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#Day1 デザイナーでもエンジニアでもない文系大学生がDesignShipに行ってきてわかったこと。

2度目のDesignShipに行ってきました。去年は行って満足してしまい自分自身の言葉でアウトプットができなかったので、今回は早めに残しておこうと思います。

今回のDesignShipのテーマは「物語の力で『デザイン』の壁を超える。」まず、入場時に配られるパンフレットやアメニティ、オープニングによってDesignShipの世界観に講演前から没入することができます。

上記でテーマに加え、私なりに1日目の講演からは大きく2つのテーマを受け取ることができました。

1. デザイナーとしてのありかた
2. デザインするときに意識すること

11組のスピーカーの方は経歴も肩書きも全く違います。物語のトピックもバラバラでしたが、最終的に上記に行き着くんじゃないかと思いました。

さらに、キーワードが2つありました。

・ Narrative( 読み手に意思決定を委ねる物語 )
・ Prototyping( 不完全なモデルを早期に作ること )

多くの方の物語の中で、テーマ1. 2両方でもたくさん使用されていたワードです。それでは私なりにそれぞれまとめていきます。

1. デザイナーとしてのありかた

ここでは、①デザイナーとしての心がまえ②これからデザイナーが求められていることの2軸でまとめていきます。

①デザイナーとしての心がまえ

下手で当たり前、堂々と振舞おう
失敗を前提に前を向いて歩く
とりあえず形にしてみるが世界を拓く
by 望月重太郎さん「失敗こそクリエイション」

起こりうる失敗を予想して今の状況をみる(バックキャスティング)ことで、今の選択肢をできる限り増やすことができます。こうすればいい?ああすればいい?の問いかけやPrototypingを繰り返し行うことで、例えそれが失敗したとしても、自分の経験となっていつかヒントとして使えるかもしれません。
ポジティブに現実を捉え、チャンスとなりえそうな要素はないかアンテナをはることが、未来に近づく1番の方法であるということがわかりました。

②これからデザイナーが求められていること
越境デザイナー(産業の壁を取り払う人)という言葉が出てきました。

現在は第4次産業革命、再編成の時代である。この時代に求められるイノベーションを起こす越境デザイナーになるためには、まずは5年、1つのことをプロフェッショナルレベルでやり切ること。そして近傍のものに少しずつチャレンジしていき、着実に一歩ずつチャレンジしていくこと。
by田川欣哉さん「Innovation × Design 」(田久保善彦さんとのセッション)

私が電車や歩きながら聴きまくってるTakram Castでおなじみの大好きな田川さんのお話しが聞けてうれしかったです...!
今まで切り離されて考えられてきたTBC(Technology Business Creativity)の3つの分野を越境したデザイナーになるためのお話しでした。デザイナーからキャリアをスタートさせたとすると、大まかに2通りの越境があります。
(1)Creativity(Designer) → Technology(Engineer)
(2)Creativity(Designer) → Business(Marketing or Strategy)
CTタイプは田川さんと同じくデザインエンジニアの領域で、自分で考えて手を動かしPrototypingできるので、仮説検証のサイクルが高速であることが特徴的です。
CBタイプは戦略とユーザー体験を同時に考えられるので、世界的に見てもニーズが高い職種です。日本人は稀だそうです。

私自身今までの考え方は、無駄なことは何もないから点と点で知識や経験をつなげて新しい面白いことを考えたい派でした。でも、
越境に大ジャンプは存在しなくて、自分の強みや役割がわかった状態で近くにあるものに挑戦していく(小さなジャンプを繰り返す)ことが大事だということがわかりました。

ここで自分の強みや役割がわかった状態とは、自分自身へのブランディングにもつながると思います。以下は会社のブランディングの話ですが、同じことが言えると思います。

今はどこまできたのか?これからどんな未来を描くか?その上で会社はどういう存在でありたいのか?を考えていく。
つまり、ブランディングとは「(社会や世界と)約束を結ぶこと。生き様を見せること」である。
by 西澤明洋さん「ブランディングデザインのはじめかた-デザインと経営の新しい形-」

これを自分規模のブランディングでいうと、そもそも10年後どうなっていたいか妄想をして、逆算することによって、今は何を身に付ける必要があるのか考えます。
しかし、時代の変化は速いので1度考えたら終わるのではなく立ち止まって、将来やりたいことと今やるべきことの軌道修正も随時必要だというお話もありました。

2. デザインするときに意識すること

最終的なデザイナーの目的は、ユーザーの期待を越えた感情を揺さぶる体験を届けることです。そのためには①ユーザーの体験を物語化する②なるべくシンプルにする、ことを意識することが大切です。

①ユーザーの体験を物語化する
デザインの役割とは

デザインでユーザーの未来の物語を作る。
by 宇野雄さん「月間5,400万人を支えるユーザー体験への想いと現実」

優しいデザインとお節介なデザインがここで出てきます。優しいデザインに対になるのは残酷なデザインで、残酷なデザインとは受け取り方次第で挫けるような挑発的な見せ方を指します。

(例)クックパッドでは月に何日料理をしたかではなく、これまでで何回料理をしたかを見える化しています。同じ10回/月でも、前者は残りの21回は料理をしなかったということを見せつけてしまっています。

私が開発した日記サイトでは、日記を投稿したらカレンダーにスタンプが付くようにしてたので、これを言われたときは鳥肌たちました。人によってモチベの保ち方は違うので注意しきれてなかったなって思いました。

また、お節介なデザインの対になるのは便利すぎるデザインです。便利すぎ、やってあげすぎは日々の達成感や向上心を失わせる可能性があります。少しだけお節介にユーザーに能動的な手間をかけさせて、達成感を味ってもらいます。
ここで大事なところは、ユーザーを楽にしてあげるところと、頑張ってもらうところのメリハリをつけることです。

②なるべくシンプルにする
デザインしたものは、買っておしまいではなくて、ユーザーに長く使い続けてもらうことが重要です。そのためには届けたい体験をなるべくシンプルな形でデザインする必要があります。

あったらいいなはいらない。親切、追加機能、おまけ機能(派生)したものはなしにする。
by 北村宗「"世界初"を支えるデザイナーが考えること」

機能が増えることによって、「不慣れ」が生じます。そうすると使いにくかったり、精神的にも扱えていない状況がストレスに感じられ、ずっと使い続けることとは離れてしまいます。

1つ案が出ると楽しくなっちゃってあれもしたい、これもしたいとなりがちですが、その気持ちをグッと堪えて、ユーザーの潜在的欲求にダイレクトに突き刺さるシンプルなものが大切だということがわかります。
いかにシームレスで人が当たり前のように(自然なこととして)使えるかということが人々の生活に受け入れられるポイントです。

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以上、1日目のレポート終了します!明日も楽しみ!!

#Day2 デザイナーでもエンジニアでもない文系大学生がDesignShipに行ってきてわかったこと。」に続きます。

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