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この街が必要としてくれる私になりたい

先日、約半年ぶりにチェンマイに帰ってきました。
「帰ってきた」だなんておこがましい気がするけど「ただいま!」と叫びたくなる感じはまさしく私にとって、ただいまなので許してほしい。


朝はお気に入りのオーツミルクのソイココア。ノンシュガー
そこら中に咲いているご機嫌な白い鳥のような花
いつか長らく住んでいたちょっと古いカオスめのマンション
至る所に咲き乱れるピンクのかわいいやつ
迷った時はここの一人鍋
バタフライピーって可愛いけど味がしないね。そこも好きだけどさ
このお店が在り続けてくれることの安心さ


もっとエモーショナルな気持ちになるかな、と思ったけれど、そういう感情よりもなんだか体の芯が暖かな、温泉に入った時体の芯がじんわりと溶けていくような、ほわっとした感覚に包まれた。
それも数日もいると段々肌に馴染んできて染み渡ってくる。
なんか何日か温泉に通っていると肌がもちもちしてくる感じ?そしてそれがあたり前になってくる感じ?

留守のあいだ友人に守られてそこにあり続けていた私の部屋も変わらない匂いで迎えてくれた。
ただいま、ただいま。待たせたね。

なぜかめちゃくちゃ眠気をさそってくる大好きなお部屋


実は今回ちょっとした事情もあり、ひとりではなく大人数での滞在をした。(こんなに大人数でチェンマイを訪れたのは2017年ぶり)

ひとりで歩くチェンマイより少し、街が私に対して他人行儀なようにも見えて、それも何だか新鮮な感じがして嬉しかった。

みんなと過ごしながらそれぞれ、
「将来はこんな風に生きたい」「こんな風に暮らしてみたい」と
理想を語り合っていく中で、
「じゃあ私は今後、どう生きたいのかなあ」を滞在中ずっと考えていた。


「店をやりたいんだよね、わたし」
と口に出したのは久々に会ったロシア人の友人、ignatとの会話の中で(イグナット、と私は呼ぶんだけど彼はいつもちょっと愉快そうに笑うので、多分発音が間違っているんだろうな)
彼が来年は動画の制作会社をチェンマイでやりたいと思っている、という話の流れからだった。

「良いね。その時は僕と一緒に何かビジネスをやろうよ」
といつもの優しい笑顔で彼は笑って、また帰ってきたらすぐ会おうね、と別れた。

店をやりたい、はこれまでも何度か口に出してきたけれど、それはなんか「これまでやったことがない事にチャレンジしてみたい」の意が大きくて、それ以上でも以下でもなかった。

けれどこの半年離れてみて、私の中で「店を持つこと」の意味合いがちょこっとずつ変わっていっていたのかもしれない。
もうここは「いつか住みたかった憧れの場所」ではなくて「好きな人達が暮らしている、守るべきあたたかな場所」に形を変えたのだ。

この大切な場所を守るための、私なりに出した答えが多分「店をやりたい」だったんだろうな。
ここでもらったたくさんの幸せを、今度はわたしが作る側に、提供する側に回りたいんだ。そしていつか私のようにチェンマイを訪れて「ここが私の故郷かも!」と感じる同志の人達に手を差し伸べたり、あたたかく迎える側に立ちたいんだなと。

今回ギリギリのスケジュールの中、無理やりにでも訪れてよかった。
すぐ日本に帰ってきてしまったけれど、この半年、何だか焼けつくような焦りや苦しさにが心がヒリヒリしていたのだけど、やっとすーっと涼しい風が吹いた滞在になった。

この気持ちを忘れないように。
またここから新しくわたしを始めよう。

いつもありがとうございます。いただいたサポートの一部は書く力の原動力のおやつ代、一部は日本自然保護協会に寄付させていただいています。