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クライミングシューズの爪先

前回に引き続いてシューズのお話です。レビューではなく、自分が靴を選ぶ時にどんなところを気にしているか、まとめておこうという程度なのであくまで参考程度に読んでいただけたら‥。

なんで靴のことを考えるのか

僕はいわゆる「勘が悪い」「センスがない」というタイプなので、頭で理屈を整理して自分で感じてみて、感覚と理屈をくっつけていく流れでさまざまなことを習得してきたつもりです。ムーブはもちろん、靴においてもそうです。
「この靴は〜〜という作りになっているから、こうやって使う時にメリットがあるはずだ。あれ、そうでもないな/やっぱりそうだった」「この靴、ソールは柔らかいのに、結構小さい粒に負けないな。なぜだろう。」
自分の中で感覚と理屈が整理されているものは、土壇場でも信用できますし、ムーブを起こす時に再現がしやすくなります。しかも理屈がわかれば、他の靴の感覚を調整して再現もできるので、より「ベースとなる靴」でできることが増えていくとも思っています。

つま先とヒールのフィット感

履ける履けないは、ほとんどこのポイントで決まると思っています。つま先は結構重要で、自分の指に沿って湾曲している形が好みです。スポルティバのソリューションは2段階にダウントゥしているような形をしていますが、あのイメージです。(ソリューションは足入れしかしたことありませんが‥)ヒールはフック性能はそこまで重視していなくて、つま先に力が伝わるように程よく拘束してくれるかを気にしています。ヒールカップのフィット感というよりもスリングショットの深さと言ってもいいかもしれません。拘束が強すぎるとつま先が詰まる感じがしますし、弱すぎると足裏のアーチが維持しにくくなるのでエッジングの時にかかとから力が逃げる感じがします。

土踏まずの作り

足の形は個人差があるので感じ方は違うかもしれませんが、アメリカのブランドは土踏まずが低い作りをしていることが多いように感じます。ダウントゥは足の母指球〜指関節あたりで作っている感じで、最近履いているマッドロックのドローンは特に顕著に感じます。一方でヨーロッパのブランドは土踏まずが高く、足の中央からダウントゥの形状を作っているように感じます。個人的にはヨーロッパの靴の作りの方が好みで、足指の拘束はそこまで強くなく、ホールドを掴むように指を動かせる余地がある靴が扱いやすいです。ただ、土踏まずの位置と高さが、自分の足と靴で一致していないと足裏のアーチに対してのサポートが弱まるので、サイズ選びは難しくなっているかもしれません。

ブランドへのイメージ

上記の土踏まずや爪先の作りから、フリクション重視でラバー性能を大事にしているブランドと、足全体の形重視で足裏のアーチを大事にしているブランドがあるように感じています。前者は5.10やアンパラレル、マッドロックがそうだなと思いますし、後者はスポルティバやスカルパが当てはまりますし、ビブラムのソールを使うメーカーはこの傾向がある気がします。(スポルティバのP3システムはまさにそうだと思います)靴作りの考え方の違いからくるものだと思うので良し悪しはなく、靴の中で足がずれないならフリクションのいいブランドの靴はオートマチックに足を置きやすいですし、逆にアーチのサポートを受けられるブランドは自分の足指でマニュアル的に踏み方をコントロールできます。(車の話ですが、アメリカはオートマ車が多く、ヨーロッパはマニュアル車が好まれるというのに近いような気もして面白いなと思っています)
2つに大別してきましたが、イボルブはどっちの特徴も取り入れ始めている気がして、今後使う人が増えていくかもしれませんね。

まとめ

靴を買う時に爪先とヒール、土踏まずの位置をみてサイズを決めているので、アメリカ系の靴は土踏まずの位置が分かりにくくて失敗することもあります。試着しても失敗することもあるので、勉強代ですね‥笑

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