自分のオフィシャルスタンダードがあること
「汐留ってなんだかのちが住んでいるっぽくないよね」
「えー、どのへんが?」
「そもそもオフィス街にいなさそうじゃん。もっと素朴っぽい場所を選びそう。”街”より”町”でしょ。こっち(空中で漢字を書く)の字のほうね」
「吉祥寺とか?」
「三軒茶屋とか。」
「あーはんなるほどねー」
***
時折そんな会話を友達と繰り広げる。
同棲していた家を解消し、広尾から汐留に越してきて4ヶ月目に突入した。
前住んでいた広尾はもともと彼が愛していた場所で、わたしがそこにお邪魔した形だったけれ