は島もお嫁さんとか、外から来る人が多いから、私みたいに生まれた時から島で、昔のことがわかる人は少なくなってしまったけどね…」と話されていました。

中島ではじめて観たお祭り、新型コロナウイルスで従来のお祭りの姿を見ることはできませんでしたが、それでも神社やお祭りを大切にしている島の方々の姿を見られて、とても印象に残る1日となりました。

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